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斥候を送り出した後

 テントの外でフォレストハイドによる探知範囲を限界まで広げる。落ち着いていられず、さっきから同じ所を行ったり来たり……止まったとしても、小刻みに足を震わせたり、魔物の大群が居る方向を見てしまう……

 こんな事をしても意味が無いと理解しているし、フォレストハイドで常に様子は分かっているけど、未来までは分からない。急に魔物の大群が動き出さないだろうか……アンさんが暴走しないだろうか……クソッ、今からでも後を追いかけたい。


「レイジ、落ち着けって……木の葉(アレ)は渡してあるんだろ? だったら、何かあれば直ぐに駆けつけられるさ」


「そりゃそうなんだけど……」


 何だったらフォレストハイドを最大限まで発揮すれば、ここからでも枝や大地でサポートする事が出来る。魔力はペンダントを通じてフェルから借りる事で無制限だ。常に集中し続けなければならないが……戦闘中じゃないし、フォレストハイドへの集中もそこまで苦じゃない。

 現在、斥候チームはレオを先頭に、アンさん、騎士団の人…………そして、ギルドの人で魔物の大群へと向かっている。あの後、ギルドのトップがやってきて斥候の人員を1人連れてきていた。まあ、俺とネルガとリッターさんの所から人員が出ていて、ギルドから出てないのは印象悪いもんな……


「だったら、仲間を信じてドッシリと構えて待つんだな。信頼する事も、先導者には必要だぜ……?」


 信頼してるつもり…………いや、してるなんて言えないか。自分が動けば終わらせられる事を他人にしてもらうのが怖い。失敗する事が怖いんじゃない……怪我するかもしれないから、怖いんだ。俺だったら安全な自信があるのに……自分が怠けて他人を働かせて、仲間を怪我させるかもしないのが……

 肩にショウの手が置かれ、流石に歩みを止める……が、心は全く落ち着かない。むしろ、焦りや苛立ちがごちゃごちゃにかき混ぜられた物が募っていくだけだ。


「お前はちょっと緊張しすぎだ。少し休んで来い」


「いやでも……レオ達は斥候で頑張っているし、他の従者も今だって休まず動いているのに俺だけ寝ている訳には……」


 ゆっくりとショウの手が、俺の肩からズラされ額に当てられる。頭でも撫でられるんだろうか……? それとも、逃げられないように捕まえられたのか?


「よーし、30分位、しっかり寝るんだぞー?」


「あっ…………うぅ……」


 ショウの掌から魔力が頭に流れ込み、強烈な睡魔が襲い掛かってくる。足元もふらつき、瞼も既に開く事が難しい……これは、ショウの魔法……?


「うし、おやすみ…………」


 寝、てる……場……合じゃ…………

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