表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
196/591

依頼開始 地上との違い

 ウンディーネの依頼は簡単な食材の調達だった。ご飯を食べているフェルには……伝えなくて良いか。ヤバくなったら呼べば良いし、折角俺の故郷の料理を楽しんでるんだ。邪魔したくない。


「名前の限り、そこまで危なそうに思えないし……俺1人でも充分だろ」


 無限変化水流(パーニー)の左腕(バージュー)もあるから、フェルから離れても問題は無い。それに……皆の為に戦うと決めた。だったら、俺自身が経験を積んで、少しでも皆の役に立てるようにならないとな。


「じゃあ、行こっか! 着いてきて頂戴!」


 ウンディーネが城の出口へと泳ぎ始める。俺も鋼水の脚をフィンに変え、後を着いていく。

 海の中での戦闘か……さっきの激流飛拳(ロケットナックル)の感覚を考えると、一筋縄では行かなそうだ。



 ウンディーネが依頼してきた食材は3種、どれも生き物だ。今はその1体目、ヤマタノウツボの住処の近くに来ていた。妻石の原石を採取した岩柱の近くにある、巨大な海底洞窟のような巣穴。

 ……名前を聞く限り、頭が8つあるウツボなんだろうな。危なそうでは無いが……厄介そうではある。


「それじゃ、ユーシャ様。行ける?」


「ちょっと待ってくれ」


 流石に水着で戦ったりしたら、攻撃を喰らったら一撃で死にかねない。体の周囲の水を黒い鋼水に変化させ、更に鎧の形に変化させて体に纏う。軽く叩いてみると、コンコンと良い音が鳴る。

 物理攻撃も魔法も防ぎ、軽くて扱いやすい……水があれば簡単に用意できるなんて……やっぱ、変化の性質は便利すぎる。


「良し……行ってみる!」


 ヤマタノウツボの住処へと駆け出そうとした時だった。体がふわりと地面から離れ、上手く走る事が出来ない。

 そうか……水の中だから、1歩でも踏み出せば体のコントロールが効かない! と、なると……泳いで戦うしか無いのか?


「ユーシャ様、来てるよ!?」


 俺の目の前にポセイドンと同等の大きさの8つの頭を持つ魔物、ヤマタノウツボが現れた。地球のウツボの頭が8つに分かれているような姿、あっちと比べて牙も多く、何よりデカい。

 1つの頭が素早くうねって頭突きをしてくる。両手を前で交差してガードの姿勢をしてみるが、正面衝突。衝撃が腹か背中へと駆け抜け、大きく体を持って行かれる。


「ガハッ!?」


 体の酸素が吐き出され、気泡となって吐き出されていく。が、鎧が軽減してくれたようだ。少し息苦しいが、呼吸はそこまで乱れてない。実際にぶつかった両腕がビリビリ来ただけで、ダメージは少ない。


「ちょっ! 囲まれてるし!?」


 吹き飛ばされる先の水を鋼水粘液(スライム)に変化させ、体を受け止めてもらったが……その隙に俺の周りをヤマタノウツボの頭が囲んで、鋭い蛇のような目つきで睨んでいる。

 なるほどな……これが海の中って事か……! 面白くなってきた!

海 特徴

・水生生物以外、動きが鈍くなる

・風属性以外、走る事が不可

・打撃属性のダメージが軽減される

・火属性の魔法が発動不可


久しぶりにゲームっぽく!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ