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アタシ、結構凄くない?

 取り敢えず、シーとフェル、そして……ウンディーネと共にポセイドンの元へと戻った。ウンディーネが戻ってくるのは予想外だったようで少し驚いた表情をしたが、直ぐに微笑んで俺達を迎えてくれた。


「レイジ君、フェルさん、シー、お帰りなさい。そしてお久しぶりですね、ウンディーネ」


「チィーッス! 女王もおっひさー!」


「ええ、お久しぶりです。ですが、レイジ君とのお話が先です」


「モッチローン!」


 当然だけど、オツェアーン出身って事はポセイドンと知り合いか。女王を前にしても、そのテンションは崩さないんだな……

 凄い失礼な態度だと言うのに、護衛のマーメイドはウンディーネを睨みもしない……昔からこんな感じだったんだろうな。


「それでは皆さん、お疲れ様でした。妻石の原石は見つかりましたか?」


「勿論だ。フェル、原石を」


「…………あっ、はい……かしこまりました」


 フェルに命じ、とてつもなく巨大な原石を取り出した。ポセイドンはそれを受け取り、顔に近付ける。

 俺達からしたらとてつもない大きさだけど、ポセイドンが持つと少し大きい水晶玉みたいだな。これで青く輝く本当の妻石が手に入る。


「確かに、妻石の原石です。削り出して研磨して、お渡し致します。そうですね……1時間程で済むかと」


「良いじゃん、良いじゃん! アタシの料理食べれば、丁度良い感じだしさ!」


「あら、そうなんですか? 妙案ですね。ウンディーネはこの国で一番の料理人なのですよ」


 ……ポセイドンからも勧められてしまった。俺がオルクス四天王とぶつかってる事を知ってるんだよな……?


「もしかしてさー、アタシがオルクス四天王だって事を気にしてる感じ?」


「まあ……サラマンドラとヴォルテールと戦ったしな……ちょっと、警戒せずにはいられないかな」


「そーだよねー。でもさぁ、アタシだってオルクス四天王なのは不本意だし!」


「レイジ君、実はウンディーネはオツェアーンを守る為にオルクスで頑張ってくれているのです」


 そんな事情が……でも信じて良いのだろうか? ポセイドンが言う事は信じたいけど……やっぱり魔物だし……


「大丈夫だと……思われます。魂が本当の事を言ってくれてるかと……」


「フェルがそう言うなら……」


 我ながら酷い手のひら返しだとは思うけど……フェルの言葉は信頼できるし、マーメイドの料理への興味が抑えられない。


「よーし、腕によりをかけて作るからね! 女王、厨房借りるよ!」


「大丈夫ですよ。レイジ君、フェルさん、オツェアーンの料理、楽しんでくださいね!」


 大丈夫かな……ウンディーネの料理もだけど、フェルが落ち込んだままだ。どうにかして、元気づける事は出来ないかな……?

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