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レイジの小さな悩み

 今日1日はスギヤの街に泊まる、と言う事なので……現在はスギヤの領主の館の客室の1つでくつろいでいた。フェルは俺の傍に控え手足を動かせるようにしてくれる。レオが書類を読んでくれるので、必要な事項のみを机の紙にメモしていく。


「レイジ様、車椅子の用意が出来ました!」


「おお、サンキュ」


 何故、今更車椅子なのか。それは今回の義手と義足のせいだ。普段通りの義手と義足なら夫婦石で外に出ても良いのだけれど、今回は本物の手足を使った義手と義足を持って来ている。あれは俺の腕や足が素材の非正規の物、人前で付けるのは好ましくない。


「フェル、マントを」


 まだゼメル国内では無いので、半裸で出るのは恥ずかしい。フェルからマントを受けて体を隠し、車椅子に腰かける。フェルが夫婦石への魔力供給を止めたようで、手足の感覚が抜けていく。フェルが取れた手足を回収し、異空間収納にしまってくれる。


「それじゃあ、フェル、レオ。ちょっと出るぞ」


「出るって何処にだよ?」


「ティール工房」


「ああ、なるほど」


 フェルは俺の目的を察したらしく、口元に手を当てて微笑んだ。この夫婦石のペンダントを作ってくれたのもティール工房だしな。今度は何処へ付けるアクセサリーにしてもらおうか……? フェルに車椅子を押してもらい、怪訝そうなレオを連れてスギヤの街へと出かけて行った。


「……私はナチュラルに留守番ですな。今のうちに私はレイジ様の修行メニューでも決めておきますか」



 今回の訪問では前回のような大騒ぎにはならず、すれ違っても軽い挨拶で済ませてくれる。おかげで昼頃で人通りが多い時間帯でも、すんなりとティール工房へ来る事が出来た。


「いらっしゃいませ……って、その車椅子と銀髪のメイド……レイジ男爵ですか?」


「その通りだ。アグラを呼んでくれ」


「分かりました!」


 俺達を出迎えてくれた店員が店の奥へとアグラを呼びに引っ込んだ。フェルが俺をアクササリー売り場へと連れて行く。どれどれ……あんまり派手なアクセサリは好ましくないんだよな。レオにはやっぱりイヤリングかブレスレット……布系がいけるならリストバンドとかも良いな。


「なあフェル、ここって……?」


「ティール工房のアクセサリー売り場です。私はペアペンダントを頂きました」


 うーん、レオだけならチョーカーとかが絶対に似合うんだけどなー。俺とお揃いって言ってたし……そうなると、ペンダントにチョーカーで首元に重複するのは避けたい……レオにも意見を聞いてみて……


「よお、レイジ男爵! 久しぶりだな!」


 明るい声の方向に顔を向ければ、アグラがタオルで汗を拭いながら来てくれた。そう言えばアクセサリーの製作期間も聞かなきゃな。と言っても、ペンダントの時は数分で作ってくれたし、今回も小さなアクセサリーなら直ぐ作ってくれそうだ。俺、領主だし……職権乱用だけど。

本日の省かれシーン


到着直後


レイジ:(アクセサリーどうしよう?)


フェル:(今日はレイジ様と寝たいですね……)


レオ :(腹減ったなー)


ネルガ:(ベストタイムが更新出来ませぬな!)

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