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行動開始 メイド編

レオの一人称が「オレ」から「俺」となってました。申し訳ありません。

訂正出来たと思われます

 地面を力強く踏みしめ、地面を駆けていく。生い茂った自然は流星のように後方へ過ぎ去っていき、オレは確かに故郷へと近付いている。懐かしい、またこの姿で森をかける事が出来るなんて!

 1頭の猪が目に入る。丁度腹も減ってきたし、狩るとするか……背負ったサバイバルナイフを魔力で取り出し、口に咥える。そのまま身体強化で加速して……


「ピギィィィイ!」


 猪の真横を通り抜け、一閃。甲高い獣の悲鳴が上がり、ドサリと崩れ落ちた。ナイフを真上に放り投げ、人間の姿に戻ってキャッチする。さっきまでは黒獅子の姿だったから、やっぱ体が固まってんな……


「う、う~ん! ……さっ、新鮮な内に色々処理しねぇとな」


 頭が下になるように担ぎ上げ、魔力探知で周囲を探る。とにかく川とか湖で洗わねぇと……オレに水属性があるならこの場でさっさと洗っちまうんだけど……無いものねだりしてもしょうがねぇな。



 猪の肉を洗い終え、適当な布をの上に置いていく。その辺の木の枝をかき集めて薪とする。簡単な火属性の魔法で火を付け、火を確保した。しっかりと血抜きをした猪の肉をサバイバルナイフに突き刺し、火で焼いていく。味付けの調味料でもあれば良いんだけど……流石に持ってきてないもんなぁ……


「ま、クォーターとは言え獣人のオレには味付け無くても問題ないんだけどな」


 なんなら焼かなくてもいいんだけど、血塗れの姿でレイジ様に会いたくねぇし……生肉はその、口臭が……って、オレらしくないなぁ。焼いた肉を火から取り上げ、息を吹きかけて冷ましていく。


「あー、むぐっ……旨いなぁ。久々に猪なんて食ったぜ。こんなに旨いのに、市場じゃ中々出回らないもんな」


 人間には猪は好み分かれてるからなー……味も安定しないし、鮮度を保てないしな。ネルガは良く一緒に狩りに行くけど、レイジ様はどうかな……食ってくれるだろうか?

 この肉はオレが食べきるとして、ヴァルトに着いたら勧めてみるか。オレも少しは料理できるようになったし、ヴァルトになら調味料があるから最高に新鮮な肉をレイジ様に……!


「グルルルル……」


「あん? ……ああ、野生のライオンか。クォーターだけど、同族のよしみだ、そら!」


 猪の肉を風の刃で半分に裂いてやる。風の魔法で片方の肉片をこちらに引き寄せ、片方の肉片をライオンに投げてやる。全部食ったら、この後が走り辛くなるからな。

 ライオンは疑わしそうにオレを睨んでから、念入りに肉片の匂いを嗅いでいる。


「そんなに疑わなくても何も仕込んでねぇよ。……ッ! ほら、これでどうだ?」


 ライオンの前で生の方の肉を噛み千切り、飲み込んで見せる。目を見開き、驚きながらもその肉を咥えて立ち去っていく。オレもさっさと食って、移動するか。

 あのライオンから、妙な気配と懐かしい匂い……アイツ、ヴァルトのライオンか。まだまだヴァルト付近の森までは遠いってのに……ゼピュロス様も動いてるくらいだし、嫌な予感がするな……

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