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雷の鳥……?

 白い空間……? ここは夢の世界か?

 もう義手と義足にはフェルの魔力は宿っていないし……さっき別れた天照が確認に来るわけも無いだろうし……義手と義足があるって事は、今回の夢の支配権は俺にあるのだろうか?


「レイジ様!」


「フェル! お前もここに来ていたのか?」


「はい……気が付いたらここにいました。お身体に異常はありませんか?」


 隣に寝てたからたまたま来たのか……誰かがこの夢の世界を作り上げて、俺とフェルを狙って引き込んだのか……?

 夢の世界なのに、体が軽くない……多分、後者かな。腰にはハンドガンもあるし、弾丸も通常の弾丸が20……ハンドガンの限界リロード数だ。無事に起きれたら。フェルに弾倉の製作も頼んでおくか。もし現実でこんな状態になったら、通常の弾丸だけじゃ不安になる。


「フェル、周囲に気配はあるか?」


「……いいえ。魔力探知で1キロメートル程を探りましたが、特に確認できる反応は……っ!? 高速で接近してくる反応が2体! 約10秒ほどでこちらに来ます!」


「分かった。各個撃破で行こう。夢の世界なら俺もちょっとは無茶できる」


 ハンドガンをクルクル回し、緊張を誤魔化す。

 夢の世界だし、痛みは無いけど……場合によってはこっちで死んで、現実でもそのまま死ぬって事もある。フェルがいるから、可能性は限りなく低いだろうけど……1パーセントでも可能性が残ってるなら、警戒しておかなきゃ。


「3……2……1……来ました! 応戦します!」


 接近してきたのは、鷹サイズの雷を纏った鳥だった。トサカが生えてて嘴が鋭いのに、猛禽類の体格か。コバルトブルーの羽に水色の美しい雷を纏っている。

 こんな鳥が地球に存在したなんて聞いた事がない……シェーンオリジナルの鳥だろうか?


「太陽の腕なら殴れば終わるんだけどなぁ!」


 突進してくる鳥を、横に転がって躱す。直ぐに立て直し後ろを向くと、鳥はこちらに再度突進してきていた。今度は後ろに仰け反って回避する。

 義手で受けたら感電しそうだ。今はとにかく避けるしか無さそうだ。的が小さいから適当に撃つんじゃ当たらないだろうし……


「レイジ様、大丈夫です!」


「フェル? ……んなっ!?」


 フェルに呼ばれて振り向くと、鳥の首っぽい位置をを掴んだフェルが立っていた。こんな感じの……どこかで見た事あるような……なんか、フェルの後ろに雉の首を掴んで親指を立ててる、優しそうな笑顔のおじさんが見えるような気が……猟師か!?

 くっ……駄目だ、フェルが雉かなんかを捕ってきた猟師に見える……こんな事考えてる場合じゃないのに!


「意外と素手で行けます!」


 そうだね、フェル見れば凄い分かる。鳥……鳥なら、何か対策方法があった気がするなぁ…………そうだ! 確か鳥はひっくり返すと大人しくなるってテレビか何かで見たぞ! 試してみる価値はあるか。

 迫り来る鳥の足を掴み、グルリと回転させる。静電気がピリッと来るけど、手放してしまうほどではない。腹を上に向けさせて抱っこしてやると、足を引っ込めてピクリとも動かなくなった。


「お見事です、レイジ様」


「無事にあしらえたな……やっぱテレビって凄いな……」


(ええと……話しかけてもよろしいでしょうか?)

本日の省かれシーン


レ:やっぱりテレビ創ってもらおうかな……?


フ:創った所で何が見れるんですか……


レ:そっか……


?:(あのー?)

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