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みなさまのおかげで日間ランキング(ローファンタジー11位)(異世界転生45位)にはいりました!

完結表記にもかかわらず、ブックマークしてくださった皆様もありがとうございます。


感謝のお礼として友情編を追加しました。

お楽しみいただければ幸いです。

屋敷に戻って数日後――。


「クレオメ!ユーリシア様の絵画を手に入れましたわ!」


「……お嬢様、それは絵画ではなく、ただの聖騎士団報告書の挿絵でございます。」


「ユーリシア様の尊さを挿絵で済ませるなど、絶対に許されませんわっ!」


聖騎士団報告書を公式ファンブック扱いしているイェルローズ。

この世界には“推しグッズ”など存在しないのが残念でならない。


「・・・以前なら、このクールなお姿こそ至高と思っていたのですが――」


ふぅ、とめずらしくため息をつくお嬢様。どうやら先日のユーリシアとリリの出来事を思い返しているようだ。


私はひとまず用意していたお茶セットを差し出す。


「お嬢様、ローズマリーティーとチョコミントタルトをどうぞ。」


「チョコとミント……?どういう組み合わせなの?」


「お菓子も人も、思いがけない出会いが運命だったりするのですよ」


おそるおそる口に含んだあと、瞳をキラキラさせるイェルローズ。


「クレオメ!わかりましたわ!!!」


――まずい、暴走兎イェルローズの予感がする。


「ミントはクールなユーリシア様、チョコはあの子といるときの甘ったるいユーリシア様ということね?!?!これが運命の推しカプね?!?!」


いえ、そこまで考えていたわけでは……。飛躍が過ぎます、お嬢様。


「わたくし、もっともっとチョコのようにあまいユーリシア様を見たいわ!」


そう叫ぶと、イェルローズは突然飛び出す。

あわてて追いかけると、執事に次々指示を出していた。


「わたくし、孤児院に寄付しに行きますわ!」


お嬢様が突然飛び出さないなんて、少しは成長し――。


「いますぐ行きますわよ!40秒で準備してくださいませ!」


あ、いつものイェルローズだった……。


◇ ◇ ◇


寄付金では手続きが複雑なため、生活必需品として重宝されるハーブ類や嗜好品としての焼き菓子を贈ることにした。


孤児院へ向かう道中、例の小屋付近をゆっくり通っていると、リリ様が声をかけてくださった。


「お嬢様、侍女さん、こんにちは。今日はユーリ……様はいませんよ?」


その声音は鈴のように清らかで、さすがのイェルローズもたじたじだ。


「わ、わたくしは確かにユーリシア様を推しております!でもあなたとのことは応援してもいいと思っておりますの!」


「え、ええと……ありがとうございます?」


「なぜなら!ユーリシア様がリリ様を見つめるときのお顔があまりにも……尊すぎる!チョコミントですわ!」


「チョコミント……?」


――話が飛躍しすぎです、お嬢様。


「わたくし、あなたのことはライバルではなく“推しカプ”として認めますわ!」


「えぇっ?推しカプ……?」


「決めましたわ!あなたとお友達になってさしあげますの!」


「え?」


「推しカプの尊さをより近くで堪能するためには、あなたとの親交が必須ですのよ!」


助けを求めるように私を見るリリ様。小さく首をかしげる姿が、なんとも愛らしい。


「お嬢様、こういうときはまず名前を名乗り、愛称で呼ぶ許可を互いに与え合うとよろしいです。そのあとお茶を楽しむとよろしいでしょう。」


「そ、そうね!私はイェルローズよ。特別に“イェル”と呼ぶことを許可してさしあげますわ!」


「イ、イェル……ちゃん?」


「イェルちゃん!?!?!」


「えっ?!あっ、すみません、お貴族様に!イェル様ってお呼びす……」


「とっても気に入りましたわ!胸がきゅんとしました!ユーリシア様とは違う高鳴りですわ!」


困惑するリリ様。

尊い系の推しがユーリシア様なら、守ってあげたい系の推しがリリ様、ということか。


「わ、わたくしもあなたのことをリリちゃんと呼んでもいいかしら?」


ほおを赤く染めながら声をかけるイェルローズ。


「も、もちろん!」


「そう、わたくしたちはもうお友達よね?」


「そ、そうですね?」


「リ…リリちゃん。敬語はなくてもよろしくてよ」


「えっ、い、いいんですか?」


助けを求めるように私を見るリリ様。小さくうなずくと、安心したようにほわっと微笑む。

え、なにこの子。可愛すぎる……。


「えっと、イェルちゃん?よろしくね?」


にっこり笑うリリ様。天使を超え、もはや聖女。



イェルローズの両目もほおも、満開の薔薇が咲いたように輝いていた。


「わたくし、ここに誓います!ユーリシア様とリリちゃんという推しカプを、全世界に認めさせることを!!」


――こうしてイェルローズは、ユーリシア×リリ、通称“ユリリリ”カプの自称第一人者となり、本人たちも巻き込んでいくのであった。


推しグッズを作り始め、リリ様に止められたり怒られたりするほどの仲になるのは、また別のお話。


もしよかったら評価やリアクション、ブックマークをいただけると今後の更新のモチベーションになりますので、ぜひお願いします。


ちなみにリリは以下の作品のメインヒロインとなります。


美しすぎる女騎士に、なぜか全力で溺愛されています~私、どうしてこんなに甘やかされてるのでしょうか〜 https://syosetu.com/usernovelmanage/top/ncode/2844822/


こちらも評価やブックマークのお礼として続編や番外編を書く予定です。

もしよかったらお楽しみいただければ幸いです!

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