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今回の配送

•配送先:銀河連邦辺境コロニー《リュミナスIV》

•配送品:医療用バイオポッド × 2基

•経路:中立宙域を経由(帝国・サルカの艦が活動中)


配送船《グローム77》は、穏やかな航行を続けていた。

銀河連邦からの依頼は、辺境コロニー《リュミナスIV》へ医療用バイオポッドを届けるというもの。戦闘宙域を避けたルートが選ばれ、オルトも「今回は実にシンプルな任務だな」と珍しく安堵していた。


モルが操縦席で足を組みながら笑う。

「マジっすか! こんな平和な配送とか、俺らにしてはレアっすね! なんか逆に怖いっすけど」

オルト「フラグ〜」

Zは無言でセンサー画面を睨みつけ、液体金属の身体をカチリと動かす。

「……妙だな。中立宙域にしては、航行データが乱れている」


その時、フィルの合成音が船内に響いた。

『接触反応。小型艇一隻、こちらに接近中。識別信号は……ビーノ・ユーネ。』


オルトは額に手を当てた。

「……またあのウサギか。偶然って言葉が似合わないやつだ」


通信が開かれ、スクリーンに白兎型の女性的なビーノが映る。

「あらあら、また会ったわねぇ。偶然って楽しいわね♡」

彼女は頬をなぞるような仕草をしながら、しれっと話しかけてきた。


モルが苦笑する。

「いや偶然じゃないっすよね、絶対! これ狙って来てるでしょ!」


オルトは鋭い目を向けた。

「何をしている、ビーノ。連邦宙域に勝手に入り込んで」


ビーノは小さく笑い、答えを濁した。

「わたし? ちょっと調べ物をしてるだけ。ねぇ、知らない? この宙域、古いものが眠っているのよ。伝説みたいなものが」


Zが小さく反応した。

「……始原の砲、か」


一瞬、ビーノの耳がぴくりと動いた。

「あらぁ……あなた、そういう言葉を知っているのね。ふふ、面白いわ」


だがそれ以上は語らず、ビーノは再び軽やかな笑みを残して船を旋回させた。

「じゃあ、またね。今はあなた達の配送を邪魔するつもりはないわ。だって……遊びは後のほうが楽しいでしょう?」


通信は切れ、彼女の小型艇は暗い宙域の彼方に消えていった。


一瞬の沈黙。

モルが首を傾げる。

「マジで何者なんすかね、あのウサギ……」


オルトは配送品の確認パネルを見つめ直し、低く答える。

「気にするな。俺たちは配送任務を遂行するだけだ」


【配送結果】

•配送品:無事設置完了

•評価:星5

•コメント:「迅速で丁寧な搬入、感謝します。医療班の負担が大幅に軽減されました。」


モル「良い感じっすね!」

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