探索
帝国軍旗艦・作戦司令室
冷たい光を放つ戦術ホログラムが、宙域全域を映し出す。
無数の戦略マーカーが浮かび、点滅する赤は「探索予定宙域」を示していた。
部下の将兵たちが整列する中、
グラム=ツァイト准将は義眼を光らせながら淡々と声を放つ。
グラム=ツァイト准将
「これより、帝国全軍は”始原の砲”の探索に移行する。
対象の存在は伝説の域を出ぬが、陛下の勅命だ。疑う余地はない。
――我らは見つけねばならぬ。完璧に。」
部下たちが息を呑む。
副官
「じゅ、准将……探索範囲は広大にございます。帝国の兵站にすら負担が――」
グラム=ツァイトの視線が、副官を射抜いた。
冷たい赤い光が走り、空気が一瞬にして凍りつく。
グラム=ツァイト准将
「兵站は調整済みだ。反論は不要。
既に予備艦隊を分散配置し、補給ルートも三重に構築済み。
問題は……諸君の動きが”完璧”であるかどうかだ。」
副官は冷や汗をかきながら沈黙した。
ホログラムが切り替わり、銀河全域の地図に赤と青の線が浮かび上がる。
赤は帝国の探索範囲、青は銀河連邦やサルカの活動領域を示していた。
グラム=ツァイト准将
「連邦とサルカも同じ情報を掴んでいる可能性が高い。
彼らに先んじるため、我らは 一片の誤差も許さぬ探索 を行う。
一隻たりとも取り逃すな。全ての残骸、全ての伝承、全ての噂を回収せよ。」
部下たちは声を揃えて敬礼する。
部下一同
「はっ!」
准将は振り返らずに歩み去る。
その義眼の奥では、膨大なアルゴリズムが走り続けていた。
誤差なき計算、隙なき計画――まさに”完璧主義”のサイボーグ将官。
彼の脳裏にあるのはただ一つ。
――“始原の砲”を手にし、帝国を勝利に導くこと。
そして、任務を「完璧に」遂行することで、自らの存在を証明すること。




