ここは何処?
今回の配送
•配送先:銀河連邦・研究惑星
•配送品:反応遅延ナノジェル(超デリケート、振動厳禁)
•航行装備:試作スラスターX-β(継続装着中)
《グローム77》は穏やかに発進…のはずだった。
フィル「エンジン点火正常、出力安定……あ、あれ?」
Z「今“あれ”って言ったよな?絶対言ったな?オルト、言ったぞコイツ」
フィル「試作スラスターから未知の信号が…強制稼働シーケンス、開始されました」
モル「マジっすか!?やっぱパリピモード来たっすね!?これ、ノリノリのヤツ!」
オルト「ノリで宇宙空間突っ込むなああああああ!」
次の瞬間、スラスターが暴走。加速→減速→逆回転→空間跳躍→また加速。
揺れと重力反転で船内が「洗濯機」状態に
突然、ワープアウト。
画面に映るのは見たこともない星雲――登録されていない宙域。
Z「これは……軌道登録されてない。マップにないってことは、存在しないことになってる座標だ」
オルト「おい、反応遅延ナノジェル!大丈夫か!?……液体が分離して虹色になってんだけど!?!?」
フィル「衝撃波によって化学結合が一時的に……ええ、つまり“ダメ”です」
モル「俺ら、どこに運ばれてんすか?まさか宇宙の…裏側?」
Z「そんなRPGみたいな概念、初めて聞いたぞ」
とりあえず降りた惑星は――
謎の建造物群に覆われた、無人の技術遺跡。
空中に文字が浮かび、彼らを歓迎するように《ようこそ、第三試作観測地》と表示。
オルト「……試作って書いてある時点で絶対帰れなくなるやつだろこれ」
Z「しかも“第三”ってことは、第一と第二はどうなったんだ。見たことねぇぞ」
モル「でもここ、音響めっちゃ良くないっすか?叫んだらエコー最高っすよ!」
(モル、試す)
「ウェーーーイ!!」→「ウェェェイイイイイ!!」
オルト「誰かモルのマイク機能オフにしとけ。脳に直接響いてくる!」
フィルが探索中、施設のAIにアクセス。
驚くべき事実が判明。
フィル「この施設、かつて銀河連邦が建設した“実験基地のひとつ”です。廃棄扱いですが、残骸を使って試作ユニットを自動的に呼び寄せる機構が…」
Z「つまり、あのスラスター、ここに戻ってくるように設計されてたのか。里帰りかよ」
オルト「俺たちが連れてこられたんじゃなくて、スラスターが帰宅したのかよ!!」
AIが言うには――
AI音声「おかえりなさい、試作ユニットX-β。次の試験へようこそ。あなた達は被験体です」
モル「うわああ来たっすー!試験とか大っ嫌いっすー!!」
Z「お前のは学力の話だ」
逃げる3人。スラスターの暴走制御装置を取り戻し、《グローム77》に緊急再搭載。
ラストの一斉起動で、本来の配送先へワープ脱出成功。
配送品は…容器の中で完全分離したので再配送に。
配送評価
•配送品:反応遅延ナノジェル
•評価:星1
•コメント:「配送員は異次元を突破するスキルを有していたが、荷物は無事でなかった。評価に困るレベルの伝説体験だった」
Z「やっぱりお前がいるとなんとかなるな、運の力で!」
オルト「んなアホな」




