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普通

今回の配送:氷晶惑星「フリジルスVII」行き


配送先:辺境開拓ステーション《ステラ・グレイブ》


荷物:極寒地仕様の生体温室キット × 1基


経路:銀河連邦の北東端、流星帯を抜ける安全ルート


配送時間:残り4時間


配送船《グローム77》のコックピットでは、今日も平和な時間が流れていた。


オルト(座席で腕組み)

「なあ、今日こそは何も起きないだろうな?」


Z(背後の壁面からぬるっと流体金属で出現)

「“何も起きない”というフラグを、なぜ自分から立てるのか理解に苦しむ」


モル(シートを逆さにしてブランコみたいにしてる)

「マジっすか〜、今日は星空が映えるし、ずっとこのまま流されてたいっすよね〜」


オルト「お前はまずシートベルトをしろ。宇宙空間なめんな」


フィル(船AI)「船内重力安定。通信回線異常なし。外部温度マイナス170度、空調快適です♥」


オルト「こっちは外が極寒だからって、生体温室キット12tを一台で運ばせてくるのが問題なんだよ。もっと分割しろよ…」


Z「だが効率は良い。お前が面倒なだけだ」


モル「てかさ〜、その温室って中にフルーツ生えるんでしょ? ワンチャン摘み食いOKっすか?」


オルト「乗員が勝手に積荷の果物食っていいわけないだろ!!」


突然、船内アラートが鳴る。


フィル「異常振動を感知。冷却装置Bユニットが、軽く“ふてくされた音”を出しています」


オルト「冷却装置がふてくされるって何!? 擬音語で状況報告すんな!」


Z「モル、お前冷却機の上でヨガしてなかったか?」


モル「マジっすか!?あれってそんなデリケートなやつだったんすか!? めっちゃ体幹鍛えられたのに〜」


オルト「うちの船はお前のジムじゃねぇ!!」


しばらくして、船は流星帯の安全な回廊を抜けるルートに入った。

ここからは特に何も起きない——はずだった。


フィル「星間ラジオチャンネル、現在接続可能:全14局。おすすめは“グラビトン演歌大全集”です♥」


Z「演歌……悪くない今日はミュラノン気分じゃないし、孤独な宇宙に合う」


モル「え〜オレは“銀河ギャルズHIPHOP☆NIGHT”で!」


オルト「どっちもやめろ。せめて普通のニュース聞かせろ!」


結局、演歌とヒップホップが交互に流れる謎のミックス局にチャンネルを合わせる羽目に


氷晶惑星《フリジルスVII》にある補給ステーション《ステラ・グレイブ》。

着陸後、オルト(船外スーツ着用)とZが外に出て温室キットを設置。


Z「気温:マイナス198度。だが問題ない」


オルト「お前は流体金属だからな。俺は寒さで関節がカチカチなんだが」


モル(スーツの中に最新自動温度調整付)

「マジっすか〜! この寒さ、逆に新陳代謝爆上がりって感じっすよ!!」


オルト「最新スーツ着てるからだろ!お前は元気だなほんとに…」


温室キットは問題なく稼働。中の植物が自動展開を始め、早くも若芽が立ち上がる。


フィル「配送完了、お疲れさまでした」


配送評価


配送品:無事設置

評価:星5

コメント:「配送員が手際よく設置感謝します!」


オルト「普通だ...」

静かに帰路につく《グローム77》。


Z「こういう静かな任務が続けば、戦争など忘れられるのだが」


オルト「ほんとにな……あー、次もこのくらいで頼むぞ…」


モル「えっ、次の便、“パルシウム高エネルギー炉のコア”っすよ? しかも配達先が火山の上っす!」


オルト&Z「「やっぱり平和は続かないな」」

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