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実は罠だった(どっちにとっても)
その瞬間、アップルパイ型爆弾が自動起動。
しかし敵要塞の防御フィールドが干渉し、爆発せず、踊りだした。
「えっ!? なんで爆弾踊ってんの!? 『ダンス・モード』って何!? タコ中佐ァァァァ!!」
その頃、戦艦《ドスコイ号》でモニタリングしていた中佐は笑っていた。
「まさか起動モードを“祝砲ダンス”にしたとは言えまい……アップルパイだけに♪」
「駄洒落で爆弾作るなやあああ!!」
敵AIミトコーンはダンスを高精度で模倣しようとして自己分裂、要塞の制御系が暴走。
最後は爆発的な重力崩壊で、敵基地は見事に丸ごと“パイ皿”のようにへこみ、作戦は成功となった。
基地に帰還したオルトたちは、隊長からこう告げられた。
「ヴィスカ! 今回の配送は大成功だ! 軍用SNSでバズってるぞ! “#ダンス爆弾”がトレンド入りだ!」
「もう俺、そっち系の配達員でいいわ……」
「よーし、次は敵の母艦に“くしゃみ式生物兵器”を届けてもらうぞ!」
「待て、それは絶対無理だって!!!」