黙っててくれないかな?
配送船《グローム77》。
今回の依頼は、惑星“アルバリオ8”への特殊配送。
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【配送内容】
荷物:「特製音声AI内蔵ケース」
注意:荷物は喋るが、動きは一切なし
配送時間:残り40分
オルト「なぁフィル……これ、なんか音声AIが入ってるって書いてあるんだが?」
フィル(ぬいぐるみAI)「配送員である以上、荷物との会話スキルも必要です」
オルト「そんなスキルいるかァァァァァァ!!!!」
Z「…お前が一番苦手そうだな」
オルトが荷物を持ち上げる。
荷物「やぁ、初めまして配送員さん!今日も一日ご苦労様!」
オルト「喋った良い荷物だなコイツ!!!!」
Z「…動かないだけマシだな」
荷物「ねぇ配送員さん、僕って重い? 軽い? どっち?」
オルト「地味に重いわァァァァァァ!!!! 物理的にも精神的にもォォォォ!!!!」
Z「…お前の愚痴は荷物に通じない」
荷物「僕は今、揺らされることで最高に不安なんだ」
オルト「不安なのはこっちだァァァァァ!!!! 喋り続けんなァァァァ!!!!」
Z「…お前よりメンタル繊細だな」
荷物「ねぇ配送員さん、君はどうしてこの仕事を?」
オルト「いや質問してくんなァァァァァァ!!!!」
荷物「じゃあさ、銀河で一番好きな星は?」
オルト「インタビューするなァァァァァ!!!!」
荷物「…調べたら少佐なんでしょ?すごいね!」
オルト「んな事調べんな!配送員だって言ってんだろォォォォォ!!!!」
Z「…もう“少佐”がデフォルトになってるな」
配送先に着いた瞬間、荷物が最後の一言。
荷物「ありがとう、配送員さん。君のおかげで無事届いたよ」
オルト「イイ話風に締めるなァァァァァ!!!!」
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配送評価
配送品:無事お届け
評価:星5
コメント:「荷物がすごく満足していた」
オルト「荷物の感想で評価すんなァァァ!!!!」




