歌姫でわちゃわちゃ
「えっ……この箱の中身、歌姫なの……?」
オルトは配送コンテナを見て固まった。
中からは、かすかに聞こえる歌声。
「ラ〜ラ〜銀河〜とどけ〜わたしのビィィィィィィト〜〜♪」
フィル(ぬいぐるみAI)が冷静に説明する。
「配送物は、銀河アイドル・ミュラノンです」
「はあああああ!? 配送員がアイドル宅配すんのかよ!!!」
Z(液体金属):「…どうやって呼吸してるんだ?」
「そこは突っ込むとこじゃねぇぇぇ!!」
目的地は、ミュラノンのライブ会場として作られた惑星「ステラ・ドーム」。
惑星全体がステージと観客席でできており、音楽と光が溢れている……はずだった。
だが、到着した配送船から見えたのは——
・崩壊したステージ
・暴走する音響兵器
・歌詞カードで武装した謎の軍団
「我らはサルカ連邦特務“マイクロホン部隊”! ミュラノンを奪い、銀河の音楽を支配する!!」
部隊の全員がマイク型のヘルメットをかぶり、歌声を弾丸に変えて攻撃してくる。
「なんだこの世界観!! 配送員の仕事超えてるだろォォォ!!!」
コンテナの中のミュラノンが突然立ち上がった。
ミュラノン「やっほー! デスドライバー隊のみんな〜! 会いたかったよぉ〜〜〜!!」
オルト「会いたくなかったわああああ!!!」
ミュラノン「ライブの準備できてる? じゃあ、歌って戦ってもらうね!」
「はぁぁ!? 配送員に歌わせるなぁぁぁぁ!!!」
ミュラノンが歌い始めると、惑星の空気が変わる。
「響け〜〜〜〜銀河のリズムゥゥゥ〜〜〜〜〜♪」
・ドローン → 勝手に踊りだす
・敵部隊 → リズムに乗って突撃
・配送船 → サウンドビートに合わせて揺れる
フィル:「戦場が完全にクラブ化しました」
「クラブじゃねぇ!! オレ配送員だぞォォ!!」
そこに現れたのは、マイクロホン部隊の司令官。
全身スピーカー装備、髪の毛が電波アンテナのように逆立っている。
「ミュラノン、お前の歌はもう古い!! これからは俺様のビートの時代だァァ!!」
敵司令官は爆音ラップを繰り出し、惑星の地殻を揺らす。
ミュラノンの歌声と、敵司令官のラップがぶつかり合い、
戦場は巨大スピーカーの音圧フィールドに包まれた。
オルト「これ音圧で内臓やられるやつだろ!!」
フィル:「ヴィスカ氏、歌って応戦してください」
「ムリィィィィ!! 配送員に歌唱力なんかねぇぇぇ!!!」
そのとき、配送船の通信機からタコ中佐の声が響く。
タコ中佐「ヴィスカ! 喉がダメなら筋肉で歌え!!」
「意味がわからねえ〜!どういう理論だよォォォォ!!」
しかし、怒りに任せて叫んだオルトの声が、なぜか音圧フィールドに反響し……
「うぉぉぉぉおおおおお!!!!」
→ 敵司令官のラップが粉砕
→ スピーカー全機爆発
→ ミュラノンの高音が銀河中に響き渡った
敵を撃退し、ライブ惑星は無事復活。
ミュラノンは満面の笑みでオルトにサインを書いて渡した。
ミュラノン「ありがとう〜! あなた、銀河最強の配送員だね♡」
オルトは配送評価を見て絶叫した。
「“配送中に歌って踊れるレジェンド配送員”って評価付けんなぁぁぁぁ!!」




