サルカ側
サルカ連邦・要塞旗艦 会議室
黒曜石の床、漆黒の柱。薄暗い空間を照らすのは、天井に漂う生体発光クラゲの淡い光。
長机を囲み、三つの影が静かに佇む――が、沈黙の中に不自然な「音」が混じっていた。
ドスン、ドスン、ズシィィィン……
ブラッド・ヴァルガス少佐は鋭い片眼を上げ、音の発生源を睨む。
そこには、会議机の端で100kg級の重力ダンベルを上下させるゴルゴラス大尉がいた。
その横では、触腕をしならせながらダーククラーケン少佐がタコ腕プランクをしている
ブラッド:「……なぜだ」
ゴルゴラス(息を整えながら):「筋肉を鍛えている」
ブラッド:「見ればわかる! なぜ今やる!」
ダーククラーケン(プランクを決めたまま):「筋肉は……いや、触腕も筋肉だ! これは軍略だ」
ブラッド:「何が軍略だ!」
ゴルゴラスは立ち上がり、バキバキに割れた胸筋をボンッと鳴らす。
ダーククラーケンは八本の触腕を組み合わせ、タコアーム・ムキムキポーズを決める。
ゴルゴラス:「帝国が“始原の砲”を探してる? なら俺は“始原の筋肉”を極める!」
ダーククラーケン:「俺もだ! 俺の触腕は銀河最強になる!」
ブラッドの片眼がピクリと震えた
ブラッド:「始めろって言ってんだよ、会議を!」
ゴルゴラス:「了解!」(ポージング:モストマスキュラー)
ダーククラーケン:「触腕ラティス展開!」(触腕でXポーズ)
ブラッド:「……やっぱりサルカは滅ぶ」
ブラッドは無理やりホロ契約をテーブルに叩きつけ、重く告げる。
ブラッド:「帝国に先んじて“始原の砲”を確保する。連邦の威信がかかってる」
ゴルゴラス:「了解! だが、俺は筋肉を裏切らない!」(スクワット開始)
ダーククラーケン:「触腕も鍛え続ける!」(イカ腕懸垂をどこからともなく始める)
ブラッド:「……会議室をジムにするなァァ!」
巨大なハッチが開き、艦艇群が光の中で浮上する。
ゴルゴラスはプロテインシェーカーを一気飲みし、
ダーククラーケンは触腕でチューブ式エネルギー食を複数同時に吸う。
ブラッド:「……正直、連邦の未来が不安だ」
ゴルゴラス:「安心しろ! 筋肉は裏切らない!」
ダーククラーケン:「触腕もだ!」
二人の声が重なり、出撃の号令が響いた。
ブラッド:「全艦、出航! ――頼むから途中でジムを開くなよ!」
ゴルゴラス&ダーククラーケン:「了解ッ!! 筋肉と触腕に誓って!」
艦艇群は光を裂き、星々の海へ飛び立った。
――その瞬間、後方でプロテインのボトルが爆発音を立てたのは言うまでもない




