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第3話 プロフィールをつくる。

 彩夏が突然「そうだ!拓真くんも“つくるぶ”に入ったことだし、自己紹介がてらプロフィール帳を作ろうよ!」と笑顔で言い出した。


「プロフィール帳?」と俺が聞き返すと、「一回やってみたかったんだよね~!」と彩夏が目を輝かせ、美咲も「面白そう!」と頷く。


「じゃあ、項目を決めよう!」と、テーブルに紙を広げる彩夏。

「うーん、何入れる?」と悩む美咲に、「誕生日、好きな食べ物、趣味はマスト」と澪が言うと、「あ、好きな色も!」と彩夏がペンを走らせる。


「血液型とか特技も入れようよ」と美咲が提案し、澪は「……一言メッセージも、あった方が面白い」と静かに付け加える。紙に次々と項目が並び、全員で小さな笑い声を交わしながら決めていく。


 こうして決まったのは:

 ・名前ニックネーム ・誕生日 ・血液型

 ・好きな食べ物と嫌いな食べ物

 ・好きな色 ・趣味 ・特技 

 ・一言メッセージ


「よし、決まった!じゃあ書こう!」と彩夏がにっこり。


 カラフルなペンを手に、全員が真剣な顔で紙に向かう。「お兄、こういうの苦手そうだよね」と美咲が笑えば、「……苦手に決まってんだろ」と俺が肩をすくめ、彩夏は「私、めっちゃ可愛くデコるから!」と張り切ってハートや星を描き込み始める。澪は一人、淡々とペンを走らせ、「……飾りは要らない」と一言。わいわいとした空気の中、紙の上にそれぞれの個性がにじんでいった——。


 ―――――――――――――

【藤村 彩夏あやか

名前ニックネーム:彩夏、あや、あやっぺ

・誕生日:3月22日 ・血液型:B型

・食べ物:『好き』焼肉、お寿司 『嫌い』ドリアン

・好きな色:赤、オレンジ

・趣味:小物づくり

・特技:思いつき、勢い

・一言メッセージ:「面白そうなことは何でもやるよ!」


【一ノ瀬 みお

名前ニックネーム:澪

・誕生日:12月9日 ・血液型:AB型

・食べ物:『好き』たこ焼き(作るのが好き)『嫌い』ウニ

・好きな色:白、青

・趣味:ゲーム、読書

・特技:調べる、ゲーム

・ 一言メッセージ:「……つくるのは、いい」


【相澤 美咲みさき

名前ニックネーム:美咲、みーちゃん

・誕生日:5月4日 ・血液型:O型

・食べ物:『好き』いちご 『嫌い』ゴーヤ

・好きな色:ピンク

・趣味:雑貨集め、手芸

・特技:裁縫、編み物

・一言メッセージ:「つくるぶファイト―!」


【相澤 拓真たくま

名前ニックネーム:拓真、お兄(妹限定)

・誕生日:10月18日 ・血液型:A型

・食べ物:『好き』麺類 『嫌い』パクチー

・好きな色:紺色

・趣味:DIY、模型作り

・特技:細かい作業、組み立て

・一言メッセージ:「DIYなら任せろ」


 ―――――――――――――


 書き終わった後、みんなでお互いのプロフィールを見合って盛り上がる。


「拓真くん、麺類好きなのにラーメンじゃなくて『麺類』ってまとめちゃうのズルくない?」と彩夏が笑い、

「彩夏だって、ドリアンはともかく、焼肉と寿司は欲張りすぎだろ」と俺が突っ込む

「だってどっちも大好きなんだもん!」と彩夏が笑う。

「澪ちゃん、ウニ苦手なんだ?」と美咲が目を丸くすると、

「……見た目がダメ」と澪がぽつり。

「意外!」と全員で笑い声を上げた。

「ゴーヤ苦手なんだー。私も得意じゃないかなー苦いもんね!」と彩夏が言えば、

「うん、苦いのがダメで……」と美咲が少し恥ずかしそうに笑う。

「……たこ焼きは作るのが好き、っていうの、澪っぽいな」と俺が言うと、澪は「きれいな丸にするのが、気持ちいい」と楽しそうに頷く。

「ていうか、食べ物の話ばっかだな」と俺が再び突っ込むと、全員で「確かにー!」と笑いあった。


 澪が「彩夏、これデータにしてまとめておくから、いったんこっちで持ち帰る」と言う。「オッケー、終わったら持ってきてね!」と彩夏が元気に答える。


「あ!じゃあ、今までのこともこれからのことも、ノートにまとめて活動記録にしよう!」と彩夏が思いつき、美咲が「すごくいいと思う!」と笑顔を見せる。俺も「確かに、そういうのあった方がいいかもな」と頷く横で、澪が手書きのプロフィールをスマホで撮影していた。


「何してるの?」と美咲が首をかしげると、「一応、撮ってる」と澪が淡々と答え、美咲にスマホを向けて一枚撮影する。「わ、私つくるぶの撮影係になる!」と美咲が手を挙げ、「美咲ちゃんそれすごくいい!」と彩夏が賛同する。


 ひとしきり話し合いが終わり、みんながほっと一息ついていた。

 すると彩夏が、ぱっと顔を上げて言った。

「ねえ、次は何作ろうか? やっぱり何か新しいのやりたいよね!」

 澪が少し考えて、ぽつりと口にする。


「……次は、ゲーム作らない?」

 俺は思わず顔を上げた。――おい、いきなりハードル上げすぎだろ。


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