ぼっちはやってみる
「自分もまだだから、夕食一緒に食べよう。」
ミネは調子に乗って作りすぎた山菜三昧を見て、偶然にしろ良かったなと思った。
スープやパンならば身体が弱っていても食べられそうだと思い、彼の前へも温め直して持って行く。
真ん中にこごみのゴマ和えも置き、筍の掻き卵スープ、ヘビパンがそれぞれの前に並ぶ。
--さて、と。夕食を一緒に食べる事にしたのだが……。
「……。」
「……。」
ミネは気付いた。
衰弱した身体ではひとりで食べれない。
「……。」
「……。」
綺麗な男の人はソファーから何とか起き出して、ソファーを背もたれにローテーブルに着いている。
しかし、衰弱仕切っていて腕をあげるのもしんどいのだろう……。
ミネはテーブルを回り込んで男の人の隣へ座る。
ひと匙スープを掬うと、適度な温度に冷まして口元へ近づける。
--すっ……。
どうやら飲むことは出来るらしい。
何度かスープを口へと運び入れ、何回かに一回はかなり小さく千切ったパンも食べさせてみた。
ミネはやってみる。
何度も何度もミネは無言で嚥下したのを確認しては、次を運ぶ。
彼も、無言で懸命に食べ続けた。
不足した栄養を取り戻すように……。
そして、しばらくすると彼の食事は終わる。
無事に全て食べられるだけの力は残っていたのだ。
ミネは心から安心した。
この様子ならば少しずつ身体も回復していくだろう。
「あの……。」
完食した彼は食事がとれて安心した表情をしている。
ミネは声を掛けられたので、自分の食事を始めようとした手を止めて彼見た。
「……何か……ヘビみたいな怪しい変な形のパンだったけど、美味しかった。」
……うん、なかなかに良い性格をしているらしい。
「……。」




