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さよなら、僕らのマドンナ  作者: 浅葱薆
1/1

忘れたい、過去

18年前、サトちゃんが死んだ。


リカちゃんは自分のせいだと責めた。


リカちゃんはそこからどんどん人生が狂っていく


でも、僕らはいつも言っていた。

「リカちゃんのせいじゃないよ」


僕らは29歳になった


たっくんがリカちゃんと結婚するんだって。


リカちゃんには幸せになってほしいな。

それは僕らの願い。


そんな、リカちゃんのお話。

「もう18年も経つんだな」


卓弥はビールを飲み干すなりこう言った。


「なんだかんだ言ってあっという間だったよ」


僕は共に過ごしてきた彼らの顔を思い浮かべた。


「で、今日は。・・・何かあるから僕を呼んだんでしょ。たっくん」


「いや、話せば長くなるような気がする」


「なんだよ、それ」


「まだみんなには話してないんだけどさ。

俺、里華と結婚しようかな、って」


里華ちゃん。ああ、そうか。やっぱり。


「おめでとう。なんか昔からそんな感じがしたよ」


「・・・ありがとう。でもリカがさ、まだいろいろ引きずってるみたいなんだ」


引きずってる、ひきずってる。


「元気かな。里美」


里美・・・サトちゃん。


「18年も会ってないんだ。リカも大分参ってる」


ねぇ、たっくん。

引きずってるのは君だろ。


「サトの事だよ、絶対美人になってる」


ねぇ、たっくん。


「たっくん・・・」


サトちゃんはもうとっくに死んだじゃないか。

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