第5話 レベルとランクそれから依頼
第5話です
よろしくお願いします
ヒト、モンスター、設定などと色々増えていくので更新が遅くなります
ドンッ‼︎
「⁉︎」
夜中。俺は背中に衝撃を受けて思わず身構えた。護身用に枕元へ置いてあったGLOCK18Cを衝撃を受けた方へ向ける。
「???」
だが銃口を向けている先には何もなかった。不思議に思って布団を見ると孝の足が丁度さっきまで俺が寝ていたところに伸びている。
そうか、これが原因か。俺は足を退けさせたが直ぐに足はこちらを蹴り飛ばしてくる。
「!」
良いことを思いついた。俺は孝の足を退け、布団に潜り込んだ。そして孝の足が来る前に康平の顔を俺の背中あたりまで引っ張ってくる。これで完璧だ。ぐっすり寝られる。
俺は安心感に包まれて微睡んでいった。
ヒュッゲシッ!
「いってえ‼︎」
康平が孝に蹴られて起きたような気がするが気のせいだろう。俺は意識を投げ出した。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
チュンチュン、チュンチュン
雀だろうか?鳥の鳴き声で目を覚ます。鳥の鳴き声で目を覚ますなんて漫画みたいなことが起きるんだな。まあ、状況そのまま漫画だけど
俺含めみんな起きたばかりのようだ。頭にタンコブがある孝と顔に青アザがあって怒っている康平は気にしないことにする
「おはようございます。お食事は…………」
フロントのおばさんが驚いていた。
「その怪我はどうしたんですか?」
「こいつに寝ている間に蹴られたので」
「怒られて殴られました」
なるほど、やっぱり予想通りだったみたいだ
「全く。2人ともこちらに来てください。特別ですからね」
おばさんがぶつぶつとつぶやいている。何をするんだろ
「「???」」
「神の慈悲により癒されよ ヒール!」
『⁉︎』
みるみる内に2人とも傷がなくなっていく。すごい。これが魔法か
「今のは魔法ですか?」
聞いてみる
「ああ、そうだよ」
「どうすれば使えますか?」
「冒険者ギルドに行って職業選択をしてからひたすらレベルアップするしかないね」
「わかりました。ありがとうございました」
良いことを聞いた。俺たちは朝食を取り、部屋に戻る。意見を聞いたら満場一致で冒険者ギルドに行くことに決まった
「冒険者ギルドに登録するなら金がかかるよな?いくらだっけ?康平わかる?」
「いくらだっけ?」
「登録1人銅貨3枚、年会費1人銀貨1枚だよ」
竜志が答えた
「流石だな竜志。金に対しては本当によく覚えてるな。金の管理も任せて良さそうだ。金ならな」
「それって褒めてんの?馬鹿にしてんの?」
「両方だ」
「ムキー‼︎」
「おいATM。そんなことしてないで金の整理しようぜ」
「そうだよ。ATM早く」
「人のことATMっていうなあ〜〜‼︎」
竜志のあだ名がATMで定着してしまった。まあ、問題はないだろう。
お金は数えた結果
霊銀貨→1枚、金貨→49枚、銀貨2枚だった。金貨が中途半端なのは昨日食べた夕食のせいだろう。
「全員登録するとして銅貨3枚×10人で30枚で、鉄貨3枚分。銀貨だと多すぎる。まあ、両替してもらえばいいか」
「良さそう?」
「いいよ」
康平が声をかけると竜志からOKが出たので出発する。場所はおばさんが教えてくれた
冒険者ギルドは木造の大きな建物で両開きドアがユラユラと揺れていた。まさにラノベや漫画のアレである
立ち止まっていても仕方がないので中に入ることにした。中はやはり広く、様々な種族のヒトがいるようだ。見たところだと普通のヒトから猫耳、犬耳、龍人、エルフ、ドワーフまで様々な美女が揃っている。
そう、まさにここは
「パラダイスっ‼︎」
「ビクッ⁉︎どうした稜?」
はっ⁉︎思わず口に出てしまった。取り敢えず誤魔化す
「いや、何でもない。ちょっと俺の許容量を越えてしまっただけだ。気にするな」
「そ、そうか、無理するなよ」
康平は素直に引き下がってくれた。他の奴らはニヤニヤしてるので俺の言ったことの意味がわかっているんだろう
「それじゃあ、受付に行くか」
気を取り直してレッツゴー
「ようこそ冒険者ギルドへ。本日はどのような御用ですか?」
受付の女性はおばさんだった。なかなかやるな冒険者ギルド。受付嬢から始まる恋は流石になしか
「僕たち10人の冒険者登録に来ました」
「登録ですね?登録料1人銅貨3枚、年会費1人銅貨1枚、合計銀貨10枚と銅貨30枚もしくはそれに該当する通貨でも構いませんがいいですか?」
「わかりました。金貨1枚と銀貨1枚でいいですか?」
「はい大丈夫です。こちら鉄貨7枚のお返しです。それでは登録をするのでこちらにどうぞ」
流石ATM。スムーズに話が進んだ
「それではこちらの席に1列に並んでください。まずはレベルとランクをはかります」
俺は疑問に思ったことを聞いた
「ランクとはC級などのことですか?」
「はい、そうです」
「どうやって決めるのですか?」
「最初はこちらのプレートを入れた袋に息を吹き込んでいただきます。プレートの色が変化し終わったら終了です。そのレベルで現在いるあたりがランクになります」
なるほど。レベルでランクを決めるのか。レベルが高い俺と康平は有利だな
「わかりました。お願いします」
「はい。それでは始めます」
そして俺たちは息を吹き込む。俺のプレートは黒くなった。左隣を見ると康平も黒だ。右隣の孝は………虹色?なんて良さそうな色なんだ。どう見ても強いじゃねーか
「え?あ、な、はへ?」
受付のおばちゃんが混乱している。孝の奴め羨ましい
「く、黒くなるなんて………しかも2人も」
あれ?驚かれているのは俺と康平らしい
「あのー、黒ってランク幾つなんですか?」
S級あたりだと嬉しいなあ〜とか期待しながら聞いてみる
「ぷ、プレートが黒くなるのはレベル2000以上、ランクX級で、す……はふぅ」
ばたっ
おばちゃんは倒れた。
そして、ギルド大混乱。他の冒険者達も騒ぎまくっている
ていうか、え?ランクX級って今まで2人しかいなかったってアレのことか?思案していると他の受付嬢が来て続きをやってくれた。おばちゃんは事務室に運び込まれていった
そして職業を決める。俺たちは迷わず銃士にした
そうして完成した俺たちの冒険者プレートはこちら
工藤 康平 X級
Lv5862
職業 銃士
スキル 解説不能(神から貰った能力らしい)
経験値30倍 相手が3体以上の場合、倒すと経験値 が通常の30倍入る
↑これはケルベロスを倒した時に手に入ったらしい
中藤 稜 X級
Lv5114
職業 銃士
スキル 解説不能
経験値30倍
堀田 孝 SS級
Lv1480
職業 銃士
スキル 解説不能
秋根 政広 S級
Lv977
職業 銃士
スキル 解説不能
三浦 勇馬 S級
Lv932
職業 銃士
スキル 解説不能
山城 ジョン SS級
Lv1624
職業 銃士
スキル 解説不能
寺本 竜志 S級
Lv901
職業 銃士
スキル 解説不能
古井 拓也 S級
Lv918
職業 銃士
スキル 解説不能
高橋 克 SS級
Lv1907
職業 銃士
スキル 解説不能
松下 弘毅 SS級
Lv1899
職業 銃士
スキル 解説不能
うん。完璧チートだね。もはやこの異世界で俺らに敵う奴らいないんじゃないのか
「こ、こここちらが、みみ皆様の、冒険者プレートになりまっまっます」
受付の女性は完全に怯えてた。なんかすごい罪悪感。
でも小手調べということでずっと残っているような難しい依頼を教えて貰った。いくつかあったので持ち帰ってどれを受けるか決めることにした
《火炎龍討伐》
参加資格:S級以上
成功条件:火炎龍の首を切り取り、持ってくること。
参加人数:無制限
討伐報酬:金貨30枚
神龍の住処
《ケルベロスの群れの討伐》
参加資格:SS級以上
成功条件:ケルベロスの母体の胎盤を切り取り持ってくること。
参加人数:無制限
討伐報酬:霊銀貨1枚
《ジャイアントパラセクトの巣の駆除》
参加資格:S級以上
成功条件:王国貴族、王に直接確認をしてもらうこと。
参加:4人(巣が狭いため)
討伐報酬:霊銀貨10枚
奴隷自由落札権
この3つである。どれも高難度だ。この中で俺は1つやってみたいものがあった
「なあ康平。このジャイアントパラセクトの巣の駆除ってやってもいい?」
「別にいいけどなんで?」
「この奴隷自由落札権が気になってさ」
そう、この奴隷自由落札権が欲しいのだ。予想通りならかなり使える
「ふーん。まあいいんじゃね?それじゃあチーム分けをするか」
「俺は決まってるから同じとこにあと3人だな。んで、他の2つにも3人ずつ」
「………稜?全部受けるの?」
「受けるでしょ。どれくらいやれるかの確認もあるけど、俺たちの力を示すのにもちょうどいいら?」
「………はあ。じゃあ、そうするか」
お、康平が折れた。そして俺たちはチーム分けを始める
まず、《火炎龍討伐》はS級以上なのでリーダーを孝が、メンバーは政広、勇馬の3人が務める。
次の《ケルベロスの群れの討伐》はSS級以上なのでリーダーに康平、メンバーはジョンと克が務める。
最後に俺がいく《ジャイアントパラセクトの巣の駆除》は、リーダーが俺。メンバーは竜志、拓也、弘毅が務める。
俺たちはそれぞれ準備を始めた
服装は六五式戦闘服(康平が作業服ではなく戦闘服と言ってしまったので戦闘服で統一することにした)、黒のタクティカルベスト、コンバットブーツ、頭には六五式と同色のOD八角帽、シューティンググラス。
グローブは個人でつけてるやつとつけていないやつといる。
ちなみに俺はつけていない。康平はつけてるけどな。
銃火器は前にも言った通り変化はない。それに追加して勇馬の能力で出した軍用ショルダーバッグを1人1つずつ持っている。
この中には個人の銃火器に対応したマガジンが大量に入っている。
ちなみにRPG-7もまた出した1人2本で俺たちには計8本のRPGがある。弾薬は成形炸裂弾のままだ。
弘毅に軍人を3人呼んでもらった竜志の出したハンヴィーに乗り込んでいく。(ちなみにハンヴィーは馬小屋に置いてある)
俺たちは宿を出て出発しようとした。すると騎士みたいな格好をしたやつが走って来て俺たちを呼び止めた
「すみません。TFの方でよろしいですか?」
「はい、そうですよ」
康平が応対する
「国王がお呼びになっています。こちらの馬車で移動なさってください」
「いえ、今から依頼をやりに出発するところだったのでハンヴィーで行っても大丈夫ですかね?」
「はんゔぃー、ですか?そちらがそうしたいならばそれでも構いませんが」
「では、そうさせてください」
「わかりました。ついてきてください」
俺たちは馬車についていく。城に着いたのでハンヴィーを降りて玉座まで歩いた
「急に来てもらって悪いな」
玉座つくと国王が話しかけてきた
「いえ、別に構いません。それで何か御用でしょうか?」
「うむ、お主らのレベルとランクを聞いたので本当か見せてもらいたい」
「わかりました。こちらをどうぞ」
俺たちは皆首から下げていたプレートを取り出して国王に見せた
「……なんと。まさか本当とは。低いものでもLv901、最も高い康平殿はLv5862。これには驚いた。ああ、もういいぞ」
「わかりました」
俺たちはプレートをしまう
「実を言うとお主らが今日持って行った3つの依頼は全て国から直接出されている依頼だったのだ」
「そうなんですか」
へぇ、国から依頼出すことなんてあるんだな、なんてのんきに俺は考えていた
「どれを受けてくれるのだ?今の所は国からの依頼はそれ3つだ。出来るならば火炎龍討伐を受けてくれると嬉しいのだが」
「問題ありません。全て受けました」
「全てとな?では3日間に分けて行くということか?」
「いえ、今から全てに行きます」
「1日ではまわれぬぞ?」
「なのでメンバーを3、3、4で分けて同時にやります」
「なんと⁉︎その人数でやるのか⁉︎」
「はい。問題ありません」
「むう、見届け人兼案内人として此方から3人送りたいがよろしいか?」
「はい。大丈夫です」
「ならば頼んだ」
「はい、失礼します」
「うむ」
俺たちは玉座を後にした。ハンヴィーまで戻ると煌びやかな装備に身を包んだ騎士が3人いた。しかも全員が綺麗な女性である。
なるほど、ハニートラップの役割もきっと備わっているんだな。1人納得して俺は康平、孝に目配せした。向こうも意味は理解したようだ
「……私たちはあなた達を見届ける為に送られました。よろしくお願いします」
「よろしく」
康平が応対する。段々と慣れてきたみたいだ
「名前、ランク、レベルと職業、武器を聞いてもいいですか?」
「はい、私はアノ・ミースです。レベル210、ランクA級で、職業は聖騎士です。職業は他の2人も同じです。武器はバスターソードを使います」
「わかりました。それじゃあ職業は次からはいいです。次をお願いします」
「私はジレス・アイヤ。レベル214ランクA級だ。武器は片手剣を2本使う」
「私はマノ・ソールです。レベル200ランクA級で新米団員です。ですが自分の強さには自信があります!武器は片手剣と盾です」
ちなみに特徴を上げていくと最初のヒトは長くウェーブのかかった金髪の温厚そうな女性。
2人目は長くストレートの蒼髪で少しキツそうな女性。
3人目は短い赤髪の行動的な女性だ。
ちなみにアノ・ミースは孝チーム、ジレス・アイヤは康平チーム、マノ・ソールは俺たちのチームにそれぞれついた
「それじゃあ出発するか」
「そうだな。皆さんそれぞれハンヴィーに乗ってください」
「は、はい。馬はいないのですか?」
「いませんよ。早く乗ってください」
「は、はい!」
全員それぞれ乗り込んだ。城門が開く
俺たちは戦いへと出発していった
誤字脱字等何でもいいです
感想待ってます
ちなみにこれからヒトが増えていきます