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神との戦いと終わり・・・


「天の業火・・・フレイムレイン!!」


赤色の雲が俺達の元に現れる

そこから火の矢のように俺に対して降り注ぐ

さすがは神だ

でも、負けていられない


「右手に炎の竜!左手に氷の龍!! 現れ・・・天を包み込め!!」


俺は両腕をあげて叫ぶ

最初から全力だ

頭上で魔法の攻防が行われる

ゆっくりと俺は背中に背負っていた剣を抜き構える

また、痛みが走る

そして・・・取って置きの物も取り出す


「現れろ・・・断罪だんざいの剣」


左手に俺の身の丈ほどある剣を召喚した

これは魔王との戦いでも使わなかった剣だ

一生使わないと思っていた

でも、世界を救うためになら・・・使ってやる

俺は一気に距離を詰める

左手に持った謎の剣で切りかかり時間差で断罪の剣が当たる

このままなら・・・

しかし、相手も馬鹿ではない

軽々と避ける


「古き闇・・・地を飲み込め!!」


神が右腕を上にあげて下におろした

その時、俺の足元から黒い手が現れた


「くそっ!!」


回転して黒い手を斬る

その間に神は詠唱を始める


「神の裁き・・・ジャッジメント」

「っ!!」


体が急に動かなくなる

いや、それだけではない

体中に炎、雷、氷・・・それぞれの痛みを感じる


「うああぁぁぁぁ!!!


溜まらず叫ぶ

なんだ・・・どうしてだ!?

勝てないのか?

俺は・・・神には勝てないのか?

前魔王をも倒し、勇者も育てた

救えないのか?

あいつの約束を守れないのか?

ダメだ

あいつ・・・前魔王は・・・


「友だ!!!」


さけぶと同時に何かが聞こえた

「任せた」と・・・

俺は自由に動かない体をゆっくりと動かす

痛みは強制的に遮断する

脳で動くな

意志で動け!!!

その時にはもう自分では思わないほどに饒舌に・・・魔法を唱えていた


「ライトニングジャッジメント。アースポール。レッドブレイク。アイスソード」


すべて狙いはめちゃくちゃだ

でも、謎の剣を動かすと俺の唱えた魔法も自由自在に動く

そうだ・・・魔法剣だ

謎の剣の名前。どうして忘れていたんだろう


「なっ!!」


神は予想もしていなかった方向から魔法を当てる

煙が神を包み込む

ここだ!!

俺は神の元に踏み込んだ

そして・・・ぐさりと断罪の剣が神を貫いた


「あっ・・・?」

「死ね。偽物が」


神から断罪の剣を抜く

神からは血は流れない

ただ、緑色の気色悪いものを流すだけだ


「し、死ぬのか?」

「ああ、もう死ぬんだよ」

「神だぞ? 精霊だぞ? 魔王を倒したんだぞ?」

「いつの話をしているんだ? お前は・・・」


深呼吸して言い放つ

これで本当に最後だ


「ただのモンスターだ」


そして、消える

終わった

これで本当に終わった

いや、完全に終わりではない

俺は思い出したように頭を掻いた

ゆっくりと薄い膜を壊す

中では戦闘は行われていない

薄い膜を作った途端にすぐに眠りの魔法を使った

ぐーすか気持ちよく寝ている


「・・・あ、れ?」

「起きたか?」

「う、うん・・・って!! なんで血まみれ!?」

「ん? そうなのか?」


気づかなかった

知らず内に攻撃を受けていたみたいだな

でも、どうでもいい


「悪いな。頭撫でるのが血まみれで」

「いや、それは別にいいけど・・・早く治療しないと死ぬんじゃ・・・」

「いいよ。死ぬから」

「えっ?」


金髪の勇者は目を見開く

そうだよな

おかしいよな

でも、死ぬんだよ俺は・・・


「これ渡しておくな」

「手紙?」

「ああ、頼む」

「え? あんたが渡せば・・・」

「じゃあな」


すぐに空へと飛ぶ

金髪の勇者はなにか言うが気にしない

・・・結局名前聞かなかったな

でもいいか

俺はそう思いながら両手を左右にクロスする

そして、封印を解くように両手を大きく広げ・・・言う


「ラスト・・・ワールド」


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