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魔王の能力&黒髪勇者の能力

「ただいまー」

「「「・・・・・」」」


あれから買い物をして帰ってきた

すると、フィールドの中ではふてくされている勇者3人の姿があった

俺の失態だ

見た目で判断したのが悪かったな

とりあえず、俺は手を叩き合わせて・・・


「ごめん!!俺が悪かった!!」

「え?」


と言って、謝った

横にいた元精霊はなぜか驚いていた

とにかく謝る

悪いことをしたんだ

理由がどうであれな


「チョコパフェ」

「アイスクリーム」

「ロールケーキ」

「え?」

「買ってきて。じゃないと機嫌直さない」

「・・・はぁ~~」


俺は大きくため息をついた

仕方がない買ってくるか

そう、思ってフィールドを出ようと思ったのだが・・・

どうやってでるんだ?

この世界から・・・


「なあ・・・この世界から出る方法ってあるのか?」

「ありますよ」

「なら、教えてくれないか?」

「いいですよ」


よし!!

帰る方法があるんじゃないか

いや、このバイトを投げ出すとかじゃなくて合コンのキャンセルを言いたい

時間的にはまだ10日程あるからもうあきらめていたけど・・・

よくよく、考えたらこのバイトをしながらでも合コンには行ける!!


「魔王を倒すことです」

「はっ?」

「いやだから、この世界から出る唯一の方法が魔王を倒すことです。倒したら自動的に出られます」

「・・・あははーー」


やっぱりか!!!

大体は想像ついていたよ!!

でもさ!!やっぱりさ!!

・・・ちょっとは期待したんだよ


「どうかしましたか?急に落ち込んで」

「いや、まあ、うん、大丈夫だ」


ちょっとは落ち込んだ

でも、わかっていたことだ

そうなると、どうするかだな

ロールケーキとアイスクリームは何とかすることができる

問題はチョコなんだよな

この世界にはないものだ

ていうか、カカオ自体がなかったはずだ

完全に作れない

元の世界ならどこでも売っている

まあ、カカオが売っている所は少ないけど、チョコケーキ自体が売っているからいいんだけど


「なあ」

「チョコケーキ」

「いや、それがないんだよ・・・」

「チョコケーキって言ったらチョコケーキ!!」


またくなにチョコケーキと言う

どうする!!?

この場合力ずくで教えるという手段は意味がない

かといって要求にこたえることができる品を作ることができない

かといって、このまま魔王をたお・・す?

あれ?

そう言えば、あの小っちゃい女の子が魔王なんだよな

なら、勝てるんじゃないか?

いや、でも隠し玉とかあったら手の付けようがなくなる可能性があるな

とりあえず、聞いてみるか


「なあ、あの魔王を倒すのって無理だったのか?泣かせていたみたいだけど」

「・・・無理ですね。あの時、私が止めなかったら死んでいましたみんな」

「なぜだ?普通に勝てたような気がしたが・・・」

「あの子の能力ですよ」

「なんの能力だ?」

「大泣き雷、火事爆発ですよ」

「・・・なんだそれ?」


大泣きして雷?で火事が爆発?

わけがわからない


「まあ、聞いてください。説明するしますから」

「ああ、してくれ。まったく想像できない」

「まず、前者の大泣き雷です」

「どういうやつだ?」

「周囲に大洪水を起こして、10秒後に雷を落とすんです」

「ふ~ん。でもそれってあいつも当たるんじゃないのか?」

「当たりませんよ。仮にも魔王です」

「そうか」


なにげに強力な能力だ

しかもまだ一つ残っている


「でもって、後者の能力こっちがもっとも危険です」

「? 言ってくれ」

「わかりました。火事爆発・・・これは爆発火事と言った方が正しいですね」

「爆発火事?爆発してから火事になるのか?」

「そうです。しかも、爆発の範囲が大きいんです」

「どれくらい?」

「この世界半周」


デカいな!!

避けようがないじゃん

範囲が広すぎる

どう対処すればいいんだ?

12倍の強さの魔王

これは本気で勝たせるのは難しい


「はあ、そういや、俺3人の勇者の能力知らないんだけど」

「見せたほうが速いですから・・・」

「わかりました」

「ん(コクッ)」

「ええー」


金髪の勇者は反抗的だが、他はちゃんと見せてくれそうだ

黒髪の勇者が一歩前の出て・・・


「いきます」

「え?あれ?」


横を見てみると元精霊が距離をとっている

そして、黒髪の勇者はこっちに足先を向けている

しかもただならぬ雰囲気を漂わせている

多分、このままだと当たるけどそんなにダメージにはならないと思う

仕方がないな避けずにくらうか


「はぁ~~」

「・・・」


長いな

かれこれ数十秒がたった

いまだに息を吐き続けている

なにをするのか楽しみだが、実践では使えないな

この間に多分、やられる

そして、気がつくと息を吐くのをやめて


「ライトニングテンペスト」

「しまった!!」


雷の暴風雨

それが黒髪勇者の能力か!!

吐いた息が黒く染まり、振ってくる雨は雷しかない

炎の魔法ではかき消せないな

使用者を気絶させるしかないか?

そう考えている時だった


「そこまでです」

「すぅーーー!!!」


急いで息を吸っている

え?うそだろ

この能力使うの息を止め続けないといけないのか

しかも、さっき吐いた息で黒い雲を作った

代償が大きすぎるし、リスクも大きい

でもそれに見合う働きはない

どういう能力だよ!!

あの魔王は泣くだけ

こっちは吐き続けるか

無理だなうん

俺は改めて知った

魔王の強さと勇者の弱さを・・・


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