ファストラップ
だんだんと気持ちよくなってくる。
いわゆるランナーズハイというものなのだろう。
いわゆる市民マラソンだから、順位よりも時間の方との戦いだ。
はぁはぁ、と息も荒くなる。
残り少し、残り少しと繰り返し頭の中で自分に問いかける。
本当にこんなことをしていて意味なんてあるのか、と。
ただ楽しいからしている、それぐらいの目的だし、これ以上のことについては、単なる趣味の範囲だ。
どうせ3時間も切れないし、もしかしたら4時間台もぎりぎりだ。
それでもやはり走るのは楽しい。
だからだろうか、そんな自問自答をしていうちに、自己最高速をたたき出していた。