首輪
この世は従順な生き物がよく可愛がられる
私はこの事をよく知っている
人懐っこく愛想よく見せてれば
私を拾う男達はいくらでもいる
その度に私は
従順な臭い犬っころに成り下がってく
本当はもう戻りたい
──いやいやカッコつけるな私
戻りたいなんてこれっぽっちもないくせに
だって尻尾振ってる方が楽だから
だってこの生き方しか知らないから......
私ってそういう奴なんよな
結局は
首輪がないと何したら良いか分かんないの
言わば自分から
つけて貰いに行ってるってこと
多分さぁ
これ一番賢い生き方よ?