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王国最強・ティアナ騎士団

朝早くから行くと、騎士や魔法士などが汗水を流しながら朝練に励んでいた。

本当にご苦労様です、と心の中で言っておく。

まぁ俺も召喚された頃はあんな感じで訓練をさせられていたが、正直あれほどキツかった訓練はなかった。

別に体力に自信がなかったわけではないが、とにかく俺は強制されるのが嫌いだった。


「おっ…」


訓練場の少し、奥に進んでいくと、『槍の名手』ティアナを筆頭とする騎士団、ティアナ騎士団が訓練を行なっていた。


「おはようございます〜〜ティアナ騎士団の皆さん〜〜〜」


俺が挨拶すると、騎士団が皆、冷たい目でこちらを見つめてくる。


「お前ら、隠すつもりないだろう」

「団長に馴れ馴れしいあなたに、敬意を表す必要がありますか?」

「アルカ、お前も立派な生意気っ子になって、昔は…真也お兄ちゃん!!って呼んでくれたのに…」

「そ、それは…昔の話!私はもう立派な大人なんです!!お兄ちゃん呼びなんて子供がすること…私はもう子供ではありません!!」


「はいはい…」


「アルカ、そこでやめておけ、こいつと口論したって、流されて返り討ちになるぞ…」

「で、でも!!」

「まぁ、俺の方が人生経験豊富だし〜〜しょうがないよアルカちゃん…」

「く〜〜ムカッ!!!」

「喧嘩はそこまでですよ…アルカ」


『だ…団長!?』


皆が一斉に驚きの声を上げる。


「早い、おかえりだな…」

「今日は勇者召喚の日ですから、会議も早めに終わりました…それより、あまりアルカをいじめないでください」

「俺は別にいじめたつもりはないけどな、ただちょっとからかっただけで…」

「それをやめてほしいと言っているのですよ…はぁ〜〜あなたは本当に私の騎士団をからかうのが好きですね…」

「まぁ、否定はしない」

「そこは否定しなさい!!もう、団長〜〜、もう嫌だぁぁ〜〜」


アルカは団長に飛びついた。


「もう、よしよし…」

「お〜〜、まさかしく癒しの女神を見ているかのような光景…ベストショット!!」

「はぁ〜〜あなたは、少し黙りなさい」


団長の冷たい瞳が俺を威嚇する。

流石に呆れたのか、お怒りのようだ。

もう、少しからかっただけのに。


「すいません…」


びびっているわけではないが一様、誤っておいた。

言っておくが決してひよっているわけではない。


「さぁ、みんな訓練の続きを…・」


『はい!!団長!!!!!』


アルカを含め、ティアナ騎士団は訓練に戻った。

さすが、ティアナ騎士団、ちゃんと統率が取れている、何より、『槍の名手』ティアナの忠誠心が素晴らしい、きっと彼ら団員はティアナの命令であれば、命すら簡単に投げ捨ていることができるだろう。

まさしく、騎士団の理想の姿…と言える。


「で、何しに来たのですか…」

「うん?」

「惚けないで…あなたが何の思惑もなく、ここに訪れるわけがない、一体なんの用件?」

「ふぅ〜、さすが『槍の名手』ティアナ、俺のこと、わかっているぅ〜〜」


俺はティアナの頬をつんつんっとつつく。


「あなたの命、私の槍を持って、終わらせてもいいのですよ?」

「ははは…それはご勘弁、ゴホンっでは本題に入るけど、少し手伝ってほしいことがあってね」

「手伝ってほしいこと?それは私たちでなければならないのですか?」

「うん、この王国で一番強い、君たちにしか頼めないことなんだ…」

「……内容は?」

「ふふん…それはねぇ〜〜」


俺は騎士団に頼みたいことを細かく伝えた。


「なるほど…それなら王国としても利益がある……わかりました、その用件を受けましょう、ただ…」

「ただ?」

「私たちは、手加減できませんよ?」

「それぐらいでないと…」

「では…私も訓練に参加するので…」

「おう…」


あんな小柄な体でよく動く、よく戦うよな。

いやあんな小柄だからこそ、あのティアナ騎士団は強いのかもしれない。


「さて、用件は済んだし、勇者召喚の時間までゆっくりとしますかね…」


俺はエルキザレオン王国の近くにある荒野に向かった。

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