ダンジョン探索②・食糧問題は魔物で解決!!
しばらく、進んでいくとキラキラと差し込む光を見つける。
「なんだあれ?」
「行ってみましょう」
「ああ…」
光が差し込む方にいくと、その先にはたくさんの鉱石があちこちにあった。
赤色の鉱石や青色の鉱石、虹色をした鉱石もあった。
「すげぇ〜〜」
「きれい…」
見るからに全部貴重な鉱石だ。
みたこともない鉱石もあるし、これは絶対金になりそうだな。
「よし、アルカディア、これ全部取るぞ」
「え〜〜めんどくさぁ〜〜〜」
「これから先絶対に金は必要になってくる…文句を言わずに採れ!!」
「う…はい」
絶対にあれだよ、お金が欲しいだけだよ……。
「なんか知らんが、失礼なことを言われた気がするんだけど…」
「気のせいじゃないかな?」
「そうか、まぁいいい、今はとりあえず、鉱石掘りだ!!お金っだ!!お金っ!!」
こうして本来の目的を忘れた俺は鉱石堀に夢中になり、約1時間ちょい、掘り続けた。
「こんなもんだろう」
「疲れた〜〜〜」
「よし、じゃあこれから仕分け作業だな」
「え…」
「え、じゃないだろう、仕分けしなきゃ、どれを使えばいいかわからないだろう?」
「いやいや、そもそもどうやって鉱石を仕分けするのさぁ…ただでさぇ同じ色した鉱石だってあるのに…」
「そんなの、目で見ればわかるだろう?」
「いやいや、それは真也が【千里眼】を持っているからでしょう?」
「あっ…そうだったわ、いやごめんごめん…」
「もう、真也ってなんか抜けてるよね」
「そうか?じゃあ、とりあえずこの採った鉱石は【異次元ボックス】に入れておいてと」
「ちょっと待って…何それ?」
私は、急に出てきた【異次元ボックス】に指を刺した。
「これ?ああ、ただの収納するボックスだよ?あ〜〜もしかして欲しいってこと、しょうがないな…はい」
そう言ってもう一個、【異次元ボックス】を取り出して、私に渡してきた。
「これってアイテムだったんだ」
「そうだよ、便利だよね…普通異世界だと、スキルとかに該当しているから…そういう意味ではこの世界はいいかも」
「はは、そうだね」
結局、私は無駄に鉱石を1時間掘って、終わった。
本当に、私はこの人について行ってよかったのだろうか。
鉱石を収納後、私たちはさらに奥へと進んだ。
「はぁぁぁぁ!!!」
「すごい、すごい!!がんばれ!!!!」
ダンジョンの奥に進めば、もちろん、魔物もたくさん湧いてくる。
それを私一人で対処していった。
あの野郎、またぶん殴ってやろうか。
しかしながら、自分でも驚いたことがある。
それは自分の強さの異常さだった。
まだ数の前では、なかなか厳しい状態で、逃げ出すこともあるのだが、単身であれば、難なく魔物を倒せてしまうのだ。
これは本当に驚きで、真也が言った通り、私は私が思っている以上に強いのかもしれないと思った。
「はぁはぁはぁはぁ…流石に連続で戦い続けるのはつらいな…」
「そろそろ休憩でもするかぁ〜〜〜」
「真也は何もしてないでしょ…」
「してたよ、お・う・え・ん」
「本気で殴るよ?」
「ごめんごめんって…」
こうして魔物と戦い実戦を積んでいった。
「アルカディア、どうやら俺たちは今、最大のピンチに追い込まれている」
「何したの?」
「なぜ、俺たちは今まで忘れていたんだ、この食糧問題を!!」
そう、置き去りにしていた問題が今、掘り返されたのだ。
「そういえば、そうだった…どうするのよ」
「禁忌に触れるしかない…」
「禁忌?」
「そう、いるだろう、このダンジョンにはお肉がたくさん…」
「ちょっと待って、それって…」
「ああ、食うんだよ、魔物を……」
私は唾をごくりと呑んだ。
予想はしていたが、本当に食べるのか……。
そもそも魔物の肉を食べて大丈夫なのか?
「一様、確認するけど、大丈夫なの?その…食べて…」
「ダメに決まってるだろう、普通に考えて、バカじゃないのか」
「あぁ?」
私は拳をチラつかせた。
「すいません」
なんか知らんけど、真也のやつ、なぜか私のことをバカにする発言するんだよな。
一度、頭をかち割らんといけないかもしれない。
「で、本当に食べていいのか?」
「う〜ん、基本は絶対に食べちゃダメだけど、死ぬことはないよ、それだけは保証できる」
「覚悟を決めるしかないか……よし!!まずは食糧である魔物狩りね」
「じゃあ、頑張って…」
「真也も手伝うの!!」
私は真也を連れて、魔物狩りを始めた。
とはいえ、魔物狩りを始めた途端、急に魔物が姿を現さなくなった。
「あれ〜〜さっきまで、たくさん魔物いたのに…」
「アルカディア…」
「なに?」
「何か聞こえない?」
「え?」
少し耳を澄ませて、聞いてみると微かに、ゴロゴロゴロゴロっと音が反響しながら聞こえる。
しかもその音は少しづつ近づき、大きくなっている。
「ねぇ、なんか嫌な予感がするんだけど…てかマジでやばい気がするんだけど…」
「う〜〜ん、どうせ逃げ場はない…頑張れ!!」
すると地面が揺れ始めた。
「なっなに!?」
「あ!?アルカディア!!下だぁ!!!」
私はその言葉だけで………。
理解できなかった。
その時、地面から巨大な魔物が姿を現した。
そしてその魔物は出てきた勢いと共に、アルカディアの方に思いっきり倒れ込もうとしていた。
やばい、早く、この場から離れないと…でも、急すぎて、体がうまく動かせない。
「くぅ!!しょうがないな!!」
真也が私の方を目掛けて走り出す。
そのまま私を担ぎ、魔物が倒れるギリギリで回避した。
「ふ〜ギリギリセーフ」
「あ、ありがとう」
「お礼はいいから、それよりも…早くあの魔物を倒してこい」
「ふん、言われなくたって…」
敵は階層主級の魔物、体は細長く、ウナギのようにウネウネした魔物。
「あの魔物、うまそうだな」
「そんなこと、言わなくていいから!!」
勘違いしてはいけない、ここは一様、深層の最下層、最も魔物が凶暴かつ強い。
油断は命取りだ。
こうして食糧を確保する戦いが始まった。
全ては生きるために……。
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