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最期のあなた

作者: 雪宮紫月

このお話では少々不気味、不穏な描写があることがあります。苦手な方はご注意ください。また、何か嫌な感覚を覚えた場合直ぐに閲覧をやめることを推奨します。

最後にあとがきとして解説を上げています。他の解釈などがある場合は是非ともコメントなどお願いします。


たくさんの人が降りてくる電車の扉の前。俺は一人で今日も待ち続けている。まだ来るはずのない大切な人を待って。この列車は幸か不幸か世界中の人を乗せて走る列車。俺の待つ人もきっとこれに乗って……。


今日の最終列車がやってきた。当たり前だがあの人は居なかった。明日は来てくれるだろうか?それとも、彼女は列車ではなく舟に……。

いや、彼女に限ってそれは無い。彼女はそんな人では無かったのは俺がいちばん知っているはずだ。


部屋に戻ると一枚の紙が落ちていた。

あなたに会いたい人が居ます。窓口まで連絡してください。

そのままの格好で窓口に駆け込み俺は話した。


「どうぞ」

真っ白い部屋に通された。扉を入った正面の壁だけ、硝子がはめられており向こうには黒い部屋と黒い服を着たあの人が居た。


「なんでお前がそっちにいるんだ?」

「ごめんなさい」

「どうして謝る?」

「ごめんなさい」

「それになぜこんなにも早く?」

「ごめんなさい」


彼女はひたすら謝り続けていた。

手には血の着いた刃物を持っている。

俺は胸に痛みを感じた。

最期のあなた


解説

今回は死後の世界を舞台とした短編ホラーでした。

作中の男性は最後に出てくる女性と恋仲だったのでしょう。彼女は「舟」に乗るような人ではないと言っている通り普段から優しい方だったのでしょう。

優しさに甘えていたのかもしれませんね。

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