第七話 初めての下校
フォートナイトというゲームを知っていますか?
あれのワンタイムイベント、というのが午前3時にありまして。それにせっかくだから行こうと思い、37分前から立ち上げたにも関わらず、サーバーの影響で行けなかったのだ。
私は今、泣きながら構想を練っている。
「理音!一緒に帰らない?」
「あ、うん、いいよ、玲。」
柚乃さんがじいっと見ているような気がするけど、なにかの間違いであろう。
「ねぇ、理音って兄弟とかいるの?」
「あぁ、妹がいるよ。玲は?」
「僕はね、お兄ちゃんがいるの。すごい理音に似てるんだよ!」
「そうなんだ」
「ねぇ、ラリン交換しない?」
「え、あ、いいよ」
めっちゃグイグイ来るんだけど……
なんでこういう性格してるのにカーストで下の方なんだろう…
こういういかにも陽キャ、みたいな人がカーストとか上そうなのに。
「はい、これで大丈夫!これでいつでも連絡出来るね!」
「あ、うん……」
「どうしたの?」
「いや、なんでも」
「じゃあよかった。僕、ここで曲がるから。じゃあね!」
「うん、じゃあね」
明るくて、人懐っこいなぁ。
でも、悪い人では無さそう。
ちょっと短いので柚乃視点挟みますね
〜柚乃視点〜
「鈴木さん、朝は送らなくていいって言ったよね!」
「ですが…社長の命令ですので…それに、お嬢様に何かあったあとでは遅いんです!」
「心配してくださるのはとても嬉しいわ。でも、ついてくるのはやめてくれないかな?」
「そ、それは……」
「んじゃあ、もうちょっと距離を遠くする、とか。もうついてくるのは諦めるから」
「わかりました。次からはそうしますね。」
本当は、朝、理音くんと私の会話を全て聞かれていたなんて、理音くんには絶対に言えない…
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では、またどこかで……