75.休息
秘宝についての考察”海底に何かヒントがあるはず”。
秘宝の在処を探して数日が過ぎた。
不老不死に興味はないが、この船が進めない原因に関係があるかもしれないため探している。まだ確定ではなく、ダンジョンの機能として一定範囲内でしか行動できない可能性もあるが…。
リリシアには行方を探している友人がいるため、彼女だけオルカなどを護衛に大陸を目指してもらうことを提案したが、即座に断られた。曰く『私はただ、依存していたのだと思います。そのため心の支柱を見失って動揺してしまいました。でももう大丈夫です。私ももう自立しないといけませんから。』だそうだ。
「それに私がいないと、修一さんはサーラさんにうつつを抜かしてしまいますから。」
「あ、あははは…そんなことはないよ。」
「ふふふ。本当は私が離れたくないんですけどねっ。ぎゅ!」
リリシアがフライブリッジのサンベッドにて寝そべっている修一の懐に飛び込む。
「リリシアがいないのは俺も寂しいし、居てくれてうれしいよ。」
「えへへへ…。」
そのまま頭を撫でる。彼女は気持ちよさそうに目を細めた。
きめ細やかな髪が心地よく、撫でているこちらまで癒される。
「こうして皆さんとのんびりできて、私は幸せです♪」
素直かわいい。
「でも手掛かりは中々見つかりませんね…。」
「ああ…。」
そう、海底調査の成果は未だ見られていない。一度だけ、深く窪んだ場所を見つけたが、海溝と呼ぶには程遠く、魔力残滓も見当たらなかった。一応は昼夜を通し待機したものの結局何も起きなかったのだった。
その後も、サンゴ礁や海底火山、沈没船などは見かけたが、終ぞ探している“潜っていけそうな場所”は見つからなかった。大陸からも距離があるからか、人工物も見つからない。
「まあ、焦らずに探すしかないな。」
「ですね。」
リリシアと二人でそう駄弁っていると――。
「あぁん!また負けたぁ!」
イヴの嘆きが聞こえた。
「またか。今何連敗中だ?」
「う、うるさいわねっ。」
「ふふふ。イヴさんは本当に、ブラックジャックが苦手ですね。」
先ほどまでサーラとイヴがブラックジャックで勝負をしていたが、終わったらしい。ここ連日、勝負をしているが、悉くイヴが負けている。すぐ博打に出るからなぁ。
因みに、最初は修一やリリシアも参加していたが、修一は心理戦で一日の長があったり、リリシアの豪運だったりのために、イヴに拒否られるようになった。そのためサーラとタイマンをしているということだ。まぁ結果は御覧のありさまだが。
「うぅ…悔しい。」
「ははは。それじゃ少し新しいゲームをしようか。」
「新しいゲーム?」
「そう、その名も大富豪!」
ということで、新しいゲーム――大富豪大会が開幕された。
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