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34.ガチャ(前編)

 この世界について学んだ。


 情報の整理が完了したので、次の段階に移行する。

 「――と言うわけで、ガチャ祭りをしま~す。」

 「何が『というわけで』よ。」

 ま、まぁ、色々あったんだよ。決して座学に疲れたからとかじゃないよ?(目逸らし)

 「ふふふ。それで修一さん、ガチャというのは何ですか?」

 「ええっと、決まった金額で、ランダムにものをひとつ買う感じ?」

 「え、なにそれ。」

 「運試しみたいなものででしょうか。」

 「まさしくその通り。運が良ければ良いものが安く手に入るっていうわけ。その逆もあるけど。」

 「ふーん、なるほど。なかなか面白そうね。それで、ガチャにはどんな種類があるの?」

 「結構いろんな種類があるみたい。武器や防具、ダンジョンモンスターから家具まであるよ。狙っても当たるもんじゃないし、今回はお試しでやってみうかと。とりあえず、10回程度回してみようかな。」


 そう言って、修一はメニューで【ガチャ】を開く、消費するダンジョンポイントによって価値の高いものが出る確率が上がるらしく、500・1000・5000・10000・50000DPと5段階あるようだ。加えて、ジャンルを選択することも可能で、食糧・資源・武器・防具・フルランダムとあり、今回はフルランダムにした。

 折角はじめてのガチャなので、『10回全部50000DPで!』といきたいところだが、流石に消費が激しすぎる。リリシアを助けた際に大矢からかなりの量の魔力を吸収し大量のダンジョンポイントが獲得できたうえ、彼女が居るだけで一日約75000DP溜まるので生活にこそ余裕はあるが、船の拡張・強化もしたいし、他にやりたいことが一つあるのだ。リリシアの買い物にいくらか使ったし節約しないといけない。


 ということで、一人一回ずつ50000DP(最高額)で回し、残り7回は10000DPとすることになった。

 まずは修一。消費DPを50000に合わせ決定ボタンをタップする。画面上に女神を彷彿とさせるブロンドヘアーの美しい女性が現れ、贈り物を渡す動作をする。――すると、床の上が光り、そこには巻物のようなものが現れた。

 「これは?」

 修一が手に取る。

 「魔法スクロールです。中身は…結界魔法ですね。使用することでスクロールに記憶された魔法を使うことが出来ます。使い捨てにはなりますが、魔力さえ足りれば誰にでも魔法を使えるので色々と重宝されています。あとは、魔法を覚えるために使われたりします。」

 「使ったら魔法を覚えられるの?」

 「使った時の感覚や魔力操作を体に覚えさせることが出来れば、覚えられます。」

 「なるほどね。これは中々いいものが出たんじゃないかな?」

 「結界魔法はかなり強力なものなので当たりだと思います。」


 ――えぇ、大当たりだと思っていました。

 そのあとに、イヴが大口径スナイパーライフル。リリシアが噴進魚雷2門を出すまでは…。

 いきなりでかいスナイパーライフルが出てきたときは、吃驚した。魚雷に関しては、【倉庫】に送られていたし。そして、二人に当たった物の説明をする辛さ。

 スナイパーライフルは、ダ〇ルNTW-20に似たもので、ボルトアクション式アンチマテリアルライフルだ。全長2m、口径は20mmと大口径ライフルであることが特徴で、もともと見晴らしがよく広大な草原での戦闘に向け開発された長距離火器だ。海上も同様な条件なのでピッタリなスナイパーライフルと言える。構造は直動式ボルトアクションなので、人力で右側面のボルトハンドルを手動で押し出し、弾の装填・解除を行う。また、アンチマテリアルライフルなので基本的には対物用となるが、装填する弾薬によって長距離射撃も可能となっている。

 噴進魚雷は、ア〇ロックのようなものだろうか。船が小さいため【倉庫】から取り出すことさえできず現物を見ていないが、空中にミサイルが発射、そのまま着水し魚雷が目的めがけて進むものというものだろう。もともとは対潜水艦装備であるが、この世界の船舶や魔物には十分有効だろう。空中ミサイルではないので発見されにくいというメリットもあり、ソナーで敵を発見し、見えない位置から魚雷で撃沈させる、忍者戦法が可能となる。


 間違いなく、修一をはるかに凌ぐ大当たりである。

 (いいや、まだまだこれから。1万DPでもっといいものを当ててやる。)

ご閲読ありがとうございます。


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