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神愛転生  作者: クレーン
第一章
9/210

009話:知識と技術でインテリジェンス

現時点で十一ポイント消費で残り十四ポイント。


とりあえず武術系の加護は一通り得たと思うので、お次はやっぱりファンタジー世界に欠かせない魔法関連のスキルだよね!


「ハイハイハ~イ! ということでお待たせの魔法神ちゃん登場なんよ~♪」


やたら元気な眼鏡チビっ子の魔法神様がやってくる。


「チビっ子は余計なんよ! で、私の加護はちょいとお高いので二ポイント消費ってことでヨロシクなんよ」

「了解です」

「さて……どうするなんよね~?」


俺はそう言いながら首肯するが、魔法神様が少しの間考え込む。


「う~ん、加護を与えるのは問題ないんだけど、どの程度までの魔法の力を与えるのかが迷いどころなんよね~」

「と、言いますと?」

「魔法と一言で言っても、世界によって魔法の形態は千差万別なんよ」


魔法神様の説明によると、約五百ある世界の中で魔法が存在する世界は約三百。

で、ここからが重要なポイントで、その魔法が使える世界全部、その魔法の内容が違うらしい。

内容というのは、その基本的な魔法の力の行使する方法や、その形態など数え上げればキリがないほどに。

魔法神様はその全ての世界の魔法を司る神なので、やろうと思えば全世界の魔法の力を俺の体に宿すこともできるらしいが、それでは流石に使いこなせる自信が無い。

それに明らかにオーバースペックの能力だ。


説明を受けた後でお互いに色々と協議を重ねた結果、転生先のフォーランドの魔法のみを対象に、その魔法適正を最大にまでと、基本的な魔法と要望した魔法を数点使えるようにしてもらった。


>「魔法神の加護」を得た

>スキル「全魔法適性(極大:フォーランド魔法限定)」を得た

>スキル「火魔法」を得た

>スキル「水魔法」を得た

>スキル「土魔法」を得た

>スキル「風魔法」を得た

>スキル「光魔法」を得た

>スキル「闇魔法」を得た

>スキル「付与魔法」を得た


魔法神様からは、現存するフォーランドの全魔法を行使する力を与えることもできると言われたけど、それは辞退させてもらった。

出来ればそういう高度な魔法は自力で学んで覚えたいんだよね。

適性だけは最大にまでしてもらってるから、今はこれ以上は望むまい。


武神様に精進せよと言われたからじゃないけど、折角の新しい人生だ。

色々と勉強しながら新しい世界のことを学んでいきたいと思ってる。


「なかなか殊勝な心掛けなんよ。フォーランドの魔法はまだ発展途上だけど、結構面白い物も多いから色々と学んだり新しい魔法を生み出すのも有りなんよ」

「ちなみに現在は幾つくらいの魔法があるんですか?」

「最近ようやく千五百を超えたくらいなんよ」

「千五百!?」

「これでもまだ少ない方なんよ? 魔法が発展してる世界だと五万を超えてる所もあるし」


が、頑張ろう……。


「あ、そうそう。フォーランドは魔法と錬金術は全くの別枠になってるから、錬金系の力も欲しかったら錬金神の加護は貰っておいたほうがいいんよ」

「錬金術?」

「あ~~魔法神さん、その説明は私がやりましょう」


俺が首を傾げると、後ろから眼鏡をかけたサラリーマンの中年から声をかけられた。

うん、どこからどう見てもサラリーマン。

だってスーツ着てるし。


「あ、私こういう者です……」

「あ、ご丁寧にどうも……」


俺はサラリーマンから丁寧に両手で差し出して手渡された「錬金神」とだけ書かれた名刺を見て微妙な気分になる。

ほんと神様って個性的よね……。


「ではフォーランドにおける錬金術の御説明をいたしましょう」


錬金神様がそう言いながら指をパチンと鳴らすと、横からスプライト柄のスーツを着た若者が現れて俺に一冊の本を渡す。

錬金神様の後継神さんだそうだ。


「ではお手元の資料を御覧下さい……」


なんか新企画説明のようなプレゼンが始まりました……。

ナンダコレ?


とりあえず錬金術の説明だけど、フォーランドでは魔法が魔力、錬金術には「理力」という力が源となるそうだ。

錬金術といっても別の物質から金を生み出すなんてことはできない。

この辺りは最近のファンタジー物の作品でもよくある話なので、すんなりと受け入れられる。


で、問題のその理力ってのだけど、簡単に言えば精神力を更に高度に洗練させた力であり、フォーランドでも扱える者はかなり少ないらしい。


そしてフォーランドの錬金術とは、その理力を介して物質を分解したり融合させたりする、一種の化学魔法といった感じの技術だそうだ。


フォーランドの錬金術の大まかな内容としては、金から不純物を取り除いて純金にしたり、海水から塩分を取り除いて真水にしたりできる。

逆もまた然りで、純鉄と炭素を融合させて鋼にしたりもできる。


使いこなせるかは判らないけど、かなり面白そうな技術なので

錬金神様から加護を頂戴することにした。

魔法と違ってかなり限定的な能力なので一ポイント消費。


>「錬金神の加護」を得た

>ステータス「理力」を追加

>スキル「錬金術適性(極大)」を得た

>スキル「錬金物質鑑定」を得た

>>基本鑑定能力と連結

>>地図検索機能と連結


とりあえずこれでファンタジー世界でお約束的な能力は一通り押さえた感じかな?

現在で十四ポイント消費したので残り十一ポイント。

さて次はどうしたもんか?


「それなら知識や技術系統の能力なんかはどうだい?」


時空神様がそんな提案を出す。

確かに四十年生きたけどロクに勉強もしなかったし、オタク知識だけあっても異世界ではあまり役に立たないのは明白だ。

技術もプラモデルを作る程度だし。

ここは時空神様の提案に乗って、色々な知識や技術を得るほうが良さそうだな。


「なら私とネット神の加護がお勧めっしょ」

「イエイ! 書物とネットの広大な知識、持っていくといいぜ! WOW!」


瓶底眼鏡の書物神様と戦艦リーゼントのインターネット神様が現れる。

しかしこの二人の加護ってどんな感じになるんだ?


「私の加護は蒼馬さんの生きた地球に存在した書物を全て読む事ができる加護っしょ」

「オレの加護は書物神と同じくインターネットの情報を閲覧できる! WOW!」


おお! それはもしかして、とてつもない加護の力なんじゃないか!?

と、思ったけど、やっぱり制約もある。


まず、俺が死んだ時点までの書物や情報しか得ることができない。

未来の知識にも興味あったけど、これは仕方ないかな。

そして、書物やネット情報を得るにはフォーランドのお金が必要。

続けて閲覧するには追加で同額の課金が必要とのことだ。


書物神様の加護に関しては、閲覧できる書物の制限は無し。

辞書や参考書、資料、漫画。

はたまた同人誌など、こと「書物」とされる物は全て閲覧可能。

課金額は書物の内容によって変化あり。

重要度の高い書物ほど高くなる。

暇な時の漫画全巻一気読みとかが捗りそうだ。

某海賊漫画や某五つの星の物語や某硝子のマスクが最後まで読めないのが少々残念だが……。

課金したら書物が出てきて五日間読むことができ、期日が経過したら自動的に消える。

ちなみにAR表示内でも読む事が可能。


「電子書籍にも対応っしょ!」

書物神様はフンスと鼻息を荒げてドヤ顔してた。


ネット神様の加護に関しては、あくまで情報サイト等の閲覧のみに限定。

掲示板やSNS等のコミュニケーション系のサイトへの書き込みや、ブラウザゲームなどの使用も不可になっている。

課金した時点で一日間だけAR表示や立体投影で閲覧可能。


やはりスキル以上に「知識」というのは簡単には得られないようになっている。

しかし異世界に行ってまでも課金か~。

世の中はどこも世知辛いね


「より多くの知識を得たければフォーランドでしっかりお金を稼いで課金するっしょ」

「言っとくけど悪事を働いて得た金は受け付けないから注意するんだぜ! WOW!」


悪事で得たお金というのは、窃盗や詐欺などで得たお金のこと。

汚れたお金を神様に貢ぐのは失礼なので気をつけよう。


書物神様の加護で二ポイント、ネット神様の加護で一ポイントを消費。


>「書物神の加護」を得た

>システム「課金」を追加

>>システム「書物検索(地球)」を追加→「課金」に連結

>「インターネット神の加護」を得た

>>システム「インターネット閲覧(地球)」を追加→「課金」に連結


クイクイ


ん? 誰かが裾を引っ張る。

その方向へ視線を向けると深々と帽子を被ったビデオゲーム神様がいた。


「同じ課金システム使うけど、ゲームは欲しくないっスか?」


ビデオゲーム神様の加護は、書物神様やネット神様と同じく課金制。

課金すると俺が死んだ時点までにリリースされたビデオゲームが三日間遊べるそうだ。

課金額はタイトルや機種問わず一律。

同額の追加課金で継続プレイ可。

ただしネット接続が必須のMMORPG等の類のゲームは、ネット神様の加護の注意点と同様で、プレイ不可となっている。


プレイ中に期限が切れても、その時点でオートセーブ保存可能と、何気に親切設定だ。

一ポイントで好きなゲームを異世界に持ち込めるし、結構積んでたゲームも多かったと思うので、ここは異世界に持ち越してクリアを目指したいところだ。

俺はありがたくビデオゲーム神様の加護を得ることにする。

ひとときの娯楽は大事だ。


>「ビデオゲーム神の加護」を得た

>>システム「ビデオゲーム検索(地球)」を追加→「課金」に連結


「うん……息抜きにゲームは必要っス……。出来れば生前に積んでたゲームもクリアしてあげて欲しいっス……」


ビデオゲーム神様はそう言いながら帽子を更に深々と被った。


ここまでで十八ポイントを消費。

残り七ポイントか……。

ゲームで少し脱線したが、次は技術系に使いたいところだな。


「ホュホッホッ、技術系なら機械神や鍛冶神、建築神などの加護がお勧めじゃぞい」


創生神様のお勧めということで技術三神の加護を追加しておこうかな。

確かにこの辺りの技術スキルを得ておくと、ファンタジー世界でも仕事にあぶれることはなさそうだしね。


「では御三方の加護をお願いします」

「了解ずら! あっちでもロボットとか作るずらよ!」

「我が加護で良き刀剣や道具を作って欲しいでござる」

「ハッハッハ! あっちで大工の棟梁目指しやがれ! べらぼうめぇ!」


>「機械神の加護」を得た

>スキル「総合機械技術」を得た

>スキル「工業技術」を得た

>「鍛冶神の加護」を得た

>スキル「鍛冶技術」を得た

>「建築神の加護」を得た

>スキル「建築技術」を得た

>スキル「木工技術」を得た


よし! かなり充実したスキル内容になってきたぞ!

残り四ポイントで生活関連のスキルを得たら完璧だな。


とか思っていたら、恋愛神様が俺の前に現れる。


「ねえねえ蒼馬くん、私の加護は如何なのだわ?」

次回で天上界編ラストの予定です。

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