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神愛転生  作者: クレーン
第三章
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067話:地図の取引

 いち早くアルグランス武王国全体を把握するためにも、今は速度が欲しい。

 オレはみんなに「地図(マップ)」を見せることを決めた。

 多分相当驚くだろうが、今までの話の内容からして、間違いなく有効な交渉手段になるので今は躊躇わない。


「えっとさ……これは他言無用でお願いしたいんだけど、オレの地図を見てくれないかな?」

「ソーマの地図じゃと?」

「そう、今はこの王都の地図だけなんだけど、オレのスキルに地図を作るってやつがあるんだ。今から見せるよ」

「地図を作るスキル⁈ そんなものがあるのですか⁈」

「俺はもう驚かねぇっすよ……」


 そういうこというヤツに限って驚くんだよ、ダイルくん。


「地図可視化、王都エトロスタンを表示」


 オレの声と同時に、今朝出来上がったばかりの王都の地図が投影された。


「なっ⁈」

「なんじゃこれは⁈」

「スマン……流石にこれは驚いた…………」


 ほらね。でも素直でよろしい。


「コレがオレのスキル「地図(マップ)」だよ。だけど少し制約もあってね……」


 オレはざっくりとした内容だけ三人に話した。


「なるほどのう……自分自身が移動せねば表示されぬ地図か……」

「そして国の外周を一周すれば、我が国の地図でも容易に作れると……」

「国の地図を作った御先祖様方がこの話を聞いたらどんな顔するやら……」

「しかしソーマよ? その地図の精度は如何ほどのものなのじゃ?」


 アリオス爺の質問に対し、オレは投影している地図を2D表示から3D表示に切り替えた。


「ななっ⁈」

「なんだこれは⁈」

「王都の建築物や土地の高低差までも⁈」


 しまった……流石に少しやり過ぎたか?

 三人ともしばらくの間絶句してしまった。

 以前のライラたちの反応からしても、もう少し注意するべきだった。少し反省……。


 そして投影されている王都の3Dマップを見てアリオス爺は大きく溜め息をつく。


「ハァアア~~ やめじゃやめじゃ! こんなスキルを持たれてはワシらの地図なんぞ紙屑当然じゃ……」

「私もそう思います…… 流石にこの情報量は常軌を逸していますよ……」

「ソーマよぉ……今更って気がしないでもねぇけど、もう少し加減してくれよ……」


 散々な言われっぷりである。

 まぁその気持ちは解るけどね。

 でもこれで話はし易くなった感じだね。

 じゃあ早速交渉と行きましょう。


「で、ものは相談なんだけど、もしそっちの地図を見せてくれるなら、数日後にオレのスキルが作り上げる、より詳細な地図を書き写させてあげるって話はどうだい?」


 その言葉に三人の目つきがガラリと変わった。


「地形に関しては、より正確に。土地や山々の高低差も寸分の狂いのない、本当の意味での精密な地図だ。もしオレの地図作りに協力してくれるなら、それで得た情報は全て公開する。ただし、これはアルグランスの地図だけに限る。勿論この情報に関しては他国に公表もしないことを誓う。それでどうだい?」

「その話、乗った! ガッシュ! ダイル! 直ぐに我が国の所有する地図を全てソーマに差し出せ!」

「先武王陛下⁈ す、全てでありますか⁈」

「いや……流石に全部ってのはやり過ぎじゃないっすか?」


 アリオス爺の言葉に、ガッシュ氏とダイルも流石に狼狽える。

 そこからも地図の価値ってのが窺える。


「バカモン! いずれソーマはワシら以上のアルグランス地図を作り上げるどころか、完璧な世界地図すらも作りよるわ! 今この話に乗らんと、ワシらは世界どころか自国の完璧な地図すら作れぬままで終わってしまう! この話はそれだけの価値がある!」

「確かに……我が国の完璧な地図があれば、少なくとも他国の侵略に対しても遅れを取ることはなくなる……。特に曖昧な内容の辺境地の穴が埋まるのは大きい!」

「それに、より詳細な土地の高低差が解ると砦の配置はおろか、より高度な戦術も組めるっすね……」


 三人の言葉からも、地図イコール軍事戦略の観点なのがよく理解できた。

 まぁ個人的には自分の地図を戦争なんかには使って欲しくはないけど、アルグランスの自衛のためなら、この交換条件も悪くないと思ってる。

 まぁなんというか……この国の人たちが好きだからさ。

 少しくらい、チート能力のお裾分けをしてもいいだろう?

 一応フラメン姉さんには、あとで報告だけしておこう。


 そんなこんなでアリオス爺の権限で、アルグランスが長い年月をかけて営々と作り上げた地図の数々を全て閲覧することができた。

 無論全て写真機能で画像として記録したのは言うまでもなく、一応その事をアリオス爺たちにも話しておいた。

 写真を可視化して見せたら、案の定また絶句してたけど……。


「もしかしてワシらが総力を上げても、ソーマ一人に情報戦で負けるんじゃなかろうか?」

「アリオス陛下、それ思ってても言っちゃ駄目っすよ……」

「本当にキミは規格外な男だな……」


 またもや散々な言われようである……。


 まぁとりあえず、これでこの国の大まかな地形と現在位置の把握ができたので、後日からアルグランス武王国一周旅行でも始めようかね?

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