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神愛転生  作者: クレーン
第二章
31/210

030話:聖杯と神酒の効果

 オレはフェンリルが差し出した聖杯テンリョウに意識を向ける。


>聖杯テンリョウ

>酒神によって創られた聖杯

>10枚セット

>この(さかずき)に飲料を注いで飲ませた対象に、対応した杯の効果が発生する

>補足1:特異点には全ての聖杯の効果は発生しない

>補足2:神酒を注いで使用すれば、レベルアップボーナス付与

>補足3:紛失時の事故防止のため、現在の持ち主である特異点「瀧蒼馬」の意思をもって使用しないと効果は発生しない

>各聖杯ごとに回数制限あり

>制限に達すると底面の神印が消え、只の杯となる

>一度聖杯を使用した対象に、別の聖杯を使用しても効果は重複しない

>ただし、眷属登録された対象には三杯まで効果の重複が可能

>補足1:同じ聖杯の効果は重複しない

>補足2:重複した状態で眷属登録から外せば、二杯目、三杯目の効果は半減するが、再度眷属登録すれば効果が回復する

>補足3:特定の三つの聖杯の組み合わせでセットボーナスが発生する




 ………………ヲイ。

 なんだよこれ? 思いっきりスーパーチート級のパワーアップアイテムじゃんかよ!!

 幸いなのはオレがこの聖杯を使う意思を示さないと効果が発生しないってことだな。

 このまま置きっぱなしだったのを忘れてて、他の獣が使用したらと思うとゾッとする……。

 マジで管理に気を付けよう。

 つか、このフェンリル家族は何の聖杯でこうなったんだ?

 返却されたテンリョウを裏返すと、底に小さな文字で「進」の文字が刻印されていたのに気付く。これが神印ってやつか?


>聖杯テンリョウ(進)

>この杯に飲料を注いで飲ませた対象を聖神進化させる

>回数制限10回(残り6回)

>対象が知性無き獣種などであれば、知性ある神獣や聖獣などに進化する

>対象が知性ある人や亜人などであれば、より高度な人種へ進化する

>進化行程に関しては、持ち主である特異点との心の繋がりが深ければ更に効果が上乗せされる

>ただし、上限まで進化しても特異点の存在を脅かす者にはなれない

>以上のことから、最低限のセーフティーは付けてるけど、使用には十分注意するっしゅよ♪(by酒神)




 オレは無言のまま地面に突っ伏す………………。


「おおう?! どうしたのじゃソーマ殿!」

「お気を確かに!」

「主様! 如何なされました?!」

(わたくし)たちに何か落ち度でも?!」

「ああ……どうしましょう?!」

「落ち着いて! 姉上!」


 オレの姿を見てドワーフ娘たちとフェンリル家族がうろたえるが、顔を伏せたまま右手をヒラヒラさせて大丈夫の旨を伝える。

 ウン……ダイジョウブダヨ……ダイジョウブ……。


 おいおい酒神様~「注意するっしゅよ♪」じゃないですよ~。

 いや、確かに頂き物をきちんと確認しなかったオレにも落ち度はあるんですけどね。

 とにかく、これは早急に残りの聖杯の効果を確認する必要がある!




 ということで、ドワーフ娘たちとフェンリル家族にしばしの間大人しくするように伝えると、残りの聖杯を全て取り出し、その効果を確認する。

 確かにどの聖杯にも底面に違う文字の神印がなされていた。

 そしてその効果を全て調べ上げる。

 その結果は想像を絶するものであった……。




>聖杯テンリョウ(体)

>この杯に飲料を注いで飲ませた対象の体力を強化する

>回数制限10回(残り10回)


>聖杯テンリョウ(持)

>この杯に飲料を注いで飲ませた対象のスタミナを強化する

>回数制限10回(残り9回)


>聖杯テンリョウ(筋)

>この杯に飲料を注いで飲ませた対象の筋力を強化する

>回数制限10回(残り10回)


>聖杯テンリョウ(魔)

>この杯に飲料を注いで飲ませた対象に魔力強化及び、属性ランダムで魔法スキルを一つ付与させる

>回数制限10回(残り9回)


>聖杯テンリョウ(精)

>この杯に飲料を注いで飲ませた対象の精神力を強化する

>回数制限10回(残り10回)


>聖杯テンリョウ(知)

>この杯に飲料を注いで飲ませた対象の知力を強化する

>回数制限10回(残り10回)


>聖杯テンリョウ(速)

>この杯に飲料を注いで飲ませた対象の敏捷性を強化する

>回数制限10回(残り10回)


>聖杯テンリョウ(武)

>この杯に飲料を注いで飲ませた対象の武術系スキルを強化する

>対象が武術系スキル未収得の場合は、流派ランダムで武術系スキル一つを付与させる

>回数制限10回(残り10回)


>聖杯テンリョウ(?)

>この杯に飲料を注いで飲ませた対象に???が起こる

>各聖杯とは異なる効果を発揮する聖杯

>効果内容はランダムだが、その分効果は強烈

>この聖杯のみ、他の聖杯との重複制限を無視するものとする

>何が起こるかは飲んでからのお楽しみっしゅ♪

>回数制限3回(残り3回)


 オレは最後の聖杯(?)を割りそうになるが、寸でのところで平常心を取り戻して思い止まった。

 こんなパ○プ○テ以上にリスキーな聖杯使えるかい!!


 これにさっきの聖杯テンリョウ(進)を加えて聖杯テンリョウ一〇枚セットの揃い踏みというわけだが…………一応神酒の方も確認しておくか……。


>神酒

>酒神が創りし酒

>各神酒に特殊精神効果あり(酒神の加護を持つ特異点には効果無効)

>聖杯で飲むことで対象のレベルをアップさせる効果がある

>補足1:眷属以外は一杯目の1レベルアップのみ

>補足2:眷属は3回レベルアップ可能(一杯目1レベル・二杯目10レベル・三杯目30レベル)

>補足3:聖杯テンリョウ(進)(?)のみ、レベルアップ効果無効


 なるほど! これでライラやシルフィーのレベルアップやステータスの上昇と、シルフィーの魔法習得の謎が解けた!

 ライラは(持)の聖杯と神酒でスタミナ上昇と一レベルアップ。

 シルフィーも(魔)の聖杯と神酒で魔法習得と一レベルアップ。

 そこに加えてガンガルドとの戦いで二レベルアップしたってことだな。


>正解です


 謎が解けて超スッキリしたところで、各神酒も調べておこう。


>神酒アケボノ

>酒神が創りし神酒

>果実のような風味のある濃醇辛口の酒

>飲んだ対象の精神を高揚させる効果がある


 ふむ、落ち込んでる時に飲ませたら良さそうな酒だね。

 お次はアカツキだ。


>神酒アカツキ

>酒神が創りし神酒

>米の旨味を凝縮した濃醇甘口の酒

>飲んだ対象の精神を鎮静化させる効果がある


 これはアケボノと対称的で、落ち着きのない者に飲ませると良さそうだ。

 そして最後にマンゲツっと。


>神酒マンゲツ

>酒神が創りし神酒

>水の如くスッキリとしたのど越しの淡麗辛口の酒

>飲んだ対象の負の精神を浄化する効果がある


 あー……ライラたちが飲んだのはコレだったね……。

 オレが天上界で飲んだのも多分これだ。

 あの時はまだ酒神様の加護を持ってなかったから、この神酒の影響をモロに受けたんだっけな……


 とにもかくにも、これで聖杯と神酒の性能が解った!

 今後も時間の許す限り、他の贈り物にもしっかりと目を通して性能の確認をしようと心に誓うオレであった。




 で! 今オレの目の前にいるフェンリル二頭とスコル二頭の神獣家族だが……どうしよコレ?

 あのバイキングウルフ家族がこうなっちゃったのも間違いなくオレの不注意が原因だしなぁ……。

 とりあえず彼らの話を聞きながら今後の対応を考えよう。

 ライラたちにも少なからず影響を与えているので、その辺りも含めて慎重に話を進めないとね。

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