表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神愛転生  作者: クレーン
第三章
101/210

095話:戦争二日目

 雷の月の一一日。

 オレとソルムは起床し、同じくして目を覚ましたペルマンと対峙していた。


「んんっ~~!! んんん~~~~⁈⁈」


 まぁ猿ぐつわしてるのでまともに喋れてないけどね。

 ちなみにオレが砕いた顎なんだが、AR表示で調べたら魔法回復薬を飲んで回復させていたみたいだ。

 となると、またあの鬱陶しい声を聞かされていたと思うと、やっぱり猿ぐつわをして正解だったということだ。


 この世界にもやっぱりあるんだな、魔法薬。

 それでも多分、オレの持ってるエリクサーなどは規格外の性能だろうから、使う時は慎重に考えないとね。


 しかしペルマンのやつ、左右にキャストとガドラ、後方にはマークがしっかりと陣取ってるせいか、目を覚ましても早々に涙目で体もガタガタ震わせている。

 昨日の一件でオレやマークたちの怖さを十二分に思い知っただろうからな~。


 ソーマの手を逃れたペルマンを待っていたのは、また地獄だった。

 むせるほどに悲しいのが現実というものなのだよペルマン君。


「おはようペルマン君。気分は如何かな?」

「んん~~! んん~~~!!」

「おお~♪ そうかそうか♪ 気持ちのいい朝か。それは良かった」


 多分、今の表情からしたら必死に命乞いをしているんだろうけど、当然そんなのは無視する。


「いいか? オレたちはこれから帝都へ向かい、皇帝とやらをぶん殴りに行く。勿論お前にも同行してもらうから大人しくしていろ。喚くのは勝手だが、あんまり騒ぎ過ぎてオレの気分を害したら、コイツらが何を仕出かすかわからんから気を付けるんだな。解ったら頷け。解らなくても頷け」


 オレがそういうと、ペルマンは涙目で何度も何度も頷いた。

 戦力差は圧倒的だが、とりあえず変なスキルでも使われたら面倒なので、もう一度ペルマンのステータスを確認しておく。




>名前 :ハルゲン・ペルマン

>レベル:34

>種族 :人族

>年齢 :42歳

>職業 :クレイト帝国貴族・「神人の翼」幹部

>称号 :クレイト帝国伯爵

>スキル:剣術・火魔法・光魔法・指揮・鑑定(人物・中級)




 ふむ……やっぱり特に目立ったスキルはないな。

 しかしなんだ? 職業欄にある「神人の翼」の幹部ってのは?

 何かの秘密結社かよ。


「なあソルム、神人の翼って聞いた事ある?」

「なんですかそれ?」

「コイツの職業欄にそんなのが付いてるんだわ。幹部らしいんだけど」

「いえ、聞いた事もないですね。しかし旦那様は人物の鑑定スキルもお持ちなのですね。凄いです!」

「いや、こいつも持ってるし、そんなに大したスキルでもないんじゃないかな?」


 ペルマンに指差しながらそんなことを言ったが、その会話を聞いていたペルマンが、一瞬驚いたような表情をした。

 と思ったが、次の瞬間には目を反らしながら平静を装うように大人しくなった。

 まぁただの職業名だし、気にするほどでもないか。

 どうせロクな仕事もしてなさそうな駄目貴族っぽいし、ただの寄り合いの名称とか、多分その辺りのことだろう。


 そんなこんなでオレとソルムは朝食諸々を済ませ、帝都へ乗り込む準備をする。

 アルグランス製のクレイト地図を参照しながら現在地を確認するが、なんでも隠密隊を夜間に忍ばせ、かなりの短期間で作った地図らしいので、今までのルートで開拓したオレの地図と照らし合わせると結構なズレが生じている。

 まぁそれでも十分補整可能なレベルなので、帝都に到着する大よその予想時間を算出。

 ある程度の障害が現れるだろうし、その辺りに対応する時間も念頭において今日一日のスケジューリングを決めておく。

 できれば昼間までには全部済ませ、夕方にはデオンフォード侯爵領に戻りたいので、今日は最短ルートを一気に駆け抜けようと思う。


「よし! じゃあ出発だ」

「主様、この者は如何様に?」

「悪いけどまた銜えてくれるかい?」

「御意に」

「んんっ! んんっ~~~~!!」


 脅えるペルマンにその大きな口を向けるマーク。

 だがペルマンはその行為に恐怖して身を捩じらせながら抵抗の素振りを向ける。

 ああもう鬱陶しい! 昨日もその状態で運ばれたんだから抵抗すんなっての!

 オレは強めに威圧スキルを飛ばしてペルマンを気絶させる。


 しかし、もう少し大人しく対象を無力化させるスキルが欲しいな。

 威圧スキルでの無力化は色々と……そのなんだ……表情が酷いことになる。

 今のペルマンは先日同様、白目をむいて口と鼻から色々と垂れている……。

 まぁなんというか……汚らしいのだ。


「よし、これでいいだろう。マーク、すまないが頼む」

「お手数おかけします。主様」


 気絶したペルマンを銜えたマークが礼をいう。

 ちなみにマークたちは言葉を喋るというより、口の中から言葉を発していると言った方が正しい。

 だから口を閉じてたり、口に何か銜えていても会話は可能なのだ。

 流石は神獣。不思議体質だね。


 そんな感じで、オレたち一行は帝都へ向けて出発した。




 全速で駆けている間に鎮静化の話を色々と思考していたが、もしかして神気を使えばその辺りも可能なんじゃないだろうか?

 確かフラメン姉さんは、それでアルグランスの衛兵に催眠術みたいなのをかけて王城への侵入に成功したんだろう?

 だったら対象を楽に気絶させたりすることも可能なのではなかろうか?


 相手の精神に干渉する神気の使い方……。

 少しばかり使うのに抵抗もあるが、今度誰かで実験させてもらおう。

 でもその前にフラメン姉さんから色々と注意点を聞き出しておこうかな。

 下手なことをして相手に後遺症とか残るようなことになると、流石に寝覚めが悪いしね。


『もしもし、フラメン姉さん。今いいですか?』

『おはようなのだよソーマ♪ なんの用だい?』

『神気の使い方の話なんですが――』


 オレは帝都に向かう最中、フラメン姉さんから神気の手ほどきを色々と受けた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ