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ミリオタ高校生の異世界無双物語  作者: フォッケウルフ
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第五話

はい、またまた急展開でございます()

物語がわかりにくいかもしれませんが、今の自分にはこれが限界です。申し訳ありませんm(_ _)m


誤字脱字、文がおかしい等の事がありましたらご指摘をお願い致します。

〜和平達が街を出発した頃〜


【ディレイズ帝国 スティール城】


「ふむ、エルジオンに攻め入る準備は完了しているのだな?」


「ハッ!既に全軍の準備は整っております。兵士達の士気も問題ありません。"皇帝陛下"」


「予定より少し早く終わったな。よくやった、軍務大臣。後で最高級の酒を送らせよう。もう下がって良いぞ、仕事を続けたまえ」


「ハッ!有り難き幸せでございます!それでは失礼致します」


そう言って、軍務大臣『アルバート・ウィル・レウス』は部屋を出る。


「これで我が帝国の覇権を再び拡大出来るな...さて、エルジオンは何処まで持ちこたえられるかな...?」


今年で57歳になるディレイズ帝国皇帝『ルイネスト・フォン・ゲオルギオス二世』はそう呟き、僅かにニヤけた。


その後すぐに、連絡用水晶で全軍へ作戦開始命令が出された...。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

【和平視点】


俺達は昨日通った街道を街とは逆の方向へ進んでいる。今は丁度俺が目覚めた場所の近くだ。もう少し歩けば森に着くだろう。


シルフィアにはもう銃の使い方は教えてある。数分前に見つけた太めの倒木でマガジン二本を消費して射撃訓練も少しだけやった。もちろん消費した分は召喚して補充済みだ。

最初に撃った時は驚いた表情でフリーズしてたが、何度も撃ってるうちに慣れてしまったようだ。ちなみに、18発中8発が指示した位置の近くに着弾していた。初めてにしては上手い方...だろう。多分。おそらく。maybe.


さらに10分ほど歩くと、森に入った。


「な、なんだか...怖いね、この森...」


シルフィアの勘なのか?俺は自然豊かでいい森だと思うけど...。


「いいか?絶対に俺から離れるんじゃないぞ。何かあったらすぐに大声で知らせるんだ」


「うん、わかった」


俺は表に出さないだけでかなり緊張しているが、シルフィアも例外ではないようだ。声色ですぐに分かった。


森の中は意外にも風通しが良く、太陽の光も木の葉の影から差し込んでいて、思ってたよりも視界が良い。


普通はこんな時にコンパスが無いと少し不安になるが、俺は心配していない。シルフィアの方向感覚が異常に良いからだ。これは街が見えなくなった頃に判明した事だ。その時は目が良い以外に特技があるじゃないか、と少し驚いた。

ふと不安になった俺が街の方向を聞くと、自信満々の様子で教えてくれた。なんでそんなに自信があるのか聞くと、人狼族は皆方向感覚がかなり良いからだそうだ。だからシルフィアも街の方向がすぐに分かったのだ。帰りの道案内をお願いしたときは満面の笑みで引き受けてくれた。


少し森の奥に進むと、早速フォレストウルフらしき狼が3匹現れた。俺がStG44を構えてそのうちの1匹の頭部を撃つと、一発で倒れて動かなくなった。やはり、どんな生物でも頭は弱点なのだろう。例外もあるかもしれないが。

残った2匹もその調子で撃ち抜く。もちろんフォレストウルフは素早く動いて銃弾を避けながら攻撃しようとしてきたが、意外とすぐに倒せた。3匹目は狙いがズレて胴体に当たったが2発で動けなくなり、3発目で完全に死んだ。


その後、銃声でどんどんフォレストウルフが集まってきた。しかし、一度に10匹以上来ることはなかったので特に怪我することもなく、気がつけば73匹討伐していた。ちゃんとギルドカードの裏に討伐数が記録してある。


そろそろ帰らないとな。ちょっと疲れたし。


「よし!それじゃシルフィア、そろそろ帰...っ!何だ...!?」


シルフィアに帰ることを伝えようとした時、どこからか何かの鳴き声がした。いや、咆哮と言うべきだろうか。


森の奥...いや、空か!


「なっ!あれってまさか...!」


空を見上げると、二式大艇ぐらいの大きさの紺色の鱗の龍が飛んでいた。しかも黒っぽい鎧を着た兵士らしき人間が背中に乗っている。

まだ俺達に気づいてないらしい。進路を変えずにどこかへ飛び去っていった。


「シルフィア、今の龍が何だか知ってるか?」


「う、うん。3年前ぐらいに『紺色の龍がいたらすぐに逃げろ。それはディレイズ帝国の翼竜だから、見つかったらきっと殺されるぞ』って教えられたの」


「ディレイズ帝国って、どこの国かわかるか?」


「今私達がいるのってエルジオン王国の端っこなんだけどね、ここのすぐそこがディレイズ帝国との国境...らしいよ?」


「マジかよ...」


シルフィアの言う通りだとすると、あれはディレイズ帝国とやらの翼竜だろう。単騎だったって事は多分偵察かなんかだ。


「これは...すぐにギルドに戻って伝えないとダメなのかな?」


「うーん、私はそうした方がいいと思うよ?」


「じゃあすぐに帰んなきゃな。シルフィア、道案内頼むぞ」


「うん、任せて!」


街に戻り、ギルドに依頼達成報告をしようとギルドカードを見せると、ルネアさんはかなり驚いた。


「え!?ほんとに!?こ、こんなに討伐するなんて...しかも今日冒険者になったばっかりなのに...」


ルネアさんの声を聞いた近くの冒険者達がこっちをチラチラ見てくる。


「あの〜、これってそんなに凄いんですかね?」


「それはもう、ほんとに凄いことですよ!冒険者になったその日にフォレストウルフを73匹も討伐するなんて...少なくとも私はこんなに凄い事聞いたこともありませんよ...」


やっと落ち着きを取り戻してきたようだ。しかしそれと同時に、討伐数を聞いた冒険者達は少しざわつき始める。ルネアさんの言うことが本当なら仕方ない事なのだろうか。


「報酬って、どう貰えばいいんですか?」


「あっ、報酬ですね。少しお待ちください」


数分後、ルネアさんが布袋を抱えて帰ってきた。


「ふぅ...これで余剰討伐分も含めて7300バーゲルドになります」


「ありがとうございます」


そう言って布袋を受け取る。


「えっ?あ、あの...ちゃんと足りてるか確認しないんですか?」


「え?自分の担当をしてくれるギルドの人を最初から疑おうなんて、俺は思いませんよ?」


これって騙される人の特徴だよね。まぁ、今は結構持ち金あるし、今持ってるのが全部偽物でも困りはしないはず。


「そ、そうなんですか...なら、私も期待に答えないといけませんね。頑張ります!」


ルネアさんが少し嬉しそうに微笑んだのは俺の気のせいだろうか。


「あぁ、それともう一つ知らせることがありまして」


「何でしょう?」


「フォレストウルフを討伐し終わって帰ろうとした時に、ディレイズ帝国のものらしき翼竜を見たんですけど...」


「えっ...あの、その翼竜の背中に人が乗ってたりしてませんでしたか?」


「乗ってましたよ。黒っぽい鎧を着た人でした」


「そんな、まさか...!?」


「...もしかして、ディレイズ帝国は戦争を始める前に必ず偵察を出す...とか?」


戦闘開始前に偵察するのは、戦術においてかなり重要な事だ。


「その通りです...わ、私はギルドマスターに急いで知らせなければいけないので、失礼します!」


ルネアさんはそう言いながら、慌てて走っていった。『戦争』と聞いて、冒険者達がまたざわつき始める。ギルド職員達も不安な表情で話し合っている。


「こりゃ面倒なことになるな...シルフィア、一旦宿に戻ろう」


「うん」


シルフィアも状況を察したのか、少し不安そうだ。なので、移動する前に少し頭を撫でてあげた。これで不安が解消されるわけでも無いと思うが。


宿に戻り、報酬金が入っている布袋を部屋の端に置く。


「シルフィア、もう一回ギルドに行こう。何かしらわかるかもしれない」


「うん...」


返事をするシルフィアの声は元気が無く、表情は不安で満ちていた。俺はシルフィアの目の前でしゃがみこんで頭を撫でる。


「大丈夫。もし戦闘に参加しなきゃいけなくなったとしても、シルフィアの事は必ず守る。ちゃんと俺も生き残る。寂しい思いなんてさせないよ」


そう言うと、シルフィアが抱きついてきた。ちょっと泣いてる。


「絶対...だよ?」


「ああ、絶対だ。だからもう泣くのはやめような?いつまでも泣いてたって仕方ない」


するとシルフィアは俺から離れた。


「っ...うん!」


まだ少し出てる涙を拭っているが、多分この様子なら大丈夫だろう。


「よしっ、じゃあ行こうか」


少し眼が赤くなっているが、シルフィアは力強く頷いた。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

〜和平達が宿に戻り始めた頃〜

【バートロイゲン パトロン城 謁見の間】


「侯爵様!冒険者ギルドのマスター、『ルバート・ヘンダーソン』殿が到着致しました」


兵士が片膝を床につきながら報告した先には、パトロン城城主であり、バートロイゲン周辺の領主である今年で52歳の『アルヴィン・ディル・サラミス』が玉座に座っていた。


「わかった。すぐに通してくれ」


「ハッ!」


兵士が部屋を出た数分後に、見た感じ40代と思われる勇ましい男が現れた。


「侯爵様、此度はこのような急な訪問を受け入れて頂き、感謝の極みでございます」


「挨拶はよい。それより、緊急の知らせというのは?」


「ハッ、先程依頼を終えて帰ってきた冒険者が、『森の中での狩りを終えた時に、ディレイズ帝国の偵察と思われる翼竜を見た』...と、証言していたのでこうして急ぎ報告に参った次第です」


「何!?ディレイズ帝国の翼竜だと!?とうとう侵攻を再開したか...わかった。すぐに斥候を出そう」


「では、私はこれで...」


「いや、待ってくれ」


「何でしょうか?」


「ここ数年静かにしていたディレイズ帝国が侵攻を再開したということは、かなりの戦力を揃えているという事だろう。ここは国境のすぐ近くだ、恐らく援軍は間に合わないだろう。かと言って今集められる兵士は数が少ないから帝国の侵攻部隊に数で圧倒されて負ける。

そこで、冒険者に防衛戦への参戦を依頼したい。冒険者の中には騎士や軍の魔導師をも凌ぐ実力を持つ者もいると聞く。それを頼りたいのだ」


「しかし、よろしいのですか?それでも勝てる可能性は低いですし、参戦する人数もそれ程多くないと思いますが...」


「それでもだ。せめて食い止める事が出来れば援軍を待つことが出来る。せめてそれまで持ちこたえればそれでいい。報酬なら心配するな」


「わかりました。すぐにギルドに戻り、特別緊急依頼として参戦する冒険者達を募ります」


「我が領地だけでなく、エルジオン王国の一大事だからな。頼んだぞ」


「ハッ!」


そしてルバートは急いでギルドに戻る.......


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

【和平視点】


再びシルフィアと共にギルドに赴くと、少し前まで酒を飲んだり雑談して大笑いしてたりしていた冒険者達が、掲示板の前に集まって何やらざわついていた。


何があったのか聞きに受付に向かうと、丁度ルネアさんがいた。俺に気が付くと、少し元気がないが笑顔で対応してくれた。


「皆さん掲示板に釘付けになってますけど、何かあったんですか?」


「はい。ついさっき、ギルドマスターが侯爵様の所から戻ってきたと思ったら自ら依頼書を作成して掲示したんです」


「その依頼って、どういうのなんですか?」


「依頼主は侯爵様です。内容は...」


ルネアさんの表情がまた少し暗くなった。


「内容は?」


「...これから始まる帝国との戦争への参戦依頼...です...」


「そういうことか...」


「カズヒラ...依頼...受けちゃうの...?」


シルフィアも表情が暗くなった。というか、心配している表情になった。


「うーん...」


すぐにこの街から出て車輌を召喚して逃げる事もできるっちゃできる...けど...もしディレイズ帝国軍にエルジオン王国軍が負けたら、この街も蹂躙されるだろうな...。それに、若い女性が強姦される可能性も無いわけじゃない。男性は殺されるか奴隷にされるかの2択の可能性が高い。異世界系の小説とかなら大抵そうなる。それだけは個人的にも許せない...なら、この王国を守るために戦うしかないじゃないか。...あー、やっぱ1つ聞いてから決めよう。


「あのー、この国の国王様の性格とか、噂でもいいんで知りませんか?」


「え?あ、はい。ある程度なら知ってますよ。今の代の国王様は、私のような亜人種も人間種と同じ扱いをして下さる方で、差別する者は絶対に許さないそうです。政策に関しても汚職や差別等を無くそうと努力していますが、なかなか上手くいかないとかなんとか...」


よし決めたぞ。ルネアさんの言う通りの国王様である事を信じて、全力を尽くそう。もし噂通りじゃなかったら...その時はその時で、何か考えとこう。

まぁ、早く部隊召喚してみたいってのもあるんだけどね。


「ありがとうございます。その依頼、受けますよ」


「えっ、本当に受けるんですか?死んじゃうかもしれないんですよ...?」


ルネアさんは心配そうな表情で止めようとする。


「大丈夫ですよ。戦場の地形にもよりますが、考えがあるんです」


「戦場は恐らく平原になると思います。森は魔物等のせいで軍隊が通るには危険が多過ぎるので...。というか、考えって...?」


「まぁ、それは秘密ってことで」


「わ、わかりました...では、依頼書の複製をお渡ししますね。それに詳細が書いてあります」


依頼書の内容を纏めると、


依頼主:アルヴィン・ディル・サラミス侯爵

依頼内容:対ディレイズ帝国防衛戦への参戦

報酬:一人につき50万バーゲルド

※参戦するタイミングは自由。依頼を放棄して逃げても構わないが、報酬は無くなる。極端に戦果が少ない等の場合は報酬が減る可能性がある。街の近くであれば簡単な活動拠点を築くのを一時的に許可する。


...となる。小規模でも拠点が築けるのはありがたい。


「敵軍との戦闘が始まるのって、いつ頃になりそうですか?」


「ギルドマスターは『明日の昼頃には戦闘が始まるだろう』って言ってましたよ」


「わかりました。早速準備します」


「あっ、あの!」


ギルドを出ようとすると、ルネアさんに呼び止められた。


「あ、あの、その...絶対、生きて帰ってきて下さいね...?」


「まだ死ぬつもりはありませんよ」


そう言って今度こそギルドを出る。


そしてまた宿に戻ると、色々と考える。特に召喚する兵器の事だ。あまり多すぎると指揮しきれずに味方を巻き込んでしまうかもしれない。経験を積めばそんな事は無くなるだろうが、今はまだ経験がない故に誤った指揮をする可能性もある。


「ねぇ、カズヒラ。大勢の兵士達とどうやって戦うの?」


「色々と召喚するんだよ。きっと見たら驚くぞ?特に大型兵器はね」


「そんなに凄いのが出せるの?」


「あぁ。軍人だって召喚できるぞ?」


「え!?そんな召喚魔法、聞いたこともないよ...」


そりゃまぁ、そうだろうな。よほどの変人じゃない限り、人間を召喚しようなんて思わないからね。


「なぁシルフィア。出来れば、戦闘中も俺と一緒にいて欲しいんだけど...」


「うん!もちろんだよ!」


シルフィアは元気な返事で承諾してくれた。流石に宿に一人残すのは可哀想だもんな。戦場に連れてくのは危険だけど、基本遠距離〜中距離戦闘だし、戦車に乗り込む予定だから慢心しなければ大丈夫だろう。


そしてテーブルの上に置いたタブレットPCを操作して、色々とメモをしてから作業を終了する。後は街の外でメモした兵器等を召喚するだけだ。


その後昨日と同じように装備を部屋の隅に置き、体を濡れタオルで拭き、シルフィアと一緒に眠りについた。

シルフィアの言葉数もっと増やしたい...けど何故か思いつかない...(´・ω・`)

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