再開
ちゃちゃちゃっと描いたのでおかしいところもありますが、許してください。
ある夏の日のことであった。
夏休みに入ってもう一週間は経っていた。
うとうとして廊下にねっころがっていたんだと思う。
すっかり寝ていたんだ。
起きるとそこには誰かわからない男の人が寝ていた。
それもとっても大きな背中でいてごつごつしている。
「誰…この人。」
私は早まる鼓動を抑えながらゆっくりその人から離れていった。
ゆっくりゆっくり距離をとると母の元に跳んでいった。
「私の横に寝とったおっちゃんだれ!?」
「え?わからんか?」
「見たこと無いで!誰なん!」
「昔うちの隣に住んどったやろ?ようちゃんやんか。」
私ははっと思い出した。
うちの隣に住んでいた男の人を。
家の前を通るとよくお菓子をくれた心優し男の人を。
「ほんまにようちゃんなん!?」
「そうや。あんたも呼んだのに寝とるからさぁ」
「なんであたしの横で寝とるんよ!」
「あぁ、あんたの寝とる様子を見よったからな。一緒に寝たら~って。」
「もうあたし中学生やで!」
「あははは!いいやん!」
母はケラケラと笑いながら楽しそうに続ける。
「あんたが可愛くなった~ってずっと言いよったんやで?」
「なんでそんなことばっかり!なんでようちゃんがおるんかが先やろ!」
「あぁ、夏休み中行く宛てがないんやって。」
「失業?」
「こら。言うな。」
母は自分も笑っているくせに私を叱った。
廊下からのそのそという足音が近づいてくる。
「よう…ちゃん?」
「お、はなちゃんおはよ~。」
のんびりした調子でようちゃんが言う。
「ようちゃんなん?」
「そうやけど、どうしたん?」
「かっこようなっとる……」
ようちゃんは大きな声で笑った。
「俺は元からかっこいいわ!」
にこっとようちゃんはまた微笑んだ。
本当にカッコよくなっていた。
続きます。