第7話 お願い、止めて〜!
今回も、下ネタ回なので、注意して下さい。
*運営より警告を受けたので、内容を変更しました。
二人がトイレから戻って、しばらくして二時間目が始まった。
またも涼は、亜美の膝の上に座ったが。
周囲も、もう馴れたのか、一時間目ほどの視線は無くなっていた。
更に、涼も多少馴れたのか、一時間目よりかは落ち着いていた。
ただし、現国担当の女性教師が授業中、チラチラと。
やたらに二人を、チラ見していたのであったのだが。
*********
「(ざわざわざわ)」
一時間目よりも落ち着いた、二時間目が終わると。
教室が騒がしくなった。
次が体育の時間なので、全員が着替え始めたのだ。
元々が女子校だったので、女子更衣室は一応あるのだが。
誰もが、教室で着替えていた。
なので共学になったと言っても、実質的には女子校のままなので。
相変わらず、教室で着替えていたのである。
「じゃ、じゃあ・・・。
僕、着替えてくるから・・・」
教室で、お姉さん方が着替え始めたので。
カラフルな色の布地が、教室中に咲いた。
その光景を見た涼は。
体操服を持って、慌てて教室を出ようとする。
「あれ、ドコに行くの?」
「えっ・・・、更衣室に・・・」
「クスクスクス。
涼くん、男子の更衣室は無いんだよ〜」
「そんな・・・」
慌てて出ようとした、涼を亜美が。
後ろから抱き付きながら止めると、そう言った。
学校側も、他の学校では。
男子は、教室で着替えをするケースが多いので。
男子用の更衣室を、作らなかったのだ。
「心配しなくて良いよ。
涼くんは、ここで着替えても良いから」
「ええっ〜!」
「ねえ、みんな、良いよね〜!」
「「「「「「良いよ〜!」」」」」
「他の男だったら、嫌だけど。
涼くんみたいに、可愛い子だったら良いよ〜」
「そ、そんな・・・」
亜美がクラスの全員に尋ねると、みんなそう答えた。
「さあ、着替えましょ、涼くん♡」
「ちょっ、ちょっと、待ってよ、お姉ちゃ〜ん!」
亜美が、涼の服に手を掛けた途端、すかさず脱がせ始める。
「うわ〜! 綺麗な肌だね」
「すご〜い! 手触りがツルツルビチピチだよ〜。
これで男の子だから、卑怯だよ〜」
「くすぐったいから、撫でないで〜!」
「ちょっと〜、みんな〜。
そんなに撫でてたら、涼くんを着替えさせられないよ〜」
服を脱がされて、パンツ一枚になった所で。
周囲に、クラスメートが集まり、手を伸ばして涼の体を撫で出した。
体の、あちらこちらを撫でられた涼は。
余りのくすぐったさに、体を震わせている。
みんなが手を伸ばして、涼を撫でているので。
着替えに邪魔になった亜美が、文句を言うが、それでも止めない。
「やめて〜! パンツを下ろさないでよ〜!」
そうして周りから伸びた手の幾つかが、涼のパンツを下ろうとする。
「お願い〜! みんな止めてよお〜!」
「もおー! みんなー、いい加減に止めなさいー!」
次第に、クラスメート達の行動がエスカレートして行く。
この状況を見て、流石に、亜美もマズいと思って。
暴走したクラスメート達に注意するけど、止める事が出来なかった。
「ダメ〜! 触らないで〜!」
更に、クラスメート達の暴走は加速する。
そんな状況の中。
涼は、みんなのオモチャにされていた。
*********
「しくしくしく・・・」
「ごめんね、涼くん〜」
「だから、泣かないで〜」
ようやく体操服に、着替え終わった涼は。
教室の隅で、シクシク泣いていた。
やり過ぎたと、ようやく気付いたクラスメート達も、反省して。
関わった全員が、涼に謝った。
しかし、それでも涼は泣き止まず。
泣いたまま体育館へと、向かったのである。
・・・
そうして、涼は泣きながら体育館に向かい。
泣いている涼を見た、女性体育教師が。
「あなた達は、一体、何をしているの!」
事情を聞くと、激怒し。
全員を、体育館の床に正座させる。
当然、直接、涼にイタズラしてない娘もいたが。
見ていて止めなかったと言うことで、一緒に正座させられた。
そう言う訳で、クラス全員が。
三時間目の間じゅう正座をしながら、延々(えんえん)と説教をされたのだった。