長文詩1
詩集みたいなものです
[いつかの記憶]
追憶の彼方に
君は何を遺す。
君の心も体も
もうすぐ潰える。
壊れかけの身体を
引きずりながらも
君は君の人生を
呪いもせずに
君はどうして
そう笑っていけるのか。
僕にはそれがわからない
君の微笑みの意味が
君は紛れもなく
若く希望もあるが
その体は病にむしばまれて
今にも壊れそうなのに
それでも君は
誇らしげに
微笑むのだ
[僕の夢を継ぐヒトがいる]
それだけで君は
生きた価値があるのだと
病に満ちた人生に
ざまあみろと言えるのだと。
[継ぐヒト]
その命を奪われようとも
心から愛すべき思想
心から愛すべき道
それがある限り
想いは終りはしない。
絶望が
希望を殺そうとも
血筋は消えないように
想いは繋がっていく。
痛みばかりの人生だとしても
その痛みすら乗り越えた先にある
優しさを君に伝えよう。
例え死したとしても
その想いが消えぬように
灯火はいつも
心の傍にあり
子らに連綿と
繋がっていく。
[ハート]
心が繋がり
世界が繋がり
僕は君と共にある。
心と共に。
時に憎しみあうだろう
時に傷つきあうだろう。
それでも
僕等はヒトである。
見下しもするだろう。
辛くあたることもあるだろう。
合わないなら離れる事もあるだろう。
それでも僕等はヒトである。
重なりあって
愛し合い
心を共にし
いつかは笑える日もくる。
そう感じていたほうがきっと
素晴らしいことが起きるはず。
心寄り添うことに
理由などなく
僕等は僕らで
祈るように生きていく。
[生き急ぐ事なかれ]
君が生きた事は
誰よりも
僕が知っている。
どれほどの苦しみが
あろうとも
その世界に対して
挑み続けたことも
理不尽な心に
暴虐な嫉妬
君の心は
実にしなやかで
その心はとても頑強であった。
だが君の心は憤怒をもって
その優しき魂は蝕まれているのも
知っている。
下らない理想を突き付ける者などに
君は頭を垂れないでいいのだ。
君は
君という理由をもって
生きていけばいい。
少なくとも理解ある者など
多くはないさ。
その君の優しき世界に
心許せる誰かのために
涙すればいい。
[心の彼方に]
弔うべきは
憐憫の情。
痛むべきは
自己満足の愛。
僕等は度々情を愛と呼び
僕等は度々妄執を情と呼ぶ。
僕等は戸惑いながら
心を構築し
僕等は戸惑いながら
ヒトとなる。
そして
僕等は心を知り
そして
僕等は繋がりを知り
そしてまた
心を知る。
[この世界に一つだけ]
この世界に一つだけ
確かなものがあるとすれば
自分が望むべき在り方だろう。
流されるのもまたいいだろう。
また否定するのもまたいいだろう。
憎悪を身の内に潜め
笑顔の中で狂気に嗤うのもいいだろう。
喜びを身の内に潜め
哀しみの中で愛を謳うのもいいだろう。
それは個人という魂の在り方が
それぞれ違うからだ。
それぞれの愛が違うように
それぞれの痛みも違う。
欠ける人間性も違うように
歪さもまた違う。
化け物になるか
聖者になるか
それは人間だけの特権だ。
ヒトを痛めるだけのヒトになるか
ヒトを赦すだけのヒトになるか
そもそも
善悪なんてものは
個人の裁量でどうとでもなる。
出来るのであれば
調和の心があればいいが
そうもいかないから
僕等は僕等で唯一つとして交わり
生きていくのだ。
[内なる声]
正しいか間違いかなんて
その都度違うわけだし
そんな時は
内なる声に心傾ければいい。
何故ならば
大多数に否定されようが
大多数に肯定されようが
アナタの心は
アナタしか救えない
決めるのは常に
アナタという心なのだ。
大事なもののために
差し出す事に
意義はないという事は
ないだろう。
誰かにその痛みを
与えられようとも
痛みではなく
己の咆哮を吐きだし
歩き出せれば
それはそれでいいはずだ。
[言葉なくとも]
言葉のない言葉を持つ人は
文章という言葉で伝える事はできるし
盲目という光ないひとは
白杖という道を進むし
内面に歪を抱えるひとは
表現という翼を表出させるし
それぞれが
何かがなくとも
それぞれが
何かを補完している。
理解などないよ。
だから言葉があるだけさ。
不理解は山ほどあるさ。
僕達は人間だもの。
だから衝突して
言葉交わして
何かはなくとも
何かは手に入れて
仲間となるのだよ。
[正道]
一つ
年重ねて
譲れぬものを持ち
一つ
年重ねて
清廉さを失う
狡猾であることに
目ざめたのはいつであったか
誰かのために
自身を捨てたのはいつだったか。
あらゆる心を
犠牲にしても
それでも
譲れない誰かのために
それを誰かが批判したとしても
私は
私として
貫くことやめることはないでしょう。
間違いであるとか
正しいこととか
そんなもの
どうでもいい。
ただ私は
私のとりまく世界に対して
私自身の
正道を貫きたいのです。
[僕等がいた季節に]
僕等がいた季節に
君が現れ
僕等がいた季節に
君は逝った。
哀しまないでおくれと
優しい君の言葉を
僕等は未だにわからなかった。
君はとても
美しかった。
まるで遠い世界から来た
物語の美しい少女のように
しなやかで優しいヒトであった。
僕等がいた季節に
君がいて
僕等がいた季節に
君と彼は付き合い
そして結ばれた。
僕等は祝福と共に
少しの嫉妬を覚えたものだ。
君は死を悼むなといって
僕等はずっと泣いていたけれど
彼だけは泣いていなかった。
なんと薄情だとおもったけれど。
彼は君のために涙を出さなかったんだね。
君は誰よりも僕等と彼の笑顔が好きだったから。
[歌うヒト]
歌う貴女は美しい。
どうして歌うのかと言うと
それが素晴らしいからと
言うからだ。
僕の心はどこか陰鬱で
誰かを憎むことしかできないけれど
君の歌を聞くだけで
その憎悪が消えるのを感じるよ。
なるほど世界は美しい。
醜さも
優しさも
全てが調和し
君の歌がそれを教えてくれる。
[歌]
何故その歌に難癖つけるのかね。
その歌を歌う彼には
君のその心無い言葉は
届きはしないよ。
見てみるがいいさ。
君の言葉よりも
彼の歌という翼に惹かれて
飛び立つ彼等の笑顔を。
君が見つけられない感情を
私が教えてあげよう。
それは嫉妬だ。
嫉妬というものだ。
君は彼の魅力に嫉妬しているのだよ。
君は自身を愛されない者と言っているようだが
そんなことどうでもよい。
歪んでしまった性根の者を愛すものなど
少ないよ。
まずは君はその歪んだ心を
白くすることを進めるよ。
彼自身だって最初から持っていた者ではない。
持つべき者を持つ者は必ず何かを得るものだ。
彼は歌でそれを手に入れただけにすぎない。
大事なのはどうありたいかだよ。
君は憎むだけ憎んで
自身の在り方を振り返った事はあるのかい?
ヒトを傷付ける事を是とするものに愛はないよ。
[憎悪の価値]
下らないと
一蹴してもいいが
それだけの心を持つ
という理由を考えてごらん。
君の正義だけで
彼を悪と断ずるのはどうだろうか
君の価値観など
大多数の一つでしかない。
その中で否定され
痛みを与えられ
歪み
憎悪を抱いたとしても
その大多数の正義は
何もおもいはしない。
[複数の自分]
そんなものは
誰しもあるもので
ペルソナというものを
もつものだよ。
解離性の心を持っても
人格が統合していても
どんな形であれ
修羅の形であり
菩薩の形がある。
君は君という側面だけで
生きているのかい?
けしてそうではないだろう?
君は僕でもあり
君は私でもある。
万物を救えるような側面もあれば
全てを救えない側面もある。
別々の自己が存在しても
君の中で息づく
全ての心は
紛れもなく
君だけのものさ。
[存外]
理に背くことはあることだ。
君という理念に背いてまで
護るべきものがあるならばね。
君という一つが
誰かという一つを護るためならば。
ルールに背く事は
とても危険で痛みを伴う事だ。
道理に背けば
哀しみと憎悪を持つことも
あるだろう。
だがしかし
理に背くという事は
けして道理に背く事ではなく
その道理を愛という形で
正道として歩く事である。
存外
というのは
存り方の外という形を書く。
意味は違うかもしれないが
在り方一つで
君という存在は
変わりいく
そう思わないかね?
[灼く]
その身を焦がす正義は
きっと正義ではない。
それは憎悪となりえるものだ。
正義という固執によって
悪意となったものだ。
全てを認めるものなんて
この世の中にはないよ。
その憎悪は
君の中の利己的な自我が産み出したものだ。
利己的になる自分というものは
否定しないでいい。
誰しもが益を求める側面を求めるのだから
だが優越のために
君は君を憎悪に浸らせたらだめだ。
己の正義は自己を求め
自己の惑わず生きる道にこそ
求められるものだから。
[結ばれた日に]
哀しみが
私を押し殺したとしても
その痛みがあったから
私は会えた
今日という一日に対して愛おしく
私と貴方がまた歩む日を
ごめんね
ありがとう
これから先も
言い続ける事ができるね
どんな明日でも
貴方と私で生きていける
どんな昨日でも
貴方と私で良き想い出になれる。
皺を重ねて
心重ねて
いつか旅立つ日がきても
私と貴方は
きっと巡り合う。
結ばれた今日を
必ず未来の意味あることにして
結ばれたこの日を
私と貴方は永遠に誓い
共に歩むと決めた。
えつさん、真務さんおめでとう。
[さよならの価値]
それは本当に価値あるものなのかい?
君は本当に大切な言葉を
彼に告げれたのかな?
諦めと見送りは違うのだよ?
君は彼に相応しくないと諦めて
真実の言葉を告げれたのかな?
私は愛という高尚な感情を
知る事はないけれども
愛を伝えず想いの果てに
哀しみ抜いた誰かを知っている。
愛を過剰にするのは毒ではあるが
想い伝えずそのまま諦めるのも
また毒だ。
君はまだ何もしていない。
友達のまま
だだ別れるだけでそれでいいのかね?
君の愛は
友愛を越えた
親愛を越えた
愛情と呼べるものではないのかね?
怯えるな乙女よ
誰しもが
難解な恋と愛の痛みに迷い
時に朽ち果て
時に実る。
君は挑まずして
朽ち果てるつもりかね?
[運命]
君が歪なだけで
君は君の人生を
諦めるのか?
どんな手段を用いても
夢に挑むと決めたのは
他ならぬ君だろう?
歪であることは
不理解に殺される事でもある。
己を壊される事も多々あるだろう。
だからなんだと告げるだけの
度胸を持たなければ
生きる事は実に難しい。
だが君は
歪でも生きていけていれるのは
愛しい誰かがいるからだ。
その痛みに憎悪を持った所で
意味がないと理解しているはずだ。
見た目だけの正義を語るだけのものなど
放っておけよ。
君には今を生きる誰かがいるだろう。
痛みなくして人は人足りえない。
想いなくして
人は人足りえない。
確固たるものでなくても
最後には笑えたらそれでいいんだよ。
[暴虐の価値]
君が君というエゴを用いて
暴力という形を是とするならば
紛れもなく
君は民衆の暴力によって
滅ぼされるだろう。
その暴力は君の持ちうる個人の暴力ではなく
言葉という数の暴力だ。
世論や社会性という形あるものは
多数の正義に同調するとそれが罰となり
形成するのだ。
君が君の正しさをもって暴虐を是とするならば
たちどころに君は罪人になり
君は君の心を蹂躙されるだろう。
だからこそ常に君は君の清廉さを
忘れるべきではないのだ。
例え自分を傷付ける誰かが居たとしても
憎悪のままに心を荒ませてはいけない。
高潔な心は
誰かを赦し
自分を越える事にこそある。
他人を愛せとまではいわないが
他人と共に歩むくらいはしよう。
[いつかの話]
いつかの話を
今しよう。
君と見た夢の話を。
君と僕の明日の話を。
君の右腕を喪った日を
僕は今でも覚えているよ。
そして君がその腕を喪った日
誇らしげに笑った話を。
君はこの腕で一人の命を救ったのだと
子供のように笑うから
僕は代わりに苦笑してしまったよ。
事故に巻き込まれ車の中で潰されそうな小さな命に
君はその利き腕をあげたんだ。
君は画家だったはずなのに。
利き手でない絵はどこか歪さを刻んでいた。
君は泣きだしてもいいはずだったのに
小さな命の親達の謝罪と感謝を受けた時も
にこやかに笑っていた。
収入だってこれからなくなるだろうに。
君の絵は誰よりも繊細で素晴らしいものだと
僕は今でも思っている。
でも君は君で
左手でも描けるさと笑って言った。
一年の月日は君の繊細さをよみがえらせ
君はまた君の絵を取り戻し
僕は僕で君との道を歩いている。
画家と画商の世界で
君と僕はいつもの軽口と共に
喪った腕を話の肴に
今でも夢の続きを歩いている。
[服を創ろう]
そうだな
全てを網羅できるような服がいい。
全てという価値観はそれぞれ
違うけれど
全ての心に寄り添う服がいい。
言葉をもたないあの子には
言葉を告げれる服を
腕がない隻腕のあの人には
腕を気にさせない服を
この世の中にすこしでも差別や哀しみが
あるならば
その痛みを受けるようなあの人達には
少しでも消えるような服を
服は心救う手段でもあり
服は垣根を越える愛でもある。
オーダーメイドでいいの。
ただ組み合わせて
貴方は貴方
私は私
皆違っていいと
そう伝えれるように
着るだけで。
その世界を創るのは
服を愛して
心を愛して
人を愛す
職人さんに任せればね
[心静かに]
心静かに願うのは
紛れもなく
心の安寧。
でも知ってるかい?
君の認めない事が
その安寧を乱すという事を。
心から憎み
その人の事を棄て去る気持ちならばいい。
だが考えなしの悪意なき言葉
やがて君を蝕む毒となるだろう。
説明という刃は
貪欲な脅威となる。
必要なのは建設的な言葉と
心静かに心乱さず
平和にも似た言葉を
話す事だ。
[豊か]
豊かという事は何をさすのか
それは心の選択肢であったり
金銭的なものであったり
精神的なものであったり
多くのひとによって違うものだとおもう。
だが豊かと感じることによって
その人が持たざるものと感じた場合
それを共に歩むものか
それを共に歩まないものであるのか
それで君自身の道は決まるだろう。
前者であれば世界を開く鍵となりえるし
後者であれば世界を閉ざす鍵となる
選択は自由だ。
だが豊かであることを
個人のものにするかどうかは
幸せかどうかはわかりかねるがね。
[ルーツ]
ルーツ
それは変わらないものであると
同時に根源となるもの。
それは己を支える確かなもの。
なくらないもの。
どれだけ
流されようと
どれだけ
けなされようと
必ず根源として戻るもの。
迷うのも良い
確実なものはないのだから
それを確定するのは
他ならぬ自分だ。
心から願い
目指すべきルーツが
あるのならば
それが貴方を形作る誓いなのだ。
[正しき破壊]
固定観念という窮屈な世界を
破壊できたならば
それはそれで正しい事なのかもしれない。
だが社会悪と社会正義の明確な線は
あったほうがいいかもしれない。
人間的な愛や暴虐さというものは
社会的な規範の中に産まれ
それが逸脱したものだとしても
己と他者の適応の中であれば
認められる。
暴力的な先に
非生産的な感情の先に
生産的な心なぞありはしない。
僕等が全ての人を愛せないように
また僕等は全ての人を憎む事はできない。
破壊全てが確実に悪かどうかは
個人と他者での価値観による。
僕等は固定化された痛みや悪に
なびきすぎだ。
形ある言葉に乱されすぎなのだ。
唯一のものが一つでもあれば
僕等は既存の何かを破壊したとしても
どうとでも生きていける。
[戦場からの手紙]
硝煙の最中で
私は度々世界の正義に
首をかしげる。
この世界で生きる子供達は
私の産んだ子らと変わらず
無邪気に生きていて
敵国だからと銃弾を向ける
私は果たして正義なのか。
国という大枠の中で
個人の価値観は潰され
私は私という価値を
人殺しでしか証明が出来ない。
私は何度生命を潰して
狂おしいこの狂乱に心を無にしただろう。
戦争は終わり
国に帰り
私は英雄になった。
それは多くの同胞を救い
多くの危機を救ったからだと。
だが私は悩み続ける。
そして私は終わった後の戦場からの手紙を受け取る。
「私のパパとママをかえして」
一言だけのその手紙は
兵士である前に
護るべき子供達の母親としての私に
今も目に向けない銃口を向けている。
[夢見る蛇]
神に背いた蛇は
空を夢見る。
大いなる空を
飛べないという摂理に
反旗を翻し
理を曲げて
理を曲げた事が
果たして
正しいのかわからない
ただ確かに
蛇は一瞬空に羽ばたいた
唯一つの命を犠牲にして
彼は摂理という[正しさ]に殺された
蛇の死体は神という[正義]に
[悪]という名前で張りつけにされた。
夢見る事を[悪]とされた
蛇の死に顔は
ただ安らかだった。
そこに憎しみもなく
憎悪もなく
ただ夢に殉じたという想い
それだけを遺して
[サキュバスの悲愛]
愛を知らない悪魔は
唯一人の男に恋をした。
多くの男を破滅に導いた悪魔は
この世のものとは思えない美女だった。
多くのものを手に入れ
多くのものを捨てた。
人間という玩具は
悪魔のただの餌だった。
とある日神父服の男に出会う。
その男は美しかった。
彼は神を信じる事はなく
ただ神を呪うために神父になったのだと
そう語った。
何故悪魔である私にそれを告げたのか
わからなかった。
その日から悪魔はその男が頭から離れなかった。
出会った日に神父の職務を放棄して
悪魔を殺さなかった神父服の男を
それ以来悪魔は手に入れたものが
色あせるようになった。
彼が神を信じなくなった理由は知る由もなく
何故彼が神を憎みながらも神父となったのか
知る由もなく
どことなく肌を重ねるようになり
生娘のように
心を揺らす事になる。
神父服の男は悪魔にだけ笑みを浮かべるようになり
悪魔もその笑顔を見るだけで救われた。
ああ、これこそが愛だと思った日に
神父服の男は自身を絶っていた。
遺された手紙にはこう書かれていた。
「神を名乗る悪魔に家族を殺され神すらも憎んだのにも関らず自分はその神に恋をした」
そう彼は
悪魔が玩具として
滅ぼした一人の男の息子であった。
愛を知らず
愛を知り
滅ぼした者と滅ぼされた者との
愛の末路。
男は彼女へ愛を与え
悪魔は愛を知り女となった。
その事は罰となりえるのか
それは誰も知らない。
[ママとパパ]
ママとパパは
血のつながりはないけど
なんで家族なの?
僕とママとパパは
血のつながりはあって
家族なのに?
いつも不思議に
思うんだ。
大好きなパパとママは
血がつながってないのに
僕のために
いつも働いて
休みの日には
遊んでくれて
不思議だなあと思う。
最近友達になった
ちーちゃんは皆と少しだけ違って
言葉がうまく喋れない。
だけど絵がすごく上手。
でも他の皆は怖そうに
ちーちゃんを見るの。
でもパパとママは
ちーちゃんとも
ちーちゃんのパパとママとも
仲よしで
それだけでいいのかなあと思う。
パパとママに
血の繋がりがなくても
なんで家族なの?って聞いたら
大人になればわかるよとそっと
微笑んでくれて
大好きだけが理由なら
それだけでいいのよと
答えてくれた。
大人になった僕は
言葉足らずのちーちゃんと
パパとママとなっていて
あの日の僕と同じ言葉を告げる
娘に
かつての父と母の言葉を
告げている。
言葉足らずのちーちゃんは
寡黙な愛を語る母となり
疑問ばかりの僕はそれなりの大人な父となり
疑問ばかりの娘と共に
愛しい毎日を送っている。
変化するものなどはなく
かつてちーちゃんを怖がっていた彼等は
社会に忙殺され
新たな価値観の壁にぶつかっていると聞く。
それがよいことか
悪い事かは知らないが
家族を護る父としての自分は
かつての父と母のように
誇らしくも愛しい自分ではある。
いつかの話は必ず未来へと繋がっている。
[戦うべき日]
戦うべき時に
拳を振り上げるか
言葉を用いるか
それが問題だ。
昨今では拳を振り上げただけで
それが悪になる風潮であるし
最近は言論の自由ですら
咎められるそんな世の中だ。
リスクなくして
旨いとこを舐められるのは
要領のいい奴くらい。
かといって
要領のよくない奴は
選択できないかと
言われればそうでもない。
戦うべき日なんてものは
今歩くべきと決めただけで
決まるだけ。
心静かに耐えしのぶという戦いをする人も
心燃えるように戦うという戦いをする人も
等しく戦士だ。
戦うべき日なんてものは
自分が再び立ち上がる時があれば
自ずと戦うために
向かってくる。
[冬の過ごし方]
手を繋ぐ誰かがいるならば
手を繋いでそれだけでいいさ。
一人でいるならば
冬風に心寄せて
珈琲啜ればそれだけで楽しいものさ。
乾燥する心には
カイロ忍ばせて
冬に振られたなら
酒でも飲んで
友達と騒げばそれはそれでよし
冬に結ばれたならば
節度ある愛の作業をすれば
それはそれでよし
冬には冬の
楽しみ方があるし
暖かな日本酒呑んで
年の離れた親父と離すのも
そりゃ楽しい。
苦しくなっちまったなら
ただ酒や友達に
逃げたらそれも楽しい。
頼れる誰かに頼ったならば
次に頼ってよでそれだけでいいさ。
工夫次第で
冬もそれなりに
色づきある毎日さ
それだけでいい。
[運命]
運命を足枷と呼ぶ人は
自分のルールに縛られ過ぎているヒト。
運命を自由と呼ぶ人は
自分の運命を選ぶ勇気あるヒト
運命は残酷だと呼ぶ人は
自分の運命を唾棄すべきものと憎むヒト。
それぞれの価値で
自分の人生を色どり
運命という言葉で
選択する。
運命なんてものは
想いで変わるもんさ。
憎めば憎むだけ
世界は黒く染まるし
愛せば愛すだけ
世界は白く染まる。
第一運命なんて線で
人間のすべてが決まるなんて
ばかげているし、
夢も希望も
憎悪も絶望も
決めるのは自分だ。
[静謐の海]
それは
静かに
心の中で
眠る。
愛すべき憎悪は
やがて慈しみという
流れに変わる。
幾多の自分を放棄して
構築しなおすのは
いつかの自分。
悲しみには花束を贈ろう。
そして
寂しさにはそっと
別れを告げよう。
美しくも
終る心という
内在宇宙で
自分は多くの自分に
さよならを告げて
また肉体の器の中で
確固たる己を見出す。
激流の怒りは
やがて沈下し
静謐という流れの中で
私は私という
心を再び得る。
心という
静謐の海で。
[願い]
願いを
笑う者ほど
悲劇的だ。
そうだろう?
ひたむきに
夢を実現するために
挑む人を
笑う事にどんな意味がある。
何かをしないことは
別にかまわないが
何もしないのに
何かをするひとを
笑うのは
おかしい話だ。
退屈なのは
嫉妬という名の
自尊心。
まずはその心を
如何に自分の生き方として
捉えるかに
変化は生じると
おもうがね。
[誰かが願う頃]
誰かの願いが潰えた先に
誰かの願いは紡がれる。
その想いは遠く
そして確かに
血筋へ
遥かな友へ
近くの愛する人へと
紡がれる。
大きなものでもいい
小さなものでもいい。
誰かが願う頃
死すべき誰かは
想いを託して
この世の果てで
また明日の夢を見る
そして
誰かが願う頃
生きるべき誰かは
この世の場所で
また進むべき明日の道を見る。
[クズ]
クズはクズでも
ゴミクズになるわけにはいかないね。
燃えカスの残るクズがいい。
すべて諦めて
怠惰の理由を求めるよりも
今現在の評価が
最下層だとしても
最終的にあがくための
手段としてみる
クズがいい。
清廉潔白な生き方をする奴など
殆どいやしないよ。
清廉な生き方よりも
底をみて
憎悪に身を焦がしたあとに
手に入れた慈しみに
価値がある。
[歩み]
別にいいじゃないか
その歩みが重いものだとしても
確実に心を刻んで
歩んでいく事ができるのだから。
誰かの評価もそこそこ大事だが
まずは今出来る事をしてごらんよ。
それは僕にも言える事。
最初から美しい願いなんてものはなく
その過程が結果となって
美しい願いであったというものさ。
価値あるものを示すには
こちらが歩みださねば
生みだすことなどできはしないよ。
今が無様で
悲しみに満ちたものだとしても
乗り越えた先に
必ず共に歩む誰かはいるわけで
それぞれの理念という戦いを放棄し
歩みを止めた先に
少なくとも希望はないよ。
希望に似た何かはあったとしても。
[不都合な果実]
心から誠実なものというものは
とてつもなく一握りのもので
有利に生きる為には
どうすればいいのかという
そんな打算に満ちた人々が
いるのがこの世の中でもある。
正しいか間違いかなんて
改竄される世の中だからこそ
熟した果実のように不都合なものは
喰われて消えていく。
君は果たして
君自身を保とうとしているか?
不都合な部分だけを切り取り
挑む事をせず
今生きる事をすれば
なるほど平穏な生活は
満たされるだろう。
それもまたいいが
いつかその不誠実さを積み重ね
甘い蜜を啜り続けた先に
その作り上げた
平穏は確かにあるのだろうか?
[スピードと摩擦]
切れかけたヒューズを飛ばし
激情を心にすり減らす
世界平和よりも
自分自身の狂的思考
すべてを憎むことが
すべてを救う事に
繋がるのならば
魂を消失することも厭わない。
善行と
悪行の合間
深淵の淵
悪夢の彼方
魂という最奥の
本能が私という摩擦を
在りえないスピードで
蝕んでいく。
[星降る夜]
君を思えば
切ない夜も
暖かい夜に変わる。
失った世界はいつものように
僕の心を蝕むけれど
愛しているよ
愛しているよ
星降る夜に
君はその光を
失った。
君の墓標の前に
君に捧げた名もなき花の
匂いが僕に
あの日の約束を思い出す。
流れ星のように
星降る夜に
僕等出会い
そして永遠の別れを
経験したね。
僕は愛してるよといって
君ははにかむように
笑ったのを今でも覚えているよ
星降る夜は
今でも君を思い出すけれど
光失う前に告げた君の言葉を
僕は忘れずに生きているよ
[雪の街]
冷える世界でよかった。
君の体温を感じれるから
僕は一人じゃないって
そう感じる事ができる。
抱きしめる時の鼓動を
僕はなんて呼ぶかは
知らないけれど
少なくとも
特別な何かであることは
確かなようだ。
雪風が僕を包んで
白い世界に
君と二人。
一人でいるより
暖かい。
コートの中に触れる
二人の手と
二人の記憶。
恋人ではないが
友人というには
近過ぎる。
想い重ねて
一つ
二つ。
少なくとも
僕は彼女を裏切る事はない。
[推奨はしない]
だが愛に複数はあってもいいとはおもう
それが貴方達を救うものであるのならば
それが決して無益なものではないのなら
複数の関係が貴方方の価値を高めるのならば
多くの彼女を持つことは
許されてはいないし
多くの彼氏を持つことを
許されてはいないし
この国では
不義とされるが
愛するという
欲望は尽きる事はなく
それを正しいとか
それを間違いとか
考えるのも実に億劫だ。
私には愛という不確定なものを
知る事はないけれども
知れば知るほど
罪深き清廉なものであるとも
感じられる。
一つの愛を真実とするか
複数の愛を真実とするか
それはそれで
その人達の自由でよいとおもうがね。
何故ならば愛は救いと罰を重ねあわせるものだから。
[彗星]
私達は
彗星のように
巡り合い
恋に落ちる
私達は
彗星のように
巡り合い
愛を知る。
私達は
奇跡的な確率で
巡り合い
友となり
私達は
奇跡的な確率で
巡り合い
恋人となり
明日に無限な希望を
知っていく。
それは限りなく
絶望に近いとしても
そこには
限りなく護るべき
何かがあり
未来を紡ぐべき人が
確かにいるのだ。
[明日へ]
君が愛した事
君が好きで居る事
やがて巡り合う
愛しい家族
未来のために生きることは
美しい。
君の門出を願い
明日を共に生きる誰かに
恵まれた事を
とてもうれしく思います。
貴女との交差は
数度でしかないけれど
貴女の明日が実り多きもので
あるように
私は願い続けます。
貴女と私が出会えた奇跡を
感謝しつつ
貴女と共に歩む彼との
世界が広がるように
明日へ
明日へ
貴女の夢が大きな世界へ
貴女の伴侶と夢が紡がれますように
私はまた巡り合う時まで
貴女の笑顔と安寧を
祈ります。(よしこちゃん用)
[笑顔の価値]
卑屈になる必要はないよ。
どれだけの痛みや苦しみが
君の意味を奪おうと
暴虐の限りを尽くしても
君という足跡は
消せはしないよ。
君が君足る所以は
君しかわからない。
暴力という狂気に
暴力で抗えば
きっと君は笑顔の意味を
見失うだろう。
何かであるために
何かを捨てるというのは
当たり前の話ではあるが
心から愛しい誰かのために
己の大切な部分を欠如させるのは
決して幸福ではないよ。
今生きる全てをもって
生き切る事が肝心であり
心から笑うためならば
まずは膝を折る事はせず
生きる為に生きていけばいい。
[散歩]
散歩はいいな
散歩はいいぞ。
何より金がかからねえ。
何よりのんびり風景が楽しめる。
100円ぽっちの珈琲のめば
それだけで幸せさ。
のんびりできねえならば
まず歩こう
のんびりずっくり
歩けば
そうすりゃのんびりするよ。
散歩はいいな
散歩はいいぞ
何より金がかからねえ
何よりのんびり風景が楽しめる。
たまには
一人の世界でのんびりと。
[己の飼い主]
己を救うのは
いつも自分だ。
全ての現象と
全ての他者に感謝するのも
それは自分。
覚悟なき想いを
他人に任せた所で
世界は変わるはずもない。
己を変革するのは
常に己を飼う己。
[愛すべき貴女へ]
涙を流したなら
僕が代わりに
笑わせてあげるよ
無透明な悲しみが
君の優しい色をけがさないように。
痛みをもったならば
僕が代わりに
背負ってあげるよ。
無透明な痛みが
君の慈しみの色をけがさないように。
君はきっと
君はきっと
悲しみと
痛みを隠すだろうか。
でもね
聞いておくれ。
その貴女の耐える事が
僕の心を
痛ませることを
貴女の優しい色と
貴女の慈しみの色が
終らないように
どうか
どうか
僕には隠さないでほしい。
[闇の中へ]
いつも
闇に沈むのは
自分だ。
鈍痛に近い
不理解を持つのも
だが耳をすませてごらん?
君の言葉は
果たして伝わりやすい
言葉であったろうか。
それはけして
正しいものではないにしても
一方的な憎悪のみで
構築していったものではないだろうか?
必ずしも
私達は合致する生き物ではないが
闇を憎むだけで
光というものを
君自身が砕いてしまわなかったか?




