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鬼を祓う少女アスラ

全体的に書き直す事にしました

その際全てを一度削除しました

1話分だけ投稿しましたややこしくてすみません

私の一番古い記憶は森での家族との暮らし


古代からこの小さな島国に伝わる

自然信仰の対象物がある場所

神の宿る島と言われそこには結界が張ってあり

外の世界と隔離した場所になっていた


家族は父と母そして私

小さな頃から父に聞かされ続けて来たこと

それは自分たち一族は天命を受けて

この世に産まれてきた事

その天命はこの国に存在する

『モノ』を消滅させること

『モノ』とは現在『鬼』と呼ばれている


父はよく夜になると出かけて行った

『鬼』は暗闇に乗じて姿を表す事が多く

人の姿から『鬼』の姿になり

そして特有の匂いを強く放つ

そのなんとも言えない特有の匂いは

『鬼』を祓う私達以外には解らない



私が10歳になった時に母から我一族の話を聞いた



『モノ』とは人間の意識の中で生まれた

やがて人間は進化し『モノ』になりうる闇と

闇を引き裂く光の両方を持って

生まれてくるようになった


やがて『モノ』を見た他の人間が

自分達とは違う化け物だと思い込み

『モノ』が人々に伝わった

そして次第に『鬼』と呼ばれる様になった


闇に呑み込まれ『モノ』になってしまった人間を

解放するのが我が一族の唯一の定めで

その為だけに自分達がいるのだと


10歳の私に詳しく分かるはずもなく

それでも当然の様に

その日から『鬼』を狩る為の訓練が始まった

それは厳しい日々だったが次第にまるで

最初から身についていた事の様に身体が動くのを感じた


そして5年の月日が流れた


父はその日の夜

どうして我が一族だけがこの定めを

果たさなければ成らないのかを話してくれた


「私達の祖先は決して犯してはいけない罪を犯した

それはこの世に『モノ』を解き放った罪だ」


「解き放った?」


「そうだ、そして我一族は末裔に至るまで呪われた」


「どんな呪いなの......」


「それは不老不死になり『モノ』を祓い続ける事

もう私達三人だけになってしまったが」


「だって不老不死なんでしょ?どうして?」


「皆モノに呑み込まれ最後は己ごと刀を刺し消えていったのだ」


何も言えない私に父は怖い目をして


「いいか、怒りに身をまかせるな

いつでも冷静でいなければいつかお前も呑み込まれてしまう」


「..................」


「この刀は『モノ』を祓い清める事の出来る唯一無二の刀『鬼丸』

代々我一族に伝わる刀だこの先この刀を受け継ぐのはお前だ」


「私.......」


そうして私は父と母と共に

15の時から『鬼』を祓い清めてきた

果てしない時の中をこの場所で生きてきた

時代が変わろうとも不老不死の私達は姿が変わらない

何故か私はずっと少女の姿のままで

母の様に大人になる事は無かった


そしてあの日が来た


神の宿る島さえも踏み荒らし

もはや私達が助ける事はできないと思える程の

大きな邪鬼に操られた人間は

戦争と言う名の鬼になっていった

父と母はこの時代の『鬼』に呑み込まれてしまった


私がひとりになった時

大きな2つの爆弾によって新しい時代が始まった

その日から私の記憶は途絶えた



あれからどれ位の時が流れたのだろう

一族は私一人になり

一族の歴史を知るものもいなくなった

私には不老不死の身体と『鬼』を祓う刀

そして天命だけが残った


sora

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