魔族の少年
今年の夏至の森の館で、私は隔離されることなく滞在を許された。
ルルディア様とリコフォスに挨拶した後、クリスと一緒に真っ直ぐ館の中へ迎えられた。しかも案内された一室を、私の部屋だから今後自由に使って良いと言う。
魔族と知らなければ、嫁いで来た娘を受け入れた普通の家の光景だ。
早々にクリスが儀式の準備へ行ってしまい、また、ルルディア様は来客の用意で他の離れの確認へ行って、私はしばらく暇になった。
もらった部屋で客が揃うのを待っていても良いのだが、何故かそわそわしてしまう。
いつも何か仕事をしているのが常だったせいか、暇に慣れていない。せめて盤上遊戯でも持ってくれば良かった。いや、あれは相手が必要だから駄目だ。
手持ち無沙汰で庭へ出ると、使用人の魔族が何人か庭へ歩いて行くので、ぶらぶらと散歩気分でついていってみた。
すると、会場の準備で男性型魔族達が庭へ椅子を並べる作業をしていたところに行き当たった。
それを眺めている人影があった。よく見たらリコフォスだった。彼も私を見つけ、軽く会釈してきた。私が会釈を返すと、少年らしい軽い足取りでこちらへやって来た。彼も暇そうな顔をしていた。
脱皮してまだ二年目の若い魔族は、穏やかそうな風貌の綺麗な子で、人間なら十代の半分ぐらいに見える。
「そういえば、ティーさんは去年、王宮へ行ったのでしたよね」
しばし二人して作業を見物していたが、やがてリコフォスは私を見上げて言った。
「はい。初めてお城へ行きました」
「どうでした? 王家の方々はお元気でしたか?」
「お元気でした。ルルディア様がいなかったので、残念そうでした」
「それは陛下でしょう。ざまあみろ」
「え、リ、リコさん?」
平然と不敬な発言をしたリコフォスに、びっくりした。
「陛下はルルディアを欲していました。男爵夫人の勤めを終えたあの方を、あわよくば手に入れるつもりだったのです。王宮へ同行していたら、きっと危なかったはず。今後は一切顔を出さず、病気で隠居が正解です。このまま亡くなったことにすれば諦めるでしょう。葬儀はやっておきましょうか。なんならその後で旅に出てもらっても良い。クリオスアエラスが長になりましたし、不在でも支障ありません」
つらつら述べられる言葉に、また驚く。
この子は本当にルルディア様のことが大切なんだなと思ってから、違う、リカルドさんの意思を継いでいるのだ、と思い直した。
「ルルディア様が隠居するだけじゃ駄目なんですか」
「念には念をです。人間は年を取ると何故かしつこくなったりするでしょう?」
少年姿の魔族が真剣な表情で言う。
「じゃあ、旅に出るとなったら、リコさんはどうするんですか?」
「どうもしません。危なそうなら護衛につきたいですし、安全そうなら見守ります」
「どっちにせよ、ルルディア様について行くんですね」
「……まあ、そうなりますね」
今気が付いた、というようにリコフォスは小さく笑った。
「ずっと、『揺りかご』だったリカルドの行動理由がルルディアでしたから、ついそうしてしまうんですよ」
「魔族って、皆そうなのですか? 『揺りかご』だった人と同じように過ごすんですか?」
「そうですね……。私はずっと森の館に居ましたから、幼体の頃から同胞には多く会っていると思います。だいたいの魔族は『揺りかご』に倣っています。人間の群れの中で生活するには、それが安全だと感じているのです」
「じゃあ、『贄』の中で育った魔族は?」
オラニオのことを思い出してたずねると、リコフォスはちょっと考えて答えた。
「私はそうではないので、余所から聞いた話ですが……。贄の子らは、脱皮後の生活で人間を知っていきます。性格は、育ててくれた者や環境によるところが大きいそうです」
「なるほど……」
会場へテーブルが運び込まれる。その上へ燭台。杯が六つ。背もたれ付きの椅子が六脚。それら作業をしばらく見ていた。儀式の用意だ。宴の用意もするのだろうか。
「リコさんは、宴に参加するんですか?」
「いえ、私はまだ行けません。成体になっていませんから。でも敷地内に居た方が良いので、館で休んでおきます」
どこかつまらなそうに言う。夜更かしを禁止された子供のような顔をした。
「『揺りかご』は宴に参加してもいいの?」
「良いですよ。参加したいのですか?」
逆に問われて、ぶるりと震え身をすくませた。儀式を見たいと思わない。
「いいえ。じゃあ、参加しない人はどこで待つのですか?」
「色々です。離れがいくつかあるので、泊まった部屋で待つようです。来客はほぼ参加します。でも私のような成体前や不参加の者は少数ですが、何人かいますよ」
「そうなんですか……」
リコフォスはまた作業現場へ目をやっていた。視線の先では、女性型魔族が宴で出す酒らしき樽を軽々と運んでいる。続いて果実を乗せた網篭や、角杯を運ぶ魔族達が行き来する。
なんだか店の品出しのようだ。……エレガーティス領の支店は大丈夫だろうか。
ぼんやり思いをはせていると、彼は首を回して私をうかがった。
「何か聞きたいのでしょうか? それとも悩みでも? 不安そうな匂いがしますね。私で良ければ聞きますよ」
穏やかな口調にちょっと癒される。少年の姿だが、リコフォスは幼体期間を含めたら、私と同じくらいの年月を生きていそうだ。
促されるまま、ぽつぽつ語った。
「悩みというか……気掛かりが少し。先頃、エレガーティス侯爵領に、エクディキシ商店の支店を出しました。……が、人手が足りなくて。魔族の店員を雇っているんです」
「知っています。ここで希望する者を募っていましたから」
「それで……。クリスはその支店を、一族が『揺りかご』を探す足がかりにしたいようなのです。けど、私は自分の店を狩り場にしたくない。お客様に迷惑をかけたくないし、面倒事は困ります。店員達には、店で騒ぎを起こさないよう言いました。何かあったら解雇するとも。でもやっぱり……いずれ狩り場になってしまいそうで……」
心配事を吐き出すと、リコフォスは不思議そうに言った。
「別に狩っても良いのではありませんか? 多少問題が起きても、それこそ解雇すればすむことです」
「そんな。お客様を狩るなんて、店の信用ががた落ちです」
「……そうでした、貴女はまだ『揺りかご』なのでしたね」
リコフォスは「同族の匂いでうっかり」とつぶやいた。
そして、落ち着いた語り口で諭した。
「ティーさん、狩ったからといって騒ぎになるような無様な真似、誰もしませんよ。だいたい皆も幼体ではないのですから、やたらに生気を奪う必要はありません。欲しいのは『揺りかご』候補です。
そもそも良い個体を見つけられるかどうかさえ分からないのです。見つけたとして、契約者は慎重に選びますし、相性が合うかどうかも不明なのです。その証拠に我々の一族は少数です。……おっと、何だか言ってて悲しくなってきました」
「……あ、ごめんなさい……」
言われてみれば、そうか。片端から人を狩るのでもないし、必ず契約者にするわけでもない。
気にしすぎだったろうか。ちょっと神経質だったようだと反省した。
リコフォスは続けた。
「それに今はどうでも、貴女の幼体が脱皮して“ティピナ”になったとき、そのまま幼体が後を引き継いだなら、貴女の店は魔族の店になるかも知れませんよ」
「! そ、れは」
(なに? 今、私を呼んだ?)
フォスアンティピナが、むくっと起き上がったような気がした。
「こんなこと言って良いのか分からないですが……。ルルディアが珍しく気に入っている人間ですし、特別に忠告しますよ。
脱皮後どうして欲しいのか幼体に示さないと、幼体は魔族の理に沿って良いように『揺りかご』の遺産を利用します」
「遺産を? お金ですか」
「はい。それも含めた全てです。例えば、クリオスアエラスは男爵の地位を譲り受けました。男爵領は彼の意のままです。彼はここ、ルフェイ領の森の館を一族の拠点に差し出しました。領内の岩塩坑も狩り場にしました。他国の魔族の行商人や吟遊詩人らを受け入れ、領内に魔族が住むことを許し、保護しています。そういう具合に貴女の店も、幼体から便利に利用されるでしょう」
「そ、そんなの、困るわ」
顔から血の気が引いていくような心地がした。
支店が増えた私の店。義父母の教えや、今まで築いてきた伝手、お得意様など、大切にしてきた様々なあれこれを無視して、全てが魔族のものになる。
あちこちが突如魔族の狩り場になり、人々が獲物になって倒れていくという、何もかもが崩れ去る予感が頭を横切る。
(大丈夫。ティシアは店が大切。店は人間といっぱい取引の契約してる。契約は大事。契約は守るもの。私もティシアと一緒に店を守る)
おびえる私をあわてて励ますように、フォスアンティピナが伝えてきた。
本当だろうか。フォスアンティピナは、一緒に私の店を守ってくれて、トロッフィ商店だった頃のように、信用と繋がりを大事にした商売をしてくれるの?
(うん。契約は大事だから)
しっかりした応えだった。深くうなずくような気配がする。
ならば。フォスアンティピナ、守るというあなたを信じる。私はひとつ深呼吸した。
「……リコさん、きっと大丈夫です。私は、フォスアンティピナを、私の中の幼体を信頼することにします。私が店と仕事をどれほど大事に思っているか、この子は知っています」
私はそう答えて、ぐっと手を握り締めた。
(うん。店の仕事って面白い。商人するの、好き。いろいろな人間が、いっぱい店に来る)
フォスアンティピナがまた伝えてくる。
「そうですか。では何も言いますまい」
リコフォスは目を細くし、ふうっと息を吐いた。
「……こういう言い方はどうかと思いますが、時々、我々は『揺りかご』にとらわれていると思うことがあります。親よりも身近な存在です」
彼は肩をすくめ、自嘲気味にそう言った。
「ティーさん、私の気掛かりも聞いてくれますか」
ほとんど整った会場を見渡しつつ、リコフォスが聞いた。
「はい」
小さく返事すると、魔族の少年はこちらを見ないまま語り出した。
「……私のリカルドは、脱皮後のことを考えていませんでした。ただずっとルルディアと居たい、それだけで契約していました。まだ若くて、恋をしていて……のぼせていたんです。彼は、彼女が魔族という事実から目を逸らしていた」
懐かしむように言ってから、リコフォスは小さなため息をついた。
「しかし五年前、クリオスアエラスが契約者を得たという連絡が来ました。そうしたらルルディアは、クリスが成体になったら男爵夫人役を辞められる、男爵との契約が本当の意味で終了する、と嬉しそうに言ったのです。そこで初めて、ルルディアを魔族のオミリヒルルディオンとして考えたようなのです」
「人じゃないと意識したということ?」
「そうです。ずっと男爵夫人として振る舞っていたルルディアが、魔族、自分と異種の生き物なのだと改めて認識したのです。それからどんどん、年をとらないルルディアを異質に感じるようになって、同時に鏡で自分を見て、もう若者ではないことに落ち込み、苛立っていました」
一緒に住んでいても、共に年をとることなく魔族はずっと若いまま。自分だけが老いていく。
異種間で子供は出来ないし、本来は天敵と獲物の関係だ。家族ごっこは出来るが、魔族は人間の家族になれない。
「それまでリカルドは、男爵夫人であったため世間では絶対に自分と結ばれることのない女性を、契約することで自分のものにしたと思っていました。そして、ルルディアの愛を得ていると思っていました。
ルルディアはクリオスアエラスと距離を置き、リカルドと森の館に住み、儀式を主催しても独占の契約に配慮して参加しなかったし、王宮へも、何処へでもリカルドを連れて歩きました。そう思っても仕方なかったんです。
それに、確かにルルディアは彼を愛しました。『揺りかご』の中の子、私を大切にしてくれました。でも、彼は愛情の理由を考えてしまいました。貴女達の儀式が決まると、とうとう耐えられなくなり、リカルドは結局、諦めたんです。彼の欲しい愛は、それじゃなかった」
魔族は契約者に嘘を吐かないから、愛しているかと聞いて、愛していると答えたならば、それは魔族の真実だ。
でも、愛と一口に言っても、その形は様々。
長年恋した相手は自分を愛してくれたが、それは彼の中に居る我が子への、親の愛だった。
リカルドさん……可哀想に。
「クリオスアエラスと貴女の儀式日が決まったとき、彼は私に向かって、もういい、と声に出して言いました。私から出て行ってくれ、と。それで私は脱皮を決めたのです」
「リコさん、それって」
言いかけて、言葉が続かない。
「ご存知ですか? 幼体が脱皮準備を始めると、産卵印が再びはっきりしてくるんです。それで、あとどれくらいで脱皮が始まるかが分かるんです。リカルドは自分の背中の痕にすぐ気が付きました。
私はリカリドが好きでした。それまで私を守り育ててくれた彼に感謝しています。彼の喜びも悲しみも、ずっと共にいたから知っています。絶望も……。本当は、まだ脱皮せずに居ても良かった。けれど、私は彼の望み通りにしました。それが、今も少しだけ……」
思わず私は、うつむいて寂しそうな魔族の少年の手をとって言った。
「リコさんは、リカリドさんの望みを叶えてあげました。彼が女神様の御許に行ったかどうか分かりませんが、少なくとも、彼を最後の悩みから解放してあげたのだと思います。だからそんなに……悲しまないで」
「解放、ですか……。ありがとう、ティーさん」
リコフォスは、微笑と呼べなくもないものを無理矢理浮かべて礼を言った。
すっかり会場が整い、そろそろ夕刻なのでリコフォスと館へ戻った。
儀式を見るつもりは無いし、もう休んでしまおうかと思って、私はもらったばかりの部屋へ帰った。
私の部屋は、女性らしい淡い柔らかな色調でまとめられた部屋だ。ふかふかの上質な寝台を椅子代わりにして腰掛けたところで、魔族の侍女が来客がいると呼びに来た。
来客は、予想通りスタヴローノと彼の契約魔族のリンティナだった。
商隊の中に、儀式に参加する者が居るそうで、リンティナは見届けるために他の商隊の皆と宴に混ざる予定だという。しかし、スタヴローノは宴に参加せず、私に会いたいと望んだそうだ。
「一年ぶりですわね、男爵夫人。ますますお美しくなったのではありませんか? エクディキシ商店の噂は来る道々で、よく耳にしました。繁盛していらっしゃるようですね」
再会して最初に、リンティナがにこりと笑んで挨拶した。
彼女は既婚者らしく金髪を結い上げていた。房飾りのついた紐で胸元を締める、初夏らしい淡緑の薄手なチュニックワンピースを着ていた。なんとなく以前よりもほっそりしたようだ。
スタヴローノは前にも増して、艶めかしくも憂いが濃く気難しげな雰囲気の男性になっていた。
「お蔭様で。本当にお久しぶりです、リンティナさん。スタヴローノ先生もお元気でしたか?」
声をかけるとスタヴローノはうなずき、ぼそぼそと挨拶した。
「はい、元気にしています……」
どう見ても元気が無い。
困惑の目をリンティナへ向けると、彼女は苦笑した。
「つい先日、初めて狩りをしたんですわ。幼体にしては、良く飢えに耐えて頑張った方でした。普通の幼体は、あまり本能を我慢しないのですけども」
「……あぁ、そうでしたか」
昨年会ったとき、スタヴローノは滋養液だけで幼体の飢えをしのごうとしていた。しかしとうとう狩りをしてしまった。生気が足りなくて限界が来たのだと思う。
暗い雰囲気のスタヴローノに、気を遣いながら話しかけた。
「あの、先生。あまり気を落としませんよう。……そのう、幼体も生き残りたいでしょうし。私も幼い頃に覚えがありますが、ひもじいのは悲しいことです」
「ええ。分かっています。それでも、私は悔しかった。幼体に我慢を強いたのは悪かったですが、何もいきなり狩りをしなくてもいいと思いませんか。突然目の前で人が倒れたのですよ。動揺しない方がおかしいでしょう」
眉をひそめスタヴローノは文句を言った。と、ふわりと漂う、濡れた森の土のような香り。幼体の匂いだ。
(わあ。この『揺りかご』、中の子が凄く怒ってる)
フォスアンティピナが驚きの感情を伝えてきた。そんなことも匂いで分かるのか。
(狩りを我慢してたの? 不満、危機感、不信感。 この子、次は『揺りかご』を食べちゃうかも)
それは大変だ。スタヴローノは幼体をよほど苛つかせたようだ。
「! 先生、以前私が聞いた話ですと、もし狩りをせず、幼体が生気を摂らずにいたら、幼体は『揺りかご』の生気を消費するしかなくなります。そうしたら、『揺りかご』は短命になってしまい、幼体は未熟な状態で脱皮してしまうそうです。
人間だって、飢えていくと気持ちの余裕もなくなって、危機感を覚えます。いきなり狩りをしたということは、それだけ幼体が切羽詰まっていたんでしょう」
ちょっと早口で言うと、リンティナもスタヴローノも目を見開いた。
「まあ、よくご存知ですのね。私も我慢せず狩りをした方が良いと何度か助言しましたが、スタヴローノは実験となると融通が利かなくて」
リンティナが言うと、スタヴローノはきまり悪そうに肩をすくめた。
「私は人間なんです。軽く狩りを、などと言われても嫌悪感が先に立つ。理性が勝って、無理です」
「それは……お気持ちは分かります。でも、先生が弱ってしまいます。それにリンティナさん、痩せましたよね?」
スタヴローノをじっと見つめると、彼はぎゅっと唇をかんだ。
去年、狩りをしたことが無いと言ったスタヴローノに、ロフィーダが忠告していた。滋養液だけでは親の魔族の負担になって、親が代わりに狩りに行く羽目になると。
(狩りの獲物は、いらない個体。間引くの。上質な個体は、誰かの『揺りかご』候補にする。 危険な個体と、契約者の気に入ってる個体は、狩らない)
人間を獲物として見るとき、フォスアンティピナの決め方はそんな感じだ。
スタヴローノの幼体は、獲物をどう選んだのだろう。
「先生の幼体が狩ったのは、先生の大事な人ですか?」
「いや、赤の他人でした」
「その人は、貴族とか、死んだら問題になるような立場の人でしたか?」
「おそらく普通の平民です。商隊を襲ってきた賊でした」
「では、先生の幼体は、ちゃんと考えて狩ったのですね」
「っな、」
スタヴローノが口ごもる。
私は、ほっと息をついた。リンティナに目をやると、彼女の目元が笑っていた。
「そうよ。賢い良い子だわ」
私はうなずき、スタヴローノを見て言った。
「先生に似て、理性的な幼体ですね。……普通の人間にとって、同族を狩るのは辛いことなんですよ、どうか折り合いをつけてあげて下さい、スタヴロドローミさん」
(あ。あの子、了承した)
「男爵夫人、貴女は……」
スタヴローノが絶句して、私をまじまじと見た。
(狩りすると、人間は辛いの? でも私、ティシアが好き。だから、まだティシアを全部食べたくない。 ごめんね、またいつか狩りするの、許して)
分かっている。
魔族はそういう生き物だ。
ここまでで、書き溜めていたストックが切れました。次回から不定期更新です。




