3話 羊水
※ 本作品は他作品からの続きなど内容連動しています。他作品は後書きを参照してください。
温かい・・・・
ここは、どこだろう・・・
私は・・・
私は赤ちゃんに戻ったような感覚だった。
温かい羊水の中で、ぷかぷかと浮かんでいる・・・・
ふと、私は、自分の中にいる赤ちゃんの事を思い出した。私の赤ちゃんも、こんな感じでぷかぷかと温かい羊水に包まれているのだろう・・・
意識が戻ってくると、そこが風呂場ということが分かった。私は、お湯の中に浸っていた。
見慣れた風呂場である。すぐにわかった。自分のアパートの風呂場だ。でも、置いてあるものが少し違っていた。
なんだろう・・・・奇妙なものがいくつも置いてある。薄暗くてよくわからないが・・・のこぎりのようなものや、包丁らしきものが見えた。
なんで、風呂場にこんなものが、あるのだろう・・・
そもそも、私はなんでここにいるの?・・・・
ふと、自分の体に悪寒が走った。現実を整理できたからだ。
そうだ、私は・・・さらわれたんだ・・・・
自分の状況を判断できて、初めて人は恐怖するんだと感じた。こんなことなら、ずっと羊水に浸る夢を見続けたかった。判断力が回復すると、様々な恐ろしい想像が頭の中を駆け巡った。あの、のこぎりや包丁を使って、私のことをバラバラにするに違いない・・・よく小説で読むバラバラ死体猟奇殺人事件の内容を思い出した。
まさか、自分がそういう状況下に置かれるということは、そのときは微塵も思わなかった。私は、どうなるのだろう・・・殺されるのだろうか・・・。
私が殺されたら、
このお腹の子は・・・・
ふと、自分のお腹の中にいる赤ちゃんの事が気になった。
自分の赤ちゃんの事をこれだけ気にかけたのは、妊娠してから初めてかもしれない。気になりだすと、赤ちゃんの事しか考えられなくなった。赤ちゃんも一緒に殺されてしまうのかと思うと、涙が溢れてきた。これが、母性本能というものだろうか・・・
私は死んでも、赤ちゃんだけは、助かって欲しいと思えた自分が、そこにいた。
ガチャリ
風呂場のドアが開いた。
つづく・・・
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『とあるチャットの事件簿』
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