デガニモナス②
血まみれで倒れているデガニモナスの前でヒナは勝利のVサインを決めた。
「ワオッ。すごいね!脳天を一撃じゃん。」
腰ほどもあるデガニモナスの頭を軽々とユエが持ち上げる。焼き貫いたおかげで止血され、ほとんど血は出ていない。それでも、時折垂れてくる血肉はなかなかにグロテスクだ。
「よく、あれを持ち上げられるね。」
ユエに聞こえないよう小声でガマニにささやく。
デガニモナスの頭は小さいと行ってもユエの腰ほどもある。重さでいえば50キロちかくある。
「あいつ、ああ見えて怪力だからな。パワーも俺に匹敵するし、テナスよりは圧倒的に上だ。純粋なステータスで言うとユエがうちのパーティーじゃ一番だ。頭の弱さがあれだけどな。」
「でも戦闘センスはピカ一。」
「それな。本当に羨ましいぜ。」
先程のユエの動きには無駄がほとんどなかった。狙い所は微妙なことはちょくちょくあったが、攻撃の仕方は完璧だった。良い指揮塔がいれば素晴らしい戦力になるだろう。
しかし、焼き貫かれた頭に指を突っ込み、汚ーとしているユエを見ると馬鹿にしか見えない。
「そんなことより、テナスだ!」
完全に忘れていたようで、今更ながらガマニがユエに指示をとばす。
「テナス達なら大丈夫。ユキを向かわせたから。あの雑魚集団なら余裕のよっちゃんのはずだよ。」
ここからは丘のせいでちょうどテントは見えない。しかし、時々空高く吹き飛ぶ雑魚を見る限り、間違いなく大丈夫だ。
「心配は心配だから見に行きたい。ユエ、行くぞ!ヒナも来てくれ。」
「はいは~い!」
ユエの落とした頭が地響きをたてる。
意気揚々とかけてくユエを追いかけ、テントの方へ向かう。




