表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

空襲

作者: MANA

(とん)コレラの発症は、いつになったら終息するのか、まったく見通しが立たない。


なぜ、こうなるのか?


病原体は空からドローンでまかれている。


養豚場は、市街地や住宅地からかなり離れたところにあり、


そこへ「夜明け前」に、一種の「病原体爆弾」を装着したドローンが、


数機飛来する。


「爆弾」のつくりはきわめて簡素で、


ふたのないペットボトルや、口が開けられた飲料缶の中に、


液体に混ぜられた病原体が生息している。


ドローンは精密にコントロールされ、定められた目標に


寸分の誤差もなく飛行。


養豚場の上に着くと、ボトルや缶が自動的に落下して、


場内を汚染する。


夜明け前の暗い時間、それも養豚場の周辺なので、


起きている人たちはいない。


ドローンは、テレビやラジオの電波にノイズをもたらさないようにできていて、


仮に、まだ暗い時間に視聴している人がいた場合でも、


「痕跡」は残らない。


まだ先のことだが、冬場になると、


養鶏場に「鳥インフルエンザ」ウィルスが、


空から落とされることが予測される。


数機のドローンで数ヵ所に落下させると、


大半が発症効果をもたらす。


この技術を使えば、例えば、住宅地に何かの病原体を落下させることは可能である。


ただし、住宅が集まっている地域では、


ドローンは発見されなくとも、


ボトルや缶が目撃される可能性が高い。


都市部の住宅地では、暗い時間に起きている人たちが必ずいる。


空から病原体を落下させることは、太平洋戦争中の中国で、日本軍によって実際に行われていた。


アメリカ軍はその情報を得ており、米本土に飛来した「風船爆弾」が、


いわゆる細菌爆弾かと恐れた。


実態は爆薬だけが装着されていて、細菌爆弾ではなかった。


ドローンに話を戻すが、警察庁や国交省は情報を収集している。


ただし、どのような勢力が「病原体爆弾」を製造・投下しているかについては、


いまだに不明。


夏場は暑さで豚もバテる。


豚コレラを発症しやすい状態になるのは明らかで、


闇の勢力が「次の目標」への段取りを進めているのは、


まちがいない。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ