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かわるがわる
放課後。
加奈と歩く。
楽しかった。
僕は思う。
なんで唯となんか付き合ってたんだろ?こんなに綺麗な娘が側にいたのに…。
「裕二…」
「何?」
「幸せ…」
「僕も」
加奈と手をつないで歩く。
ベンチ。
僕らはたくさんキスした。
時間を惜しんで。
「もりあがってるみたいね。お二人さん」
唯の声だ。
「唯…」
加奈が立ち上がった。
「私、そろそろ、行こっかなーっ…」
加奈はスイッチが切り替わったように、立ち上がってどこかに行ってしまった。
僕と唯の二人が残された。
僕の中に、唯への感情がわき上がってきた。
どうして加奈なんかとあんなにもりあがってたんだ?僕は唯のことが好きなんだ!
「キス、しよっか?」
唯が僕にくっついてきた。
「うん…」
返事が終るか終わらないうちに、僕らはキスをはじめた。