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大好きな弟とゲームをしていただけなのに

悪役令嬢は書けないので私なりの悪役転移な作品を

「タケル、ゲームやるわよ」

私はタケルの部屋の扉を勢いよく開ける。


「わっ!!姉ちゃん。いきなり開けないでよ」


「いいじゃない。いつも開けといてよ」


この子は私の可愛い弟のタケル今年で13歳

本当は一緒の部屋がいいんだけど両親に止められて離ればなれになってしまった。

もうお父さん、お母さんのバカ!!


「あのー、姉ちゃん…」


「あぁ、ごめんごめん。じゃあ早速ゲームを始めましょう」

この人は僕の姉のユカリ今年で18歳、世間からみると異常な程ブラコンの姉だ。好かれるのは嫌いじゃないけど流石に距離感がバグってるっていうか、僕も中学生だしそろそろ弟離れをしてほしいとも思っている。

「ねー、タケルどうしたのよ」


「あ、ごめん。じゃあ早速始めようか」


「オッケー、じゃあ私が勇者ね」


「はいはい、僕は魔法使いだね」

私達かやっているゲームは2人で協力できるアクションRPGだ。


「そろそろ魔女を倒せるわね。勇者の私がトドメを刺してあげるわ」


「あ、ちょっと姉ちゃん。突っ走んないでよ」


「いいじゃない。こういうのはばーっと走ってズバッと倒すのよ」


「姉ちゃん、そんなんだからいつも途中でやられるんじゃないか」


「文句言わないの。さあトドメよ」

私は魔女にトドメの一撃を食らわせる。


「やった。姉ちゃん倒したよ」


「でしょでしょ。私ってばすごい。褒めて褒めて」

私はここぞとばかりにタケルに抱きつく。

ああ、可愛いタケル。絶対に離してたまるもんですか。


「ちょっ、ちょっと姉ちゃん」


「何よー」

私は暴れるタケルを押さえる。

その時だった。

テレビがいきなり光始める。


「えっ、何?」


「テレビの故障?」


テレビから発する光が私達を呑み込んでいく。


「きゃぁぁぁぁぁ」


「うわぁぁぁぁぁぁ」



「サフィール様、サフィール様」

誰よ、私は寝てるのよ。


「起きてください!!サフィール様!!」


「もう!!うるさいわね。起きるわよ!!」

私は目を開ける。

……


「は?ここどこよ?」


「何を言っておられるのですか、サフィール様」


「さっきから変な名前で呼ばないでよ」


「変な名前ですと?サフィール様どうされたのですか?」

さっきから私のことを変な名前で呼ぶおじいさんはどこかで見たことがある気がする。


「あれ?あんた、ロギーじゃない」

魔女の部下で四天王の


「そうですよ。何をおっしゃってるのですか」


「おいおい、どうしたんだ?ロギー」


「いや、サフィール様の様子がおかしかったのでな」


「あんた!!筋肉バカのブロスじゃない!!」


「サフィール様、それはひでえじゃねぇか」


「だって、あんた達は私とタケルが倒したじゃない」


「タケル?誰だよそれは」


「それよりなんで私がゲームのキャラと話してるわけ? あ、わかった夢だこれ」


「おいおい、本当にサフィール様の様子が変だな」


「うむ、困ったな。人間共が攻めてくるかも知れんのに」


「どうしたの、ブロス?」


「おお、レグロ。サフィール様が変なんだ」

レグロ…四天王のナイスバディの魔女じゃない。

ってことはもう1人いるはずよね。

あれ?それよりサフィールって…


「ねぇ、私ってもしかして魔族の王女?」


「ほんとうだ、サフィール様おかしいわね」


「嘘でしょ、なんで私がサフィールに…」

私は自分の手を見る。

指先が鋭利ないわゆる魔女の手だ。

よくよく見ると私の服装もゲームのサフィールと同じ姿だ。

うわ、翼まで生えてるし…


「ねぇ、タケルは?タケルはどこ?」


「さっきから誰の名前を呼んでるんですか?王女」


「うそでしょ、タケルがいないと私生きていけない!!」


「王女よ、落ち着きなさい。タケルというのは誰ですか」


「私のかわいい弟よ。あの子がいないと私、私」


「とにかく、王女はお休みください」


「わ、わかったわ」

私は老人に連れていかれて部屋に入る。


「わぁ、さすが王女の部屋ね。豪華だわ」


「ふぅ、本当にどうされてしまったのか」


「えっと、ロギー。私1人になりたいからでてってちょうだい」


「はい、かしこまりました」


「はぁ、これって夢よね。私がゲームの魔女だなんて…あれでもこのままだと私勇者に殺されるんじゃない…。いや夢なんだから何をそんなこと…」

私は辺りを見渡す。

ゲームで見た世界がそこには広がっている。


「嘘…だよね」



「うっ、ここはどこだ。僕は何でこんなところに」


「おお、勇者クラウン様、目が覚めましたか?」


「えっ、クラウン?」


「びっくりしましたよ。勇者様がいきなり倒れたので」


「……クラウンて勇者クラウンのこと?」


「記憶がおかしくなっておられるのですか!!これは大変だ」


「えっと、僕はどうしてたんだっけ?それより僕は何者なんだ。記憶が…ない」

勇者クラウンは頭を抱えて記憶を呼び起こそうとするが何も思い出せない。


「確か大切な人と一緒にいたはずだった…気がする」




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