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ヴァルティア

サラヴィとルスカの機体を確認する。


◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇ 


◆サラヴィ(アプオレント)

◆製造:五稜重工業

◆ピクシー一式


 全長:6.82メートル

 空虚重量:28トン


 【ブランチ】 ソルジャー

 【クラス 】 ヴァルティア(英:ガード)/ノアイデ

 【アクティブスキル】

 防御力向上./デフェンダースキル 

【パッシブスキル】 

 BP増加/防御力向上(高)/武器マスタリー(剣)/武器マスタリー(槍)/精霊魔法/剣術

 【フレームスキル】

 EN向上:ピクシー一式 BP増加:専用追加装甲

【所得クラス】

 ヴァルティア/シャーマン/ウォーロック

 

 BP:300

 EN:200

 MP:100

 精霊力:20

 武装

 ヴァーキマシンガン/ラウンドシールド/サーベル/追加装甲



◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇ 


 サラヴィは前衛を担当する。防御力特化のクラスだ。デフェンダー系統のスキルはヘイト管理や味方のかばう<カバー>などが使える、PTには必須のクラス。

 トナカイだけあって、精霊魔法は習得している。本来は実弾兵器のみだが、敵がアンデッドであることも考慮してヴァーキウェポンを採用している。


「ヴァルティア?」

 聞き慣れない言葉だった。思わず口にしてしまう。

「騎士系統のクラスだな。ヴァルティアはフィンランド語で守衛やガードを意味する。次のクラスは戦闘騎兵であるラツヴァーキ。英語ならキャバリアー、そして騎士を意味するリタリ。ナイトが目指すところだ。私は受肉して間もないので、レベルが低い。ジンには回避盾になってもらうしかないな」

 サルヴィから解説が入る。

「回避盾なんてどこで覚えたんだ。やるけどさ」

 ジンが苦笑する。ジンのみレベルが桁違いだが、ソロレイドを果たしているので当然だろう。


◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇ 


◆ルスカ(エルフ)

◆製造:五稜重工業/セッポ

◆製造:五稜重工業

◆ピクシー一式


 全長:6.82メートル

 空虚重量:28トン


 【ブランチ】 マークスマン

 【クラス 】 レンジャー/ノアイデ

 【アクティブスキル】

 射撃./隠密/クリティカルアーツ

【パッシブスキル】 

 BP増加/MP増加/武器マスタリー(銃) /精霊魔法/剣術

 【フレームスキル】

 EN向上:ピクシー一式

【所得クラス】

 レンジャー/シャーマン/ウォーロック

 

 BP:200

 EN:200

 MP:300

 精霊力:30

 武装

 ヴァーキバトルライフル/20ミリサブマシンガン/大型ナイフ



◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇ ◇◇◇◇◇ 


「ルスカが……ステータスまでエルフっぽいな……」

「エルフだし!」


 胸を張るルスカ。


「俺とアイノの中間みたいなステータスだな」

「ジンはソロレイドしたおかげでレベルが人間離れしているからね? サルヴィと私たちは精霊補正があるから魔法攻撃しかない敵には強いよ」

「バトルライフルを使いこなすエルフとは……」

「ほら。エルフの村ってすぐ燃やされるし?」

「どこの世界の話だ!」

「元樹木の精としては、森を荒らすヤツには容赦しない方向で!]

「恐ろしい」

「北欧、東欧の伝承だと、森に住む精霊はだいたい美少女で、男性を沼に引きずり込むからね! リアルで! 別の意味で私の沼にはまっていいんだよ?」

「ルスカはそういう精霊じゃないだろう!」


 背後から冷たい視線を感じる。同様の視線が、カメラ超しにアイノから注がれる。


「怖いなぁ…… ――スキルはEN、魔法はMPを使う。節約しながら進んでいこう」


 強引に話を逸らすジンだった。



 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆



陣形はサラヴィとジンを先頭に、ルスカを中央に配置。アイノが殿を務める。


「敵だな」


 モンスターと思しき金属反応と、スキルによる感知だ。

 映像にあった通り、鋼の巨大スケルトンにT-34が出現する。


「なんだ。この寒気…… やはり死者、なのか……」

「レーニングラードの亡霊よ。機械のスケルトンだって元は人間だよ」


 ジンには、サラマの言葉通り鋼のスケルトンが元人間だと、なんとなく知覚できた。

 目の前の戦車など、わかりやすい形にされた残骸なのだろう。


「不気味な光…… 本当に亡者なんですね」

「こいつらを軽く突破できないぐらいでないと、迷宮のボスには辿り着けないね!」

 

 霊感の強いジンとアイノには、この世のものではない悍ましさを感じる。

 精霊である三人はさして気にしない。顕界かあの世かの違いだ。彼女たちが住む幽世にはよく亡者は紛れ込むし、生きている人間でもいつのまにか還らぬ人となることなど世界各地の伝承にある。


「通常攻撃は効かないといっていたな。ヴァーキの配分を考える必要はある。ルノイであるアイノが頼りだ」


 サルヴィは背中を任せているアイノに向かって笑いかける。


「そうだな。アイノがいなければ、途中でガス欠ならぬヴァーキ不足で休憩も増える。ここは人間が長時間留まる場所じゃない。早く消滅させないと」

 

 ジンが己の考えを述べる。生者にいるべき場所ではない。それは受肉した精霊たちも思うところがあるのだろう。全員が同意の意を示し、首肯する。


「油断せず、確実に行こう。――ヴァーキを!」


 ジンが号令を発し、戦闘が開始されようとしていた。

いつもお読み戴きありがとうございます! 誤字報告助かります!


vartijaことヴァルティア。響きが良いですよね。フィンランド語です。英語ならガード。守衛さんですね。

ratsuväkiことラツヴァーキ。でも発音はラツヴァキだと思います。ご覧の通りヴァーキと綴りが一緒なのです。語源としてはratsu(乗馬)+ väki(軍勢とか力)そのままですね。

最後はritariことリタリ。騎士です。現代英語ではキャバリア(騎兵)とナイト(騎士)は別区分とのことで、騎士のほうがより称号っぽく。キャバリアは軍隊用語にも使われるイメージです。


パラメーターはあとで変更するかもしれません!

ノアイデ多すぎですが、精霊が精霊魔法使えないのも変だし、ということで! 精霊魔法の暴力です。

ご覧の通り? 彼らは四大や数秘術や神学神智学に連なる魔法は使えません。他の軍隊ならたくさんいそうですね。使える魔法の種類で戦争置起きそう…… それはそれで楽しいですが、ロボットヘルシ○グになってしまう!


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― 新着の感想 ―
[一言] リタリはドイツ語ならリッターかな? となるとライダーなんだからバイク用意するしか しかし回避盾かゲームならともかく流れ弾大丈夫か 不思議空間で回避すると運動エネルギー喪失したりするんだろう…
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