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38話 マニアックなお店 その2

「! あの男は……!」


 店内に居た一人の男が春人の存在に気付いた。その男はトネ共和国のリガイン・ハーヴェストだ。隣には暗殺者ギルドのボスであるクライブ・メージェントの姿もあった。金色の髪を短く刈っており、目は異様なほどに細い。口元も何やら不気味な笑みを作っていた。


「高宮春人くんやないけ。こうして見るんは円卓会議以来やな」


 クライブは店員のバニーガールに席に案内されている春人を観察していた。この店はトネ共和国の裏の組織が経営をしている店であり、クライブはそのトップに当たる。春人の存在を知り、周囲の黒服を着た連中に殺気が集中した。


「やめとけ、やめとけ。どの道、お前らでは傷1つ与えることなく返り討ちや。あいつの闘気の凄まじさはわかるやろ? 通常状態であれや」

「うっ……!」


 円卓会議での宣言により、暗殺者ギルドでも春人に良い感情を持たない者は多かった。クライブの部下たちも同じである。改めて彼らは春人を見る。例え不意打ちで狙いを定めたとしても、彼ら程度では春人を倒すことはできない。そう確信させるほど、春人の雰囲気は別格であった。クライブの部下たちは悔しそうにしながらも、集中させた殺気を消した。


「まあ、防御を貫通できる可能性あるんは……俺だけやな」

「ボス……彼らには手出しはしないはずでは?」


 クライブの殺気に、汗を流しながらリガインは言った。彼としては、賢者の森で協力的な発言をした手前、春人たちと対立することは避けたかったのだ。



「わかってる、命の取り合いをする気はないんや。ただ……殴り合いはしてみたいな」


 彼らの周囲が沈黙で覆われた。超人「クライブ」の異名を持つ男……リガインの目の前のボスは暗殺者ギルド最強にして歴代最強の人物でもある。

彼の前では懐刀のリガインですら遠く及ばない。彼は単純に肉弾戦を春人に申込みたいと考えていた。クライブは笑いながら、春人達をただ見つめていた。



「高宮春人さんが来てくれるなんて思いませんでした」

「は、はあ……どうも」


 春人とアルマークは名が知られているのか、VIPルームと思しき個室に招かれた。その場所のソファーにて、二人のバニーガールが彼らの隣に座ってお酒を注いでいる。


 春人達の隣に座るバニーガールは明らかに、店の中でも人気のある娘だと春人にもわかった。しぐさやスタイルからしても、他とは一線を画している。


さらに、ハイレグのバニースーツに生脚を出している。もう一人は網タイツを付けているので、両方を楽しんでもらおうという配慮だろうか。


「よ、よろしくお願いします!」

「よ~ろ~し~く~」


 礼儀正しいアルマークは深々と頭を下げて、目の前の網タイツを付けているバニーガールに挨拶をする。これからベッドに行きそうな勢いだが、さすがにそれはない。……それはないと春人は信じたかった。


「あ、あの……手の位置が変な気がするんですが……」

「そうですか? うふふ」


 ピンクの髪を長く伸ばした美女。春人の隣に座る女性は髪で片目を隠した髪型をしており、うさみみバンドを付けている。


 網タイツは付けずに直接ハイレグのバニースーツを身に着けている為、肌の露出も大きい。美人なのはもちろん、全体的に肌は白く、胸も非常に大きかった。そしてサービスなのか、指で怪しく春人の太もも辺りをさすっていた。


「本来なら追加料金が発生しますが、高宮さんにならサービス致しますよ?」


 営業用のスマイルを春人に見せる彼女。無料にしてくれるのは事実ではあるが、春人は敢えてそれを断った。


「無料ほど高いものもないので、払います。いくらですか?」

「あら、意外でした。今日はそういうサービスは無しとおっしゃるかと思いましたが」


 本来なら目の前のバニーガールの言っていることは正しい。春人が単独で来たなら、追加サービスはなしにしていただろう。しかし、今日はアルマークが一緒なのだ。


 アルマークの期待に胸を膨らませている視線を見ると、さすがに追加サービスをなしにしてほしいとは言えない春人であった。


「本来ならいくらなんですか?」

「追加料金は5000ゴールドですよ。でも、本番はありませんので気軽にしていてくださいな」


 そう言って、春人の隣のバニーガールは笑った。5000ゴールドは、6万円相当だ。追加料金としてはそこそこの価格と言えるだろう。つまりは、この追加サービスでバニーガールに対してのお触りが解禁されるということになる。


「ま、まあ……とにかく出します。無料だと悪いので」

「ありがとうございます」


 隣のバニーガールは春人の提案に対して、それ以上なにも言うことはなかった。春人としても、いくら自分が有名人といっても、こんな美人に無料で追加サービスさせるのは悪いという感情が大きかったのだ。


 春人の隣に座るのは、「ドルトリン」でもトップのバニーガールのルクレツィア。年齢は22歳であり、美貌とスタイルで数々の男から金を巻き上げている。ただし、本番行為は全て断っている。


 そしてアルマークの隣の女性は……かなりスローテンポに話す女性だが……銀髪の美しい少女、焦点が合ってない瞳だが童顔で可愛らしい顔をしている。

額の斑点がトレードマークなのだろう、非常に良いアクセントをしており、胸の大きさもルクレツィアに迫る勢いだ。


「あれ? 君は……?」


 春人はその少女に見覚えがあった。とくに話した経験はなかったが。向こうも春人の存在に気付く、いや最初から気付いてはいたような雰囲気をしていた。


「お~そ~い~。ひさしぶり~? メドゥだよ~~」


「シンドローム」のメンバーの一人、メドゥ・ワーナビーがそこには居たのだ。1度くらいしか会ったことはないが、意外な人物がバニーガールをしており、春人は相当に驚いていた。


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