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妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります  作者: すみ 小桜
僕は嘘をつき通す

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第36話

 違うと言ったのに僕達は、バラバラに牢に入れられた!


 『参ったわね。まさか放火の疑いが掛けられるなんて』

 「なんでレンカとサツナまで……」

 『人質みたいなものなのかしらね』

 「そんな……」


 ガチャ。


 突然、牢が開いた。


 「出ろ。取り調べだ」


 僕だけ、牢から出された。だれが取り調べるんだろう? あいつらの手先だったらどうしよう。


 結構普通の部屋に通された。その部屋には、お兄ちゃんもいた。そうだった。リアカーの所に居てもらったんだった。

 僕達が連れ出される時、驚いていた。もしかして一緒に捕まったの?


 僕達は、並んで椅子に座らされた。

 そして、現れたのは、冒険者協会の制服と商業協会の制服を着た人。それとビシッと着こなした上流階級の人だ。


 「私はこのたび、このフロラドル領の領主に就任した、ラカス・ダル・フロラドルだ」


 上流階級の人は領主様だった!

 まさか領主が直々に来るなんて。


 「ちょうど視察の最中で、君達が捕らわれたと聞いてな。彼に色々聞いて、ちょっと君にも聞いてみたくなった」


 おにいちゃんは、一体何を話したんだ。


 「彼が焼死したというツエルと言っているが本当か?」


 言っちゃったんだ……。


 『もうこうなったら正直に話して、味方につけるしかないわね』


 味方になってくれるだろうか?


 「はい。本当です。僕が助け出しました」

 「君がか? では、彼が言っている事は本当なのか? 元、シャドウのマスターが、裏仕事をしていたというのは本当か?」

 「え? そこまで話したの?」

 「俺はどうせ死んだ事になっているんだろう? もし生きていると知れれば、命が狙われる。だったら話しておいた方がいいだろう」


 でもそうしたらお兄ちゃんは捕まるんじゃないだろうか?


 「あのツエルさんは、奴隷リングで束縛されていたんです!」

 「それも聞いた。だがなぁ……。もし仮にそうだとして、どうやって外したんだ? 彼に聞いたがそれはわからないと言っている」

 『ここまで聞いたら仕方がないわね。鞄を返してもらって』


 ラスの事を話すって事かな? でも今はラスの言う事を聞くしかない。


 「わかりました。お話しますので、鞄を返してもらっていいですか?」

 「ちょうどよかった。こちらも色々鞄の中身やリアカーの事もお聞きしたくてね」


 そう言って鞄をテーブルに置いたのは、商業協会の人だ。


 「私達でも鑑定出来ないものもあった。君は、妖精の加護持ちでミミミラス保存袋を作っていると聞いている」


 これらもラスの加護なのかって事かな?

 僕は鞄の中身を確かめた。全部ちゃんと入っている。


 『まずは、奴隷リングを何で壊したか教えてあげて』


 僕は、鞄から穴あけを出し、空になった保存瓶もテーブルの上に置いた。


 「これでリングの隷属の石を壊して、その時に怪我をしたのでこの瓶に入っていた万能薬で傷を治しました」

 「え!?」


 皆驚いたけど、一番驚いていたのはお兄ちゃんだった。

 そう僕も驚くほど、手は綺麗に治っている。


 「すみません。これで刺したなんて言いづらくて言えませんでした」


 僕は、お兄ちゃんに頭を下げた。


 「いや……まさかそれで刺したとは思わなくて驚いた」

 「その万能薬を作ったのは君なのかい?」

 「はい」

 「本当に?」

 「な、なぜですか?」

 「君は、錬金術師ではないだろう?」


 商業協会の人が言った。

 その通り。その試験を受ける為に作ったんだ。


 「はい。実は、カラドセラで錬金術師になろうとしたのですが、ミミミラス保存袋作っていた事によって許可がおりなくて、何かのポーションを作る試験に合格したら認めてもらう予定でした。その為に作った万能薬です。って、鑑定したのなら製作者が僕の名前だってわかるんじゃないんですか?」

 「量が少なかったからね……。万能薬とまでしかわからなかったんだ。もう一つ保存瓶があるようだが、君専用になっていて開かなかった。驚いたよ。その瓶も君が作ったのかい?」


 本当に開かないんだ。


 「僕が作りました」


 鞄から僕専用の保存瓶を出し開けて置いた。


 「なんと……」

 「鑑定宜しいかな?」

 「どうぞ……」

 「こ、これは!!」


 凄く驚いているけど……。


 「ねえ、ラス。あれってちゃんと万能薬なんだよね?」

 『そうよ。チェック』


 こそっと聞くと見せてくれた。


********************************

 万能薬:Sランク

 製作者:スラゼ

 品質:Aランク

********************************


 うん? Sランク? これって凄いんだよね? 初めて作ったのにSランクでいいの?


 「もう一度聞くが、試験の為に作ったのだな? 初めて作ったのだな?」


 凄く興奮して商業協会の人に聞かれ、そうだと頷いた。


 「どんな感じなのだ?」

 「はい。確かに彼が作った物です。Sランクでしかも品質がA! つまりこの保存瓶もかなり良い物かと」

 「なぜこれほどの者が、認められなかったのだ?」

 「あ、いえ。それを持って行く前にこういう事になりまして……」

 「いや。ミミミラス保存袋がなぜ認められなかったのかと聞いてるのだ」


 フロラドルさんが不思議そうに聞いて来た。

 それは、僕に聞かれてもなぁ……。


 「ミミミラス保存袋が、錬金術ではなく妖精の加護で魔法の様なものだからだそうです。錬金術と認められないので、錬金術をして持って来てほしいという事みたいでした」

 「なるほどな。……色々話がそれたな。で、どうして彼を助けたのだ? 狙われたのだろう?」


 と、フロラドルさんが確信をついてきた。


 「そ、それは……」


 お兄ちゃんだからだとは言えない。


 『アーズラッドを助けてくれた。それでいいんじゃない?』


 そうだね。そうお兄ちゃんにも言ったんだし。


 「僕の兄代わりでもあるアーズラッドの命の恩人だからです」

 「なるほど。では、なぜ奴隷リングだとわかったのだ? 今まで誰も気づかなかったと言っていたが」

 「それは……」

 『私の加護のお蔭だと言うといいわ。私に教えてもらったのではなく、加護の能力だと言うのよ』


 やっぱりその方がいいのかな? つまり妖精が傍に居ると言う事は言わない方がいいと。


 「……妖精の加護で、見破りました。ツエルさんは、カリルさんの命令を拒んでいました。苦しんでいて、変だなって。それでマジカルリングが、奴隷リングだと気づいたんです。ちょっと乱暴な方法でしか壊す方法が思いつかなくて……」

 「鑑定でも保存瓶はただの保存瓶として鑑定されている。だが、凄く保存能力が高い瓶だ。つまりその穴あけも普通の穴あけだと鑑定はされたが、凄い能力がある穴あけと言う事だろうな。それで刺せば、壊れても不思議はない」


 そう商業協会の人は言ってくれた。

 つまり、僕が言った事は可能だと言ってくれたのと同じだ。


 「なるほど。では、山火事はどうして起きたのだ?」

 「あの、その前に、なぜ僕達が放火したって事になっているのですか?」

 「君は、放火犯に入ってはいなかった。アーズラッドと二人の少女が森へ入っていくのを幾人かの冒険者が見ていた。また元シャドウのメンバーの証言で、アーズラッドとツエルが一緒に森へ行ったという証言があった」


 元シャドウのメンバーってあのごつい人かもしれない。


 「あの……森から出て来る所ではなく、森へ入る所を目撃されただけで犯人扱いなんですか?」

 「サツナと言ったか。その子はファイヤーボールを扱えるそうじゃないか」


 それってサツナが火をつけたって思っているって事!?


 「な、なんでそうなるんですか!」

 「いや、死んだ二人は、消火活動をしてそのまま火に焼かれたのではと言われている。遺体が判別できないぐらいだそうだ。あの炎は、魔法によるもの。それは確かだ」


 そんなぁ!


 『やっぱり全てを話さないといけないみたいね。でもそうなると、火を消さずに逃げたあなたも捕まる可能があるわ。どうする?』


 そっか。そうだよね。放置して来たんだから!

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