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妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります  作者: すみ 小桜
再会

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第26話

 「では確かに」


 僕は次の日、受け取った用紙に記入して宿屋の近くにあった冒険者協会に提出した。

 そして、そのまま仕事を受ける事にする。


 なんていうか、採取の依頼がない。いや高ランクのだとあるみたいだけど、Eランク自体がない。


 「なんで……」

 『いいんじゃない。たまには冒険者休んでも』

 「うん。そうだね。宿に戻ろうか」


 二人は宿にいる。昨日冒険者協会に行って凄い冒険者の数だったからだ。昨日とは違う場所の所だけど、ここも凄い。圧倒的に、数が違うよね。さすが国で二番目に大きな街だ。


 「スラゼ……スラゼじゃないか!」


 うん?

 誰だと振り向くとアーズラッドだ。


 「アーズラッド! どうしてここに」

 「それはこっちの台詞。驚いたよ。この領土まで来るなんてな」

 「実は、あの後冒険者協会に行ったら新領主の祝賀会のチラシ配る様にお願いされて、配って歩いていたんだ」

 「へえ。それでか。一人で?」

 「ううん。レンカとサツナって覚えてる? あの子達と一緒にリアカーで周ってるんだ」

 「お前か! リアカーを引いた田舎丸出しの冒険者って!」

 「え!?」


 そんな噂が流れているの?


 「まあチラシ持ち歩いているならそうなるか。で、二人は?」

 「宿にいるよ。昨日街の中心にある冒険者協会に行ったら凄い数だったから置いて来た」

 「お前、あっちに行ったのかよ。このカラドセラ街は、Dランクでもほとんど仕事ないぜ。ここは、錬金術師の街とも言われているからな。フリーだとやっていけない」

 「フリーって?」

 「クラウンに入らないとダメって事だよ。俺は今、『シャドウ』というクラウンに入ってる。お前も入るか? 聞いてやるけど」

 「え……それは」


 そう言いながら見せてくれたアーズラッドの冒険者カードを見て驚いた。


 「Dランク!? 凄いね」

 「だろう? 最低でもこの街で働くならDランクは必要だぜ。面倒見がいいクラウンなんだ。どうだ?」

 「いや、僕達街を転々としなくちゃいけないし、それに……」

 「アーズ! 行くぞ」

 「あ! はい! わりぃ。気が向いたら冒険者協会通して俺を呼んで。じゃな」


 なんかごつそうな人の後をアーズラッドはついて行った。


 『驚いたわね。この短期間でDだなんて。クラウンにも所属しているし、余程運がいいのね』

 「うん。驚いた。あ、お礼言い忘れちゃった」

 『お礼って……まあここにるのわかったのだし、全部終わって出る時にでも声を掛けたら?』

 「そうだね。じゃ宿に戻ろう」


 嬉しいな。さすがアーズラッドだ。僕とは違う。

 そうだ。仕事しない事になったから三人で街の中を見て回ろうかな。


 宿に戻り提案すると、二人は大喜びだ。

 また、もちを食べたいと言いだした。違う物も食べてみようと提案して、何故か食べ歩きになった!

 そういう事で、出店が出ている場所を歩く事に。


 「これ、甘くておいしい」


 レンカがサクサクしたお菓子を頬張る。


 「これ濃厚でおいしい。今度作って」


 サツナが、果実とろーりジュースを飲んで言った。


 「それは作れないと思う……」

 「残念」


 果実以外の材料を飲んでもわからないから僕には。


 「あ、そうだ。さっきね、アーズラッドに会ったんだ! 覚えてる?」

 「うん。覚えてるけど……。あまり話した事ない」

 「そっか」


 そう言えば二人共、あまり人と話したりしてなかったよな。

 どうして僕に懐いたんだろう?


 たっぷりと食べた僕達は、お腹が苦しいと言いながら寝る羽目になった。

 食べるのはほどほどがいいね。



 次の日僕は、また冒険者協会を訪ねた。なんと呼び出しが来たんだ。


 「あの……クラウンラスのスラゼですけど、ペンダントが光って」

 「少しお待ちください」


 一瞬アーズラッドが僕を呼び出したのかと思ったけど、僕がクラウンに入っているのを知らないからそれはないよね。そうすると、錬金術師協会だよね、きっと。


 「お待たせしました。申し訳ありませんが、錬金術師協会へ行って下さい。街の中央にありますのでわかると思います」

 「わかりました」


 やっぱり錬金術師協会だった。

 手続きは冒険者協会だったからてっきり全部冒険者協会で色々やるのかと思ったけど、テストだよねきっと。

 馬車に揺られ、今日も錬金術師協会にやってきた。

 

 「あの、スラゼですけど……」

 「はい。どうぞ。こちらです」


 今日はすんなり入れた。門番は真っすぐと建物の入り口を目指す。なんだか少しワクワクする。


 「スラゼさんがお越しになりました」


 ドアを開けると門番はそう言った。


 「ご足労ありがとうございます。こちらです」


 女性の係りの人が僕を案内してくれるようだけど、どんどん奥へと進む。そして辿り着いたのは、立派なドアの部屋だった。

 ここで、お話を聞くの? なんか場違いなような気が……。


 トントントン。


 「失礼します。スラゼさんがお越しになりました」

 「来たか。どうぞこちらへ」

 「失礼します」


 僕が部屋の中にはいると、案内役の女性は会釈してドアを閉めた。

 な、なんだろう? おじさん達がいっぱいだ。

 というか、商業協会と冒険者協会の人もいる。制服を着ているからそうだと思うけど。

 錬金術師になるのには、この二つの協会にも許可がいるの?


 「さあ、そちらへお掛けになって下さい」


 ずらりと並ぶ人たちの前の席に、僕の席はあった。

 これ本当にテストとかなの?

 凄く緊張して言われた通り、ポツンとあるイスに腰を下ろした。


 「私は、錬金術師協会のカラドセラ支部営業部長のアルロダスという。君に聞きたい事があってね」


 え? 質疑応答!? 全然わからないけど!


 「この袋の事なんだが、これは君が作った物で間違いないかね?」


 ミミミラス保存袋だ。


 「はい。そうです」

 「だとしたら君は錬金術師協会に登録は出来ませんね」

 「え!?」

 「錬金術師協会がなんの為にあると思っているのかね? 錬金術は危ない作業が多い。材料費も高額になって、鑑定しないとどんな効果があるかわからないものだ。作り手の錬金術師と買い手の人達の安全の為に設立された。あなたに師が居て、習ったならともかく、オリジナルでしかも売るなど許される行為ではない」

 「え!?」


 今更そんな事言われても。


 「ま、待って下さい。頼まれて受けた仕事ですし、僕はその事を知らなかった。けど、冒険者協会の人も商業協会の人もそれを知っているのですよね? 僕が悪いっておかしくないですか?」

 「お待ちください。アルロダスさん。先ほども言った様に、錬金術ではなく加護によるものです。魔法みたいなものなのです。結果が、錬金術を行ったと同じなだけ」

 「そうです。契約書もちゃんとあり不備もありません!」


 商業協会の人が言うと、頷いて冒険者協会の人が言った。


 「では、この袋は錬金術ではないと」


 アルロダスさんが言うと、全員頷いた。


 「では本人に直接聞こう。これは、錬金術ではないんだな?」

 「はい。魔法の様なものです」

 「なるほど。では、錬金術師になる許可は出来ない」

 「え!?」


 どちらにしても無理だなんてひどくない?


 「もちろん、錬金術の物として物を売るのも違反になるので心得る様に。今回のこの袋は契約書も存在し、何かあれば両協会が責任を持つようだ」


 商業協会の人と冒険者協会の人がうんうんと頷いている。


 『なるほどね。商業協会と冒険者協会は、その袋の許可をすでにもらっているようね』

 「ちょ。ちょっと待ってください。同じような感じなのにダメなんですか?」

 「錬金術でない以上認められない。自分達で使う分には作って使用しても問題はないが、他の人にタダであっても渡してはならない。袋以外はな」

 『もう錬金術ではないといいながらダメって。まあわからなくもないけど。簡単に同じ事が出来たら商売があがったりだものね』

 「それってクシもダメなんですか?」

 「違反だとわかって行えば、罰せられるが?」


 そんな……。ルイテットさんみたいになりたかったのに!

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