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妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります  作者: すみ 小桜
もう一つの仕事を模索した結果

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第22話

 僕が袋作りをしている中、レンカとサツナは紅葉と遊んでいた。

 トントントン。


 「紅葉を隠して」


 小声で慌てて言うと、二人は慌てて布団の中に紅葉を隠す。


 「はい」

 「お客様です」

 「あ、商業協会の……」

 「契約書をお持ちしました」

 「え、わざわざ持って来てくれたんですか? あ、どうぞ」


 ちょっと紅葉の事が心配だけど、三人(・・)を中にいれた。見覚えのあるシートを持って来ていた。


 「いやねぇ。こちらの在庫があったのでね。いかがでしょうと思いまして」

 『凄い商売魂だわ。持ってこられたら持って帰れなんて、スラゼが言うのは至難の業よ』


 なんか上で凄い事を言っている……。


 『いい? 値切るのよ! 前に買った値段にするのよ!』


 前に買った量より多い。在庫一斉処分みたいだ。


 「で、こちらが契約書です。金貨32枚になりましたよ!」

 「え? 増えてる!」

 『金貨35枚ぐらいから吹っ掛けたようね』


 商売人はやる事が凄いな……。


 「値段はそれ以上どうにもなりませんので、後は他の内容です。他の街に回って歩くと言う事で、街ごとに500枚を納品して頂く事になっております。それを踏まえて、500枚ごとに金貨32枚です」

 「え? 街ごと!?」

 「はい。お手数ですが街に来た際には、商業協会に寄って下さい。500枚納品頂ければ、その場で一割を引いた金貨28枚と銀貨8枚をお支払いします」

 「わかりました」

 「で、このシートですが無料で贈呈します。頑張って下さい」

 「え? くれるんですか?」

 「勿論ですとも! 是非ともお使い下さい。何か入り用な時は何なりと。あ、シートはここで大丈夫ですか? 聞くところによるとリアカーで移動しているとか。リアカーまで運びますか?」

 「あ、いえ。それには及びません。助かります。ありがとうございます」


 僕は契約書にサインをして、契約成立した。

 ではと商業協会の人が帰り、大量に置いていかれたシートの山を僕は見つめる。


 「まさかタダなんて……」

 『抱きかかえに出たわね』

 「抱きかかえ?」

 『錬金術師は、届け出さえ出せば自分で商売が出来るのよ。あなたが錬金術師として認められれば、商業協会を通す必要はないわ。知ってるでしょう? 大抵の人はクシとか小物よ。手数料なんて微々たるもの。でもスラゼが作る袋は、一回の取引で金貨3枚よ』


 確かに。商業協会を通してもらうだけで、お金になるって事か。


 『錬金術師でも商業協会を通して、取引をしている人はいるわ。そういう交渉が苦手な人とかね。あなたが錬金術師になったとしても、そのままごひいきにしてもらおうと思っているのよ』

 「あ、なるほど」

 「凄いシートの数だね……」


 レンカがシートに近づいて言った。


 「うん。二人も手伝ってもらうかな?」

 「「うん」」


 二人は元気に返事をした。二人には、袋を切ってもらう事にした。それを樹脂の糊で縁をくっつけ袋の完成だ。口にはビニールを細くした紐でキュッと縛れる様にした。後はマークを描くだけ。

 でもこれが500枚となると、大変だ。


 『このままだと、樹脂の糊が足りなくなるわね』

 「そうだね」


 この作業は、マークも描くし外でやった方がいいかな。森に少し入ってやろう。


 「疲れたね。寝ようか」

 「はーい」


 二人は返事を返すと布団にもぐった。勿論、紅葉も一緒だ。


 「ふう。今日は何か疲れた」

 『そうだったわ。マークで加護を付ける時にスラゼの魔力を使っていると思うわ。普段自分で使ってないから疲労感があるのかもね』

 「え? そういうものなの?」

 『たぶんね。加護を扱える者に出会った事はないけどね』


 そっか。前例がないんだもんな。でもそうかもしれない。



 僕は黙々と袋にマークを描いていた。

 ちょっと森に入ってシールドを張ってもらい、レンカとサツナはせっせとシートを切る。

 これずっとしていると、飽きる作業だ。


 「あぁ……まだ100枚しか終わってない」

 『そうねぇ。他の作業もしていいんじゃない? 一日100枚っていうノルマにしてさ。ほらクシとか』

 「そうなんだけど。これで、街を回るの遅くなるから一年で戻れないんじゃない?」

 『指定されてないんだから一年経ったところで切り上げれば? 仕方ないじゃない。サインしちゃったんだもの。というか、これって……』

 「え? 何?」

 『すべてのってなっているけど大丈夫?』

 「この領土だよね?」

 『このすべてって国にある街って事だと思うけど……』

 「え? そうなの!?」

 『冒険者協会も商業協会も国全体にあるのよ』

 「マジか……」


 『やっちゃったわね~。一応言うと、あなたがその間に錬金術師になったとしても、500枚のは商業協会を通さないといけないから商業協会はウハウハね』


 「それはいいけど、何年かかるのそれ……」

 『さあ? 行った街はチェックしておかないとわからなくなりそうね』

 「そうするよ」


 それから数日かけて何とか500枚出来上がった。


 『うんうん。ちゃんと加護はついているわ。それとレベルアップおめでとう』


******************************

 名前:スラゼ

 種族:人間

 レベル:11

 HP:28/28

 MP:241/612

 力:5

 素早さ:26

 魔力:401

 妖精ミミミラスの加護

 【オウギモンガ紅葉の加護】

******************************


 僕のステータスだ。力は何も変わってないな。MPと魔力が凄く増えている。


 『自分でも魔力を使っているからレベルアップで、MPも魔力も上がったみたいね』

 「あまり実感がないけど、レベル上がったんだ」

 『まあ戦闘はしてないからね』


 さて袋を持って商業協会に行くかな。しかし袋500枚って結構重い。そうだ!

ちょっと大きめにシートを切り、内側にマークを描いた。


 「ねえ。これどういう効果ついているかな?」

 『どれどれ。なるほどね。チェック』


******************************

 ふろしき【スラゼ専用】

 製作者:スラゼ【加護:Eランク】

 耐久度:100%

 【ミミミラスの加護:重量半減/強度強化】

******************************


 やったぁ。重さが半減されている。


 「あ、加護のランクが上がっている」

 『袋500枚の効果じゃない?』

 「そっか。やれば上がるっていいね」


 僕は、袋500枚をシートの風呂敷に包んだ。

 道具をしまいリアカーを引いて森から出て、商業協会に袋を持って行った。


 「これはスラゼさん。ご苦労様です」

 「おや、シートの風呂敷ですか」

 「まあ。風呂敷というか切っただけですけど」

 「こ、これも売り物になりませんかね?」

 「え!?」

 「これなら切るだけでしょう?」


 勘弁してほしい。これ以上はこなせない!!


 「ご、ごめんなさい。魔力が足りなくなるので無理です」

 「そうですか。それは残念です」


 う、嘘をついてしまった。でもそんなにこなせないから。


 「はぁ……」

 「お疲れですね。期限はないので自分のペースでいいんですよ。もう次に行かれるのですか?」

 「今日は泊まって明日出発します」

 「そうですか。ではごゆっくりお休みください」


 お金を受け取り、宿屋に戻った。

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