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妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります  作者: すみ 小桜
ちょっとだけ評価があがりました

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第15話

 クリスタさんを通して依頼をもらった僕は、待ち合わせの場所に来た。勿論リアカーを引っ張って、ちょっと手前で置いて来た。いつも通りラスのシールドで隠してある。


 ここはニョロガラ領土では、一番人の手が加わっていないラビの森の入り口の一つ。

 今日一緒に行く冒険者は、ルイテットさん。ランクはなんとC!

 僕がFランクだと知ってもOKをくれた優しい人だ。特徴は、紫の髪に白銀のマント。


 森の入り口には、何人もの冒険者がいたけどすぐにわかった。彼以外は、複数でいたしマントを付けているのも一人だけだった。


 「あの、ルイテットさんですか?」

 「あ、君がスラゼくん?」

 「はい! よろしくお願いします」

 「うん。宜しく」


 思ったより若い。Cランクだしもっとおじさんかと思ったけど、20代後半から30代前半に見える。それでも僕の倍ぐらいの年齢って事だけど。


 『優しそうな人ね』


 僕は、そっと頷いた。


 「結構優秀だと聞いたよ」

 「え? いえ、そんな……」


 僕の力じゃないから申し訳ないような気がする。


 「Aランクの物までサーチ出来たとか。そこでちょっと相談なんだけど、Cランク以上とかいう限定でサーチできるかな?」


 僕はチラッとラスを見ると、出来ると頷いた。


 「はい。出来るます」

 「出来るの!? 君かなり優秀だね!」

 「え!?」


 そういうもんなの?

 大丈夫なのかとラスを見ると、何故かウインクを飛ばして来た。また何か考えてるな。


 「では、宜しく頼むよ。モンスターは俺が倒すから任せて」

 「はい」


 うん。僕はモンスター倒せないからね。でも出来れば会いたくない。


 『大丈夫よ。近くにモンスターはいないわ』


 そっか。よかった。僕はある程度森の奥へと進んだ。


 『この辺でサーチするわね』


 ラスがそう言うと、パーと草や木の実に色が灯る。

 正面の方が沢山光ってる。


 「えっと、こっちです」


 やや進むとあちこちが光ってる。


 「あ、これとあれですね」

 「あ、本当だ。これCランクでこれBランクだね」


 え? 素材がわかるんだ。凄い。


 「これもそうみたいです」

 「へえ。これも? 何ランクかわかる?」

 『それは、Aよ』

 「Aランクみたいです」

 「おぉ!! 凄いね君」

 「はい。ありがとうございます」


 ルイテットさんって強そうなのに、ウキウキして採取している。そして、僕が教えなくてもわかる素材は採取している。僕、必要かな?

 なので取りこぼし? みたいのをここにもありますって教えて行く程度でよかった。

 採った素材は、手にした袋にどんどん入れて行く。


 『あの袋は、劣化を防ぐ袋みたいね。見てみる? チェック』


******************************

 採取袋

 ランク:S

 製作者:ルイテット

 腐敗保護

******************************


 ラスが保護したもの以外を初めて見た。製作者の名前まで出るんだ。ってルイテットさん自身が作ったんだ。凄い。腐敗保護が劣化を防ぐ効果があるって事か。そういえば、食料ボックスにもついていたような。


 『あれ? 紅葉だわ』

 「え? 森の中に?」

 『えぇ。モンスター感知を張っているからね』

 「うん? どうした?」


 僕が驚いてラスに聞くと、顔を上げてルイテットさんが僕を見た。

 つい、普通の声で出しちゃった。


 「あ、いえ。なんでもないです」

 「そう。トイレなら我慢しないで行ってね」

 「はい……」


 紅葉が一人で来たとは思えないからまさか二人もいるのかな?


 「ねえ、二人も来てる?」

 『探ったら一緒にいるわね』

 「どっち?」

 『彼を放置して行くの?』

 「うん。トイレって言う事にする」

 『わかったわ。モンスターは周りにいないから大丈夫だと思うけど』

 「うん。案内お願い」


 ルイテットさんを見ると、鼻歌を歌いながら採取している。楽しそうだ。


 「すみません。トレイ行ってきます。直ぐに戻ってきますので!」


 そう言うと、ラスが移動を始める。僕はそれを追いかけた。


 「え!? あ、ちょっと待って!」


 ごめんなさい。ルイテットさん。

 すぐ近くに二人はいた。


 「何やってるの!」

 「あ、お兄ちゃん!」

 「お兄ちゃんじゃないよ! リアカーで待っていてって言っただろう!」

 「だって、紅葉がここのモンスターは強いからスラゼお兄ちゃんじゃ殺されるって言うから」


 とサツナが泣きだした。そうするとレンカも泣き出す。っげ、泣き出した!

 僕が殺されると思って来たのはいいけど、自分達も危ないとは思わないのか?

 はぁ……。


 「あのね、ラスがいるから大丈夫。もう泣かないでよ。それよりリアカーに……」

 「そ、その子達は?」


 振り向くとルイテットさんが立っていた。


 「あ、ごめんなさい。待っている様に言ったんだけど……」

 「おやその子動物じゃないよ。オウギモンガというモンスターだ」


 それを聞いた二人は、僕の後ろに隠れた。

 って、あれ? リスに見える様にしてくれているんじゃなかったの?


 『あら忘れていたわ』


 忘れていたって! 見つかっちゃったんだけど、どうすんの?


 「あぁ、大丈夫。取り上げたりはしないから。ペットとして飼われるぐらい大人しいモンスターだから。ただその子たぶん色からして稀代だね」

 「キダイ?」


 聞き返すとルイテットさんは頷いた。


 「突然変異したモンスターって事。飼うつもりなら鑑定してもらった方がいいかもね。狂暴そうには見えないけど、本来はFランクにもみたいないモンスターなんだけど、ランクがついているかもしれない」

 「そうなるとどうなるの?」

 「君達が対処出来るようなFランクならいいけどそれ以上なら届け出が必要だろう」


 そういうもんだったんだ。まあでもランクはFより下だから大丈夫。


 「それならもう鑑定してありますので問題ないです」

 「そうか。君達も一緒に来るかい?」

 「え? いいんですか?」


 ルイテットさんの申し出に僕は驚いて聞いた。


 「心配で来てくれたんだろう? このまま帰すのもかえって危険かもしれないし。俺は、採取さえできればいいからね」


 と言った時だった。

 ぴょ~んとサツナの手から抜け出し紅葉が森の中に逃げたんだ。


 「待って! 紅葉! 危ないよ」


 とサツナが駆けだす。


 「危ないよじゃなくて!」


 僕達も慌てて追いかける。草が深いので、僕からでは紅葉の姿は見えない。けどサツナは追いかけているみたいだ。


 「ラス! なんとかならない!?」

 『まずいわ! ずっと奥にモンスターがいる』

 「モンスター?」

 『ランクEよ。って、紅葉が止まったわ!』

 「もうダメじゃない」


 紅葉をサツナが抱き上げる。紅葉は、もぐもぐと何かを食べている。土をかき分けたのか、前両足と顔が土だらけだ。


 「はぁ。もうちゃんと掴んでないとだめだろう。奥にモンスターがいるみたいだから焦ったよ」

 「何!? 君、感知も持ってるの?」


 とルイテットさんが驚いている。

 あぁ、しまった。いるんだった……どうしよう。


 『あぁ! 紅葉が食べたのって幻の芋だわ』

 「芋?」


 足元を見ると、紅葉がいただろう場所をラスが覗いている。僕も覗く。


 「これが幻の芋?」

 『食べられてしまったから価値はないかもしれないわね』

 「幻の芋だって!?」


 ルイテットさんがそう言ってのぞいたかと思うと、突然両手で掘り出した。そして、食べかけの芋を両手で持って顔の高さまで掲げて、マジマジと見ている。


 「凄い!! これ、譲ってもらっていいかい? 君達の秘密は守るから」

 「え? 秘密?」


 僕に振り返りルイテットさんがうんと頷いた。

 なんか嫌な汗が流れている。どの事だろうか? 紅葉? それともラス?

 ルイテットさんが立ち上がった。


 「スラゼくん……」

 「はい」


 僕の声は裏返っていた。

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